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KL2020・OD・037
協議離婚とは、夫婦の話し合いで成立する離婚のことをいいます。離婚届を出して離婚する一般的な離婚の仕方といえるでしょう。離婚は、離婚届を出せば終わりと思われている方もいるようですが、賢く離婚をするためには協議離婚時にいくつか決めるべきことがあります。
ここでは、協議離婚が成立するまでの期間に加え、協議離婚の流れや手順をご紹介したいと思います。他にも・・・
こういったこともお伝えしていきますので、協議離婚を検討している方はここで得た知識を今後に役立てくださいね。
目次
離婚前に一度は考えること。それは、どのくらいで離婚が成立するのかという点だと思います。夫婦の状況によって離婚までの期間は千差万別であるといえますが、ここでは夫婦のお互いが離婚に同意していると仮定して説明していきましょう。
子どもがいない場合や夫婦それぞれが自立をしているケースですと、とくに離婚をするにあたって決めることがない場合もあるでしょう。
あとは離婚するだけという状況であれば、離婚届を提出するだけですので最短で1日あれば離婚が成立します。
離婚時に決めるべきことがある夫婦の場合は、離婚協議書や公正証書を作成することになりますので、最短でも離婚届を提出するまでに10日ほどはかかることが予想されます。公証役場の込み具合によっては2~3週間待ちのこともしばしばあります。
離婚協議書とは夫婦間で決めたことや金銭のやり取りが発生する際に記録として残すための書面です。さらに離婚協議書の中身を公正証書にすることで、約束が守られなかった場合に強制執行力(給料の差し押さえなど)を持たせることができますので、夫婦の決め事は公正証書に残すことをおすすめします。
離婚協議書と公正証書については後ほど詳しく解説していきますね。
協議離婚が成立する=離婚届が受理されることをいいますが、協議離婚が成立するまでの流れを説明したいと思います。
まずは、離婚時のルールや決め事がないか、話し合う必要があります。話し合いの際に必ず話題に出してほしいことは以下のとおりです。
離婚原因にもよりますが、精神的苦痛を受けたと思うのであれば慰謝料を請求することができます。慰謝料を請求できる離婚原因として挙げられるのが、不倫、暴力、モラハラ、悪意の遺棄などでしょう。悪意の遺棄とは、夫婦関係を良好に保つ努力を怠ることをいいます。
生活費を渡してもらえなかったり、理由も無いのに家に帰ってこなかった場合は悪意の遺棄として認められますので、こうしたことが原因で心身共に苦痛を受けたのであれば慰謝料が請求できます。請求する慰謝料の金額を事前に調べた上で、離婚時の話し合いのときに請求してみましょう。相手が支払いの意思を見せた場合は、支払回数や期限まで話し合ってください。
夫婦の間に子どもがいる場合はどちらの親が親権を持つか話し合う必要があります。親権者が決まらなければ協議離婚は成立しませんので必ず話し合いを行う必要があるでしょう。
親権者にならなかった親は、養育費を支払う義務があります。親権者の経済状況によっては養育費が必要ない場合もあるかもしれません。
一般的には、母親が親権者になることが多いですが、この場合は夫から養育費をもらうことになります。養育費の金額といつまで支払うかなどもしっかり決めてくださいね。
結婚後に得た財産は夫婦のものとみなされるので、財産を分与することが可能です。一般的には5:5で分け合うといわれていますが、協議離婚では財産分与の割合は自由に決めることができます。何をどう分け合うのか離婚前に明らかにしておくべきでしょう。
厚生年金や共済年金は離婚時に夫婦で分けることができます。例えば専業主婦の場合は夫の扶養に入ると思いますが、夫が払っていた厚生年金や共済年金をもらうことのできる制度です。ただし、自営業者やフリーランスの方で国民年金しか支払っていない方は対象外ですのでご注意ください。
年金分割については、こちらで詳しく説明していますのでご覧ください。
上記のことを話し合ったあとは、決定事項を離婚協議書に残しましょう。離婚協議書は夫婦で決めたことを口約束にしないための誓約書のようなものです。書き方は自由ですが、ここで離婚協議書のサンプルをご紹介します。
離婚協議書 アシロ太郎(以下甲とする)とアシロ花子(以下乙とする)は、本日協議離婚をすることに合意し、その届出にあたり、下記のとおり契約を締結した。 第1条(契約の目的) 甲と乙はこの度、協議離婚をするにあたり、以下のように契約するものである。 第2条(契約の内容) 甲は乙に対して、財産分与として、金○○万円、慰謝料として金○○万円、合計○○万円を支払う。 2 前項の支払いは、平成○○年○月○日を期限とする。 第3条(親権者) 甲乙間に生まれた長男○○と長女○○の親権者および監護者は、乙と定める。 2 乙は、長男○○と長女○○を成年に達するまで監護、養育するものとする。 第4条(養育費) 甲は乙に対して、長男○○と長女○○が各々成年に達する日の属する月まで、平成○○年○月○日より、毎月末日に限り、月々金○万円を支払うものとする。 2 前項の養育費は、長男○○と長女○○の進学等特別な事情が生じたとき、また、物価変動その他事情が生じたときには、甲乙協議の上、増減できるものとする。 第5条(面会交流) 甲は毎月1回長男○○と長女○○各々と面会交流することができ、その日時、場所、方法は長男○○と長女○○の福祉を害さないように甲乙が協議して決定する。 第6条(請求の放棄) 甲と乙は、本契約に定めた以外には、何らの債権債務がないことを相互に確認する。 |
離婚協議書は夫婦で交わした約束の証明にはなりますが、万が一相手が約束を破ったとき、いくら離婚協議書に書いた内容を主張しても、解決することは難しいとされています。例えば、途中で養育費が払われなくなることを想像してみてください。子どもを抱えて生活する側からしたら養育費がもらえなくなること自体とても困ることですよね。
こうしたことがないように、離婚協議書の内容は公正証書にすることをおすすめしています。公正証書にすることで、万が一約束が守られなかったときに裁判所から強制執行の許可をもらうことができます。
金銭の支払が守られなかった場合は、相手の給料や財産の差し押さえもできますので、金銭に関する約束事がある場合は必ず公正証書に残すべきといえるでしょう。
公正証書の作成が済んだら、いよいよ離婚届を提出します。
離婚届の用紙に夫婦のそれぞれが必要事項を記入すると思いますが、離婚届には2名の証人が必要です。証人欄に記入をしてもらったら、押印をして役場に提出しましょう。
スムーズに協議離婚を進めるためにも、離婚を切り出す前に自分自身の気持ちを固めておく必要があります。
何も考えずに離婚をするような方はあまりいらっしゃらないとは思いますが、ここでは離婚を切り出す前までに考えておくべき4つの大切なことをお伝えしたいと思います。
はじめに離婚に向けて夫婦で話し合いを行うと思いますが、話し合いがはじまったときに、何をどのくらい請求するなど考えるようでは遅いといえます。
こちらが主導権を握るためにも、相手への要望をできるかぎり細かくまとめておく必要があります。
慰謝料を請求できる状況であれば、請求する金額を決めましょう。離婚原因によって慰謝料の金額は変わってきます。状況によって大きく変動しますが、離婚原因別の慰謝料の相場は以下のとおりです。こちらを参考にしてご自身が請求する金額を考えていただければと思います。
少しでも多くの慰謝料を獲得するなら証拠の確保が必要になります。
子どもの親権者になる場合は、どのくらいの養育費が必要か確認しておきましょう。養育費の金額については上記で詳しく説明しましたが、相手と話し合う前にある程度調べておいて、こちらから提案できる形をとると良いでしょう。
養育費の金額を決めるときは、養育費算定表を使って大体の相場を確認することが多いです。
慰謝料や養育費の請求、財産分与を行うのであれば予め相手の収入や財産を把握しておくことが賢いやり方といえるでしょう。
収入に関しては、役所で所得証明書をもらうことで確認することができます。
離婚に繋がった決定的な理由があるのであれば、証拠の用意をしてください。不倫、モラハラ、暴力、悪意遺棄の証拠として提出できるものは、メールのやり取り、録音音声、動画、日々の辛さを綴った日記などが挙げられます。
相手に非がある場合は「あなたのせいで離婚することになった」と証明できるものを準備しましょう。
離婚をした後の住まい、仕事、交友関係など、どのように生活を送るべきかしっかり考えましょう。人生は計画通りにはいきませんが、無計画で離婚するほど危険なことはありません。離婚をした後の自分の生きる道について、気持ちを固めておくべきですね。
協議離婚はあくまで夫婦2人の同意のもとで成立しますので、相手が拒否した場合、残念ながら離婚をすることはできません。協議離婚ができなかったときのことまで考えるべきでしょう。
相手が離婚に応じない場合は、弁護士に依頼することも一つの方法かと思います。なんとか相手が離婚を認めるように、協力してもらうこともできます。協議離婚で離婚が成立しない場合は次のステップに進むため、当初よりはるかに多い時間と労力を費やすことになります。
できれば協議離婚で解決を目指したいところですので、弁護士を立てて相手にプレッシャーを与えるのもやり方の一つといえますね。
どうしても協議離婚が成立しないのであれば、調停や裁判離婚に進むことになります。調停や家庭裁判所の調停委員と裁判官に介入してもらい、離婚に向けて話し合いを進めます。もし、調停でも成立しない場合は裁判に発展しますので、最悪のことを考えて調停離婚や裁判離婚について調べておく必要があるといえるでしょう。
できるだけ早く離婚を成立させたいのであれば、協議離婚で終わらせることが最善ですが、もし慰謝料や親権などで折り合いがつかない場合です。
離婚後に後悔しそうな不安があるのであれば、離婚調停でちゃんと話し合ってから離婚するという選択肢もあるので、円満離婚の為に利用するということも、覚えておくと良いかと思います。
協議離婚は基本的に離婚届を提出し、受理するまでの期間のことをいいますが、状況によっては離婚届を出す前に夫婦で約束をして、公正証書に残す必要があることがわかりましたね。
いち早く離婚したいとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、ここは焦らず冷静にやるべきことを行っていただければと思います。
離婚に関する知識が多いほど相手より優位に立てますので、たくさん情報収集をして協議離婚に備えましょうね。
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本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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