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KL2020・OD・037
むちうちは自動車事故の代表的な傷害ですが、外傷がなく症状が事故から数日後に現れるケースもあるため、自動車事故の被害者が自覚できず見落とされやすい傷害であると言われています。
しかも、むちうちで後遺障害が認められると慰謝料が100万円近く増額することもあるので、自動車事故で負傷した場合は必ず検査を受けた方が良いと言えるでしょう。
この記事ではむちうちの症状と特徴について紹介していきますので、自動車事故の被害に遭った際の治療の進め方について確認しておきたい場合はぜひ参考にしてみて下さい。
むちうちとは、後ろや側面から強い衝撃を受けて首がむちの様にしなった時に頸椎(首の骨)を傷つけてしまう負傷です。
自動車事故では車同士の接触の際に大きな衝撃が生じるため、むちうち症が発生するケースが多く、特に停車していた車に後ろから追突された時に負傷しやすいと言われています。
ちなみに、むちうちとは正式な病名ではなく病院から診断を受けた際は『頸椎捻挫』『頸部挫傷』『外傷性頸部症候群』などと呼ばれます。
むちうちは一言で表すと首の負傷ですが、具体的にすると以下の4つの種類の症状があります。
症状の種類 |
症状の特長 |
頸椎捻挫 |
頚椎の周りの筋肉・靭帯の損傷により首回りや肩などに痛みが生じる。むちうちの70~80%がこれに該当します。 |
根症状型 |
頚椎の並びの歪みにより、首回りの痛み以外にも腕の痛みやしびれ、後頭部の痛み、顔面痛などが生じます。 |
バレ・リユウー症状型 |
頚椎に沿って流れる血の巡りが悪くなり、頭痛・めまい・吐き気・耳鳴りなどの症状が生じます。 |
脊髄症状型 |
頚椎に通る神経が損傷され、四肢の痺れにっよる歩行障害・知覚障害・膀胱直腸障害(尿便が出にくくなる)が生じます。 |
むちうちの治療期間はおおよそ1ヶ月~3ヵ月程度と言われていますが、半年以上の治療をしても症状が回復せずに後遺障害として扱われるケースも珍しくありません。(※一生痛みは続かなくても長期間続く場合は後遺症として扱われる)
むちうちの後遺症は症状の度合いで12級もしくは14級の障害等級として判断されますが、障害として扱われる期間は以下の通りに設定されています。
障害等級 |
労働能力喪失年数の目安 |
軽いむち打ち症 (第14級9号) |
5年 |
重いむち打ち症 |
10年 |
むちうちの症状は2~3日遅れてくる場合もあるので、自動車事故の当日は何ともなくても後から首が痛みだした場合は直ぐに病院へ行きましょう。(※理想を言うと怪我はなくても事故当日に病院で検査を受けるのが好ましい)
交通事故の病院は後から変更すると保険会社に治療費を請求する手続きに手間がかかるので、なるべく医療設備の充実した大きな総合病院の整形外科がおすすめです。
また、むちうちで後遺症が残った際に後遺障害の診断書を作成できるのは公的医療機関の医師だけなので、治療を病院以外のところに任せたい場合でも必ず診断を受けるようにして下さい。
むちうちの症状が首や肩の痛みの場合は、接骨院・整骨院でマッサージや矯正などの治療を受けることで、症状が和らぎ改善していく可能性があります。
ただし、街中にあるような整体マッサージ店だとむちうちに対する専門知識が乏しく逆に症状が悪化してしまう可能性も否定できないので注意が必用です。マッサージ治療を受けたい場合は必ず接骨院・整骨院で適切な治療を受けるようにしましょう。
針治療も肩首のコリと痛みを解消するのに効果的と言われています。めまいや手のしびれなどの症状が改善するケースもあるようなので、信頼できる鍼灸院がある場合は依頼を検討してみても良いかもしれません。
ただし、交通事故の治療費として鍼灸院での治療費が保険会社から否認される場合もまったくないわけではないため、もし利用する場合は後々に揉め事にならないよう事前に保険会社へ相談しておくことをおすすめします。
通院と治療を半年以上も継続しているのに症状に改善が見られない場合は、医師に後遺障害の申請を相談することをおすすめします。(※医師の方から提案してくれる場合もあり)
むちうちの後遺障害慰謝料は下記の表の通りとても高額なので、もし後遺障害の可能性があるのであれば金銭面では絶対に申請した方が得であると言えるでしょう。
等級 |
自賠責基準 |
任意保険基準(目安) |
弁護士基準 |
12級 |
93万円 |
100万円 |
280万円 |
14級 |
32万円 |
40万円 |
110万円 |
慰謝料の額は『自賠責基準』『任意保険基準』『弁護士基準』のいずれかの基準が適用されますが、基本的には慰謝料の請求先である保険会社が算出する任意保険基準で算出されることが一般的です。(弁護士依頼をすれば弁護士基準で慰謝料の請求可)
むちうちの障害等級が12級と14級のどちらを受けられるかは、主に他覚症状の有無で判断ができます。他覚症状とは、レントゲン画像など他者から見ても症状があることを医学的に証明できる状態のことです。
他覚症状があれば12級が認めらえる可能性が高く、他覚症状がない場合は後遺障害認定を受ける難易度は上がります。事故当時から定期的に通院と治療を続けるなど客観的に見て症状があると判断できる状況なら14級が認められる可能性があります。
また、他覚症状がない場合は以下のような診断を受けて、むちうち症状の信憑性を高めておくと良いでしょう。
原則的には示談交渉が成立した後の損害賠償の増額と追加請求は認められません。なので、示談交渉は必ず治療終了もしくは症状固定(これ以上の治療しても改善しない状態)になってから進めるようにして下さい。
また、症状固定の後は示談交渉前でも病院の治療費を請求できなくなるので、その点にも注意が必用です。
保険会社によっては支払う治療費と入通院慰謝料を抑えるために症状固定を急かしてくることもありますが、症状固定を判断するのは保険会社でなく医師なので、安易に応じてしまわないようにお気を付けください。
関連記事:症状固定で損しない方法|示談を有利に進めるために知るべき全知識
治療が長引いていると「これ以上の治療費は必要ないのでは?」と保険会社から治療費の支払いを打ち切られるケースは珍しくないと言われています。
しかし、治療が必用かを判断するのは保険会社でなく医師です。医師がまだ治療は必要だと証明してくれる状態であれば治療費を請求できる権利はなくなりません。もし一度打ち切られても後から請求できるのでご安心下さい。
ただ、治療の必要性を証明しても保険会社が支払いに応じない場合もあると言われているので、その場合は弁護士に慰謝料請求を依頼して対応をしていくと良いでしょう。下記で紹介しますが、交通事故に遭った場合の弁護士依頼は被害者にとって大きなメリットあります。
後遺障害申請は通常だと保険会社に手続きを任せることになりますが、保険会社はただ事務的に手続きを進めるだけなので、後遺障害が認定されやすいように特別な配慮をしてくれることはありません。むしろ、和解金を低く抑えるために早い治療打ち切りなど被害者にとって不利な処理を勧めてくることも考えられます。
しかし、弁護士依頼をすれば医師から作成してもらった後遺障害申請書を弁護士に確認してもらってから提出できるので、保険会社に任せるよりも後遺障害が認められやすい申請書の作成ができます。
ちなみに、弁護士依頼をしなくても被害者本人が申請書の確認と提出を行う被害者請求という方法もあるので、知識を身につけるのと手続きの手間がかかっても大丈夫という方は検討してみても良いでしょう。
関連記事:後遺障害診断書の書き方|等級認定が受けやすくなる3つのポイント
上記でも少し触れましたが、慰謝料の算出方法には3つの基準がありその中で最も高額な慰謝料を請求できるのが、弁護士依頼で利用できる弁護士基準です。例えば、入通院慰謝料だけでも保険会社とは以下のような差が生じます。
慰謝料の基準 |
通院期間3ヵ月(通院日数30日) |
通院期間6ヵ月(通院日数60日) |
任意保険基準 |
37万8,000円 |
64万2,000円 |
弁護士基準 |
53万円 |
89万円 |
差額 |
+15万2,000円 |
+24万8,000円 |
弁護士依頼は弁護士費用がネックになりますが、高額な後遺障害慰謝料を請求できるむちうちの場合だと、弁護士費用を差し引いても増額する慰謝料の方が多くなること多いです。
関連記事:交通事故にかかる弁護士費用の相場|費用の節約法と依頼先を選ぶコツ
また、慰謝料が増額するだけでなく保険会社とのやり取りを一任できて時間を節約できるメリットもあるので、むちうちで後遺障害の可能性がある場合は弁護士依頼をした方が高確率で得になると言えるでしょう。
交通事故問題では、後遺障害申請の申請など法律だけでなく医療の知識も求められます。そのため交通事故分野の経験が乏しい弁護士に依頼してしまうと手続きを上手く進められない恐れもあるのでお気を付け下さい。
弁護士には専門分野はないですが得意分野はあります。なので、自動車事故の慰謝料請求を依頼する場合は必ず交通事故分野を得意とする弁護士から検討するようにしましょう。
関連記事:交通事故の問題解決を有利に進めるための弁護士の選び方まとめ
むちうちは交通事故の衝突の影響で生じる可能性が高い負傷で、治療期間が長引く傾向が強く後遺症として判断されるケースも珍しくありません。
後遺障害が認められるかどうかで加害者の保険会社に請求できる慰謝料の額は大きく変わってくるので、事故後に少しでも自分の身体に異変を感じるようであれば、必ず病院で検査を受けておくことをおすすめします。
【関連するQ&A】
・むちうちの慰謝料計算の方法について
・むちうち症の損害賠償
・子供のむちうち
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