接見禁止を解除する方法|ご家族・恋人・ご友人でも面会するための知識

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
接見禁止を解除する方法|ご家族・恋人・ご友人でも面会するための知識

接見禁止が続けば、勾留されている方にとっては孤独で辛い時間が続くことになります。

接見が禁止されている間は勾留中の方に会うことができないので、ご家族・恋人・ご友人の方も不安な気持ちになりますよね。

ここでは、そんな接見禁止処分に対して3つの対応方法を解説します。ぜひ参考にしてください。

①接見禁止に対する準抗告・抗告(不服申立)
②接見禁止の解除、もしくは、接見禁止の一部解除申立て
③勾留されている方の姿を確認できる勾留理由開示請求

他にも接見禁止について知っておくべき知識は多数あります。

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接見禁止を解除する方法と、ご家族の様子を確認する方法

接見禁止を解除する方法と、ご家族の様子を確認する方法

接見禁止になってしまった場合、下記のような3つの対応が考えられます。

  1. 準抗告・抗告
  2. 接見禁止処分の解除申し立て
  3. 勾留理由開示請求

一つひとつ確認していきましょう。

接見禁止に対する準抗告・抗告

接見禁止に対して不服申立(ふふくもうしたて)をするのが、接見禁止に対する準抗告(じゅんこうこく)、あるいは抗告(こうこく)です。

抗告は裁判所の決定に対する不服申立、準抗告は検察に対する不服申立を指します。

接見禁止の場合、起訴前の接見禁止に対する不服申立が準抗告、起訴後の接見禁止に対する不服申立が抗告です。

接見禁止に対する準抗告

起訴前の接見禁止に対する不服申立

接見禁止に対する抗告

起訴後の接見禁止に対する不服申立

接見禁止が正当な理由に基づいていないなどとし、不服申立を行います。

準抗告や抗告が認められるケースは少ないですが、認められれば接見禁止が取り消されます。

すべてが取り消されなくても、家族・配偶者に限り接見許可の下りる『一部取り消し』が認められる可能性もありますので、状況によって申し立てるのも方法の1つです。

接見禁止処分の解除申し立て・一部解除申し立て

準抗告・抗告が認められなかった場合、接見禁止に対し解除を申し立てます。

接見禁止の全部または一部を解除するかどうかの名文規定はなく、完全に裁判所の完全な裁量によるものです。

裁判所が是とすれば認められ、非とすれば認められません。

勾留理由開示請求

準抗告・抗告や接見禁止処分の解除申し立てが認められなかった場合は、勾留理由開示請求を行いましょう。

勾留理由開示請求は、公開の法廷で勾留理由を伝えることとなっているため、勾留中の方が出廷することになります。

法定で言葉を交わすことや、物品のやり取りはできませんし、あくまで姿を見られるだけですが、家族・恋人・友人・知人・その他誰でも傍聴席から勾留中の方の姿を直接見ることができます。

勾留理由開示請求は日本国憲法第34条と刑事訴訟法第82条に定められています。

第三十四条 何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。
引用元:日本国憲法 第34条

第八十二条 勾留されている被告人は、裁判所に勾留の理由の開示を請求することができる。

○2 勾留されている被告人の弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹その他利害関係人も、前項の請求をすることができる。

○3 前二項の請求は、保釈、勾留の執行停止若しくは勾留の取消があつたとき、又は勾留状の効力が消滅したときは、その効力を失う。
引用元:刑事訴訟法 第82条

勾留理由開示請求は他の方法と違い、請求された場合開示しなければならないので、手続きを踏めば、勾留中の方の姿を確認することができるのです。

ご家族・恋人・ご友人がご本人と会う方法

接見禁止に対する準抗告・抗告が認められなかった場合に、接見禁止処分の解除申立、あるいは一部申立を行います。

一部申立が認められた場合、接見可能な範囲は裁判所が裁量で決めます。

通常は家族のみと思われますので、恋人やご友人がご本人の姿を確認したい場合は、勾留理由開示請求の手続きを行う方が確実でしょう。

接見禁止で弁護士に依頼した場合のメリット

接見禁止で弁護士に依頼した場合のメリット

弁護士に依頼すれば前述した接見禁止に対する不服申立以外にも、弁護士が了承すれば手紙や写真の差し入れを行ってくれます。

また弁護士は接見に制限がないため、土日関係なくいつでも好きなだけ、接見が可能です。

弁護士に依頼した場合の役割やメリット、弁護士費用の相場、弁護士に依頼しなかった場合どうなるのかまで関連記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

弁護士費用の相場

弁護士費用の相場は依頼後に支払う着手金が約30万円~35万円、報酬金が約60万円~70万円と言われています。

ただ料金形態はさまざまで、無料相談を行っている・接見費用がかからない・接見費用はかかっても交通費込みなど、料金体系は弁護士事務所によっても異なります。

無料相談では、実際に話してみた印象で弁護士を選べるというメリットがありますので、一度相談してみるとよいでしょう。

まとめ

接見禁止は基本的に起訴されるまで続き、多いケースではないものの起訴後も継続される場合があります。

逮捕から起訴までは最大23日間。23日もの間、弁護人以外との面会が禁止されるというのは想像以上に苦しいはずです。

もしも冤罪事件であれば接見禁止を解いてもらい、無罪のために闘う勾留中の方を励ますために、実際に事件を起こしてしまった場合でも、声をかけて改心してもらうために、なんとか面会の機会を設けたいところですよね。

当サイトからお住まいの地域で刑事事件を積極的に扱っている弁護士を探すこともできますので、ぜひご活用ください。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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