交通事故の過失割合を弁護士に依頼するメリット・費用・選び方を解説

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
交通事故の過失割合を弁護士に依頼するメリット・費用・選び方を解説
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交通事故の過失割合について揉めている際は、弁護士の力を借りることをおすすめします。

例えば「過失割合が1対9のケース」と「過失割合が5対5のケース」では、その後獲得できる示談金の金額も大きく異なります。特に過失割合を適切に判断できる自信がないという方は依頼するべきでしょう。

また弁護士に依頼すれば、補償対応を一任して適正な補償額を受け取ることが期待できます。対応負担を減らして適正な補償を受けたいと考えている方なども依頼を検討することをおすすめします。

この記事では、交通事故の過失割合について弁護士に依頼するメリット・費用・選び方などを解説します。

交通事故の過失割合について弁護士へ依頼すべきケース

「提示された過失割合に納得がいかない」など、自力での問題解決が難しいようであれば弁護士への依頼が効果的です(「絶対に弁護士に任せた方が良い」とまでは言いませんが推奨します)。

まずは、交通事故の過失割合について弁護士へ依頼すべきケースを解説します。

「依頼による増額分>弁護士費用」となる場合

詳しくは「交通事故の過失割合について弁護士へ依頼する際の費用」にて後述しますが、弁護士に依頼する際は弁護士費用がかかります。弁護士に依頼して過失割合が変更され、示談金を増額することができたとしても、それ以上に弁護士費用が上回ってしまうのであれば元も子もありません。

依頼にあたっては「どれほどの増額が見込めるか」「弁護士費用はいくらかかりそうか」など、あらかじめ弁護士から話を聞き、「依頼による増額分>弁護士費用」となる見込みが有るかどうかについて慎重に検討するべきでしょう。

弁護士費用特約に加入している場合

上記の通り、弁護士費用は弁護士に依頼する場合の最大のデメリットですが、保険によりこのデメリットの全部又は一部を解消することが可能です。弁護士費用特約とは、任意保険(自動車保険)に付帯するオプションの一つです。

保険会社によってサービス詳細は異なりますが、弁護士費用特約に加入していれば、最大300万円まで弁護士費用を負担してもらうことができます(もっとも、保険会社の多くは支払う弁護士費用の上限について更に細かい基準を設けていますので「300万円までであれば必ず費用を負担してもらえる」というものでもありません。詳細については契約する保険会社に確認してみてください)。

弁護士費用特約が付されていれば、弁護士に依頼する最大のデメリットである弁護士費用について相当な範囲でカバーされるため、積極的に依頼を検討するべきでしょう。なお、弁護士費用特約が使えるかどうかは、自身又は家族が加入する保険会社に電話確認すれば親切に対応してくれるはずです。

交通事故トラブルについて弁護士へ依頼する3つのメリット

弁護士には、過失割合の判断にあたってサポートが任せられるだけでなく、以下のような対応も望めるため知っておきましょう。ここでは、交通事故トラブルについて弁護士に依頼するメリットを解説します。

  • 過失割合交渉でのサポート
  • 慰謝料の増額が望める
  • 事故後の対応を一任できる

過失割合交渉でのサポート

事故の過失割合は事故態様から客観的に定まるものですが、示談交渉の場では「当事者双方が自身の認識に基づいて過失割合について主張し、これをすり合わせていく」という作業となるのが一般的です。この場合、相手保険会社から過失割合についての提案がありますが、必ずしもこの提案内容が適切であるとは限りません。

そのため、過失割合について十分な知識・経験がないと、相手保険会社の提案に的確に反論できずに押し切られてしまうことも考えられます。

弁護士には保険会社以上の知識・経験がありますので、相手主張に対して的確に反論しつつ、被害者側の立場で過失割合の主張をしてくれることが期待され、最終的に適切な過失割合での妥結が望めます。

慰謝料の増額が望める

交通事故に遭った際は、加害者に対して慰謝料請求を行うことになりますが、慰謝料には以下のように3種類の計算基準が設けられています。

  • 自賠責基準:自賠責保険で用いられる計算基準
  • 任意保険基準:保険会社が独自で定める計算基準
  • 弁護士基準:裁判例をもとにした計算基準

慰謝料は適用される計算基準によって大きく異なり、一例として「事故によって打撲を負い、相手に入通院慰謝料を請求する」と仮定した場合、通院期間ごとの慰謝料相場を比較すると以下の通りです。

<通院期間ごとの慰謝料比較>

通院期間

自賠責基準

任意保険基準

弁護士基準

1ヶ月間

8万4,000円

12万6,000円

28(19)万円

2ヶ月間

16万8,000円

25万2,000円

52(36)万円

3ヶ月間

25万2,000円

37万8,000円

73(53)万円

4ヶ月間

33万6,000円

47万8,000円

90(67)万円

5ヶ月間

42万円

56万8,000円

105(79)万円

※自賠責基準:1ヶ月あたりの通院日数を10日と仮定しています。

※任意保険基準:保険会社によって基準値は異なるため、あくまで目安値です。

※弁護士基準:()外は「他覚症状がある場合」、()内は「他覚症状がない場合」を指します。

相手保険会社は、弁護士が介入しない場合には弁護士基準での算定を渋る傾向にあると言われています。また、弁護士に依頼しないことで「そもそも弁護士基準での算定の仕方がわからない」ということもあるでしょう。弁護士に依頼すれば、このような問題は解消されますので、結果的に慰謝料額が相当程度増額されることも期待されます。

事故後の対応を一任できる

交通事故の被害補償は、基本的に「相手保険会社との間で損害の範囲や補償すべき範囲を協議して妥結していく」という流れであり、交渉にはそれなりの負担がかかります。また、被害者が交通事故で負傷したような場合は、必要な治療を受けながらこのような交渉に対応しなければならないため、負担はますます重くなります。

しかも、保険会社との交渉は、相手の方が知識も経験も上である場合がほとんどであり、交渉力の格差から極めてストレスフルであることが多いと言われています。実際、相手保険会社の対応に満足しているというケースは極めて稀であり、何かしら不平・不満を持つケースが多いと思われます。

しかし、弁護士に依頼すれば、このような対応を一任することができるため、被害者本人に多大な負担が及ぶことを回避でき、被害者は必要な治療に専念することができます。弁護士に依頼する最大のメリットはここにあると言っても過言ではないでしょう。

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過失割合についてご相談したい方

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交通事故の過失割合について弁護士へ依頼する際の費用

交通事故の過失割合について、弁護士に対応を任せる際は弁護士費用がかかります。

ここでは依頼時の弁護士費用について解説しますが、今回ご紹介する費用相場はあくまで一例です。依頼先によって料金設定は細かく異なるため、費用詳細については個別に確認を取った方が確実でしょう。

交渉対応を依頼する場合

相手方との交渉対応を依頼する場合、費用相場としては以下の通りです。

着手金の有無

着手金額

報酬金

着手金あり

10~20万円

報酬額の10~20

着手金なし

無料

報酬額の20~30

裁判対応を依頼する場合

場合によっては、交渉では解決できずに裁判へと発展することも考えられます。その際の裁判対応を依頼する場合、費用相場としては以下の通りです。

着手金の有無

着手金額

報酬金

着手金あり

(経済利益額0~300万円)

経済利益額の8

経済利益額の16

着手金あり

(経済利益額300~3,000万円)

9万円+経済利益額の5

18万円+経済利益額の10

着手金あり

(経済利益額3,000万円~3億円)

69万円+経済利益額の3

138万円+経済利益額の6

着手金あり

(経済利益額3億円以上)

369万円+経済利益額の2

738万円+経済利益額の4

着手金なし

無料

20万円+報酬額の10

交通事故の過失割合について弁護士へ依頼するタイミング

弁護士に依頼するタイミングについては、示談成立前であればいつでも可能です。特に示談対応に慣れていない方などは、できるだけ早い段階で依頼しておくことで、対応にかかる負担を減らせるでしょう。

なお、もし示談に応じてしまうと原則やり直すことはできません。こちらから「過失割合を見直してほしい」と申し出ても、応じてもらえる可能性は低いため、注意しましょう。

交通事故の過失割合について弁護士へ依頼する際の選び方

交通事故の過失割合について依頼する際は、以下で解説する何点かのポイントを押さえておくべきでしょう。ここでは、依頼時の弁護士の選び方について解説します。

交通事故分野に注力している

弁護士は一通りの法律知識を携えているため、依頼時は心強い味方となるでしょう。

ただし、なかには「過失割合に関するトラブル対応の経験がない」という弁護士もいるため注意が必要です。弁護士には「交通事故」や「相続」など得意とする分野がそれぞれあり、持っているノウハウや解決実績なども一人一人大きく異なります。

また過失割合については、それぞれのケースに応じて判定しなければならないため、知識・経験の浅い弁護士に依頼してしまうと結果に影響してしまう恐れもあります。したがって、依頼時は交通事故分野に注力している弁護士を選ぶべきでしょう。

相性が良く話しやすい

依頼時は、上記のほかにも「包み隠さず話せる」と感じるか否かという点も注意すべきでしょう。

弁護士に依頼して期待通りの結果を得るためには、自身の現状について漏れなく伝えることがポイントとなります。その際「なんとなく雰囲気が気に入らない」「ソリが合わない」などと感じたまま依頼対応を進めてしまうと、十分に情報提供が行えず、思うような結果とならないことも十分考えられます。

したがって、依頼時は相性が良く話しやすい弁護士を選ぶべきでしょう。また、なかには初回相談を無料で行っているところもあるため、積極的に活用して弁護士の雰囲気などをチェックするのも手段の一つです。

『あなたの弁護士』を活用する

これまで法律トラブルに遭ったことがない方などは、「弁護士の探し方が分からない」というケースがほとんどでしょう。今ではインターネット検索なども可能ですが、一から弁護士検索をして、数ある中から依頼先を絞り込むには手間と時間がかかります。

そのような、弁護士探しに悩んでいる方におすすめなのが『あなたの弁護士』です。

当サイト『あなたの弁護士』では、「交通事故を得意とする弁護士」「東京都で法律相談可能」「初回の面談相談料無料」など、検索条件を設定して絞り込むことが可能です。一から自力で探すよりも、弁護士選びにかかる手間もわずかで済むため、まずは一度利用してみることをおすすめします。

まとめ

過失割合について適切に話を進められる自信がないのであれば、弁護士のサポートを得るべきでしょう。

なお依頼にあたっては、弁護士費用なども考慮した上で交通事故分野に注力していて相性が合う弁護士を選ぶのが適切です。もし弁護士選びに困っている場合は、当サイト『あなたの弁護士』がおすすめです。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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編集部

本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。

※あなたの弁護士に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
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