DVの相談窓口7選|匿名や電話・メールで相談できる機関

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
DVの相談窓口7選|匿名や電話・メールで相談できる機関

夫からDVの被害に遭われたら専門機関にすぐ相談してください。日本では3日に一人のペースで妻が夫のDVによって死亡しているというデータもあるようです

警察統計によると、日本では今も3日に1人ずつ、妻が夫によって殺されています。内閣府の調査によると、成人女性の3人に1人がDV被害を体験しており、20人に1人は、殺されそうな目にあっています。
引用元:東洋経済ONLINE

内閣府男女共同参画局の統計によれば、配偶者からのDVの相談件数は年々増加しており、平成26年度の相談件数は合計102,963となっています。
DVの相談窓口7選|匿名や電話・メールで相談できる機関引用元:内閣府男女共同参画局

うち、警察が暴力事案として認知したのは59,072件(平成26年)、検挙されたのはわずか6,992です。

警察に相談することも解決策のひとつではありますが、すぐに夫のDV被害から解放されるための手段としては決して有効だと言えません。

DVによって少しでも命の危険夫が怖いと感じているのであれば我慢せず、まずは専門の相談機関に連絡しましょう。あなたの安全確保が最優先です。

中には相談して解決できるのか、夫にバレてさらに暴力を振るわれるのではないかと不安を感じている方もいるかもしれませんが、その点はご安心ください。

今回ご紹介する相談窓口はどれも夫のDVに悩む妻を救うプロフェッショナルです。我慢することはもう止めて頼れる専門家のサポートを受けながら適切に解決していきましょう。

相談先だけでなく、DVの悩みを解決するまでの手順についてもご紹介します。

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夫からのDVについて相談できる窓口|相談のしやすさ別にご紹介

まず始めに、夫からのDVについて相談できる窓口を確認しておきましょう。今回、自治体や国などが運営しているものをメインにご紹介しています。あなたが連絡しやすいと思ったところに相談してみてください。

匿名で気軽に相談できるDV相談掲示板

誰かに相談したいけれど、警察や弁護士は敷居が高いと感じる方におすすめなのが、「DV相談掲示板」です。

匿名で気軽に相談できるだけでなく、あなたと同じ悩みを持つ方から励ましの言葉をかけてもらえることもあります。SNSを見るようなイメージで利用してみてはいかがでしょうか。

  • お悩み掲示板
  • Yahoo!知恵袋

メールでいつでも相談できる機関

公的機関からアドバイスをもらいたい、けれど対面で相談を受けることに抵抗がある方は、法務省が行っている「インターネット事件相談受付窓口」の利用がおすすめです。

24時間受付しているので、誰かに相談したいと思ったらすぐに連絡してみてはいかがでしょうか。

最寄りの市役所で行っている対面相談

区市町村ごとにDVの面接相談を設けている窓口があります。あなたが住んでいる地域の役所で相談できるので、買い物に行くついでに相談してみてはいかがでしょうか。連絡先は、あなたの地域の役所公式ホームページをご確認ください。

新宿区:総合相談(悩みごと相談室)
面接予約電話番号 03-3341-0801
受付時間 8:30~17:00(月~土曜日)

電話・対面どちらでも相談可能|救済措置が期待できる相談機関

電話や対面で相談できることはもちろん、あなたの救済に向けたサポートも期待できる相談窓口です。現状をどうにかしたいと少しでも思われている方は、下記に挙げた相談窓口を利用してみてください。

相談は一ヵ所だけでなく、複数の機関に連絡すると良いでしょう。例えば、警視庁総合相談センターとあなたが住んでいる地域にある婦人相談所に相談すればより安心です。

警視庁総合相談センター

電話番号 東京都内:#9110
その他地域:03-3501-0110
受付日時 8:30~17:15(祝日・休日を除く月~金曜日)
対面相談の有無

婦人相談所

電話番号 都道府県別の電話番号は厚生労働省:連絡先一覧をご覧ください。
受付日時 9:00~17:00(祝日・休日を除く月~金曜日)
対面相談の有無

法務省:女性の人権ホットライン

電話番号 0570-070-810
受付日時 8:30~17:15(祝日・休日を除く月~金曜日)
対面相談の有無

DV相談ナビ(内閣府男女共同参画局)

電話番号 0570-0-55210
受付日時 不明
対面相談の有無
備考 発信地などの情報から最寄りの相談機関の窓口に電話が自動転送される。

精神保健福祉センター

電話番号 全国の精神保健福祉センター一覧をご確認ください。
受付日時 地域により異なる(祝日・休日を除く月~金曜日)
対面相談の有無

性暴力救援ダイヤルNaNa(東京都総務局人権部)

電話番号 03-5607-0799
受付日時 年中無休24時間対応
対面相談の有無

東京ウィメンズプラザ

電話番号 03-5467-2455
受付日時 9:00~21:00(年末年始のみ休み)
対面相談の有無
備考 精神科医師による対面相談もあり。

夫と離婚・慰謝料請求したいまたは接近禁止などの措置を考えている方向けの相談先

夫と離婚してDVから解放されたい、今まで受けた苦痛を慰謝料請求したい、あなたに接近しないよう法的な措置を取りたいと考えている方におすすめの相談先です。

弁護士

法律に基づいて、適切に問題を解決していく弁護士です。あなたの代わりに夫と交渉してもらうことも可能ですから、精神的負担をあまりかけずに問題解決に取り組めるでしょう。

法テラス

法律に関する疑問について無料で問い合わせできる機関です。夫のDVを理由に離婚や慰謝料の請求をしたい方におすすめの相談先です。

一時的にでも夫のDVから逃れたいなら民間シェルター

「夫のDVがあまりにもひどく、今すぐにでも助けてほしい」そんな方は、民間で運営しているシェルターの利用をおすすめします。約2週間程度と一時的ではありますが、あなたを保護してくれます。

  • 特定非営利活動法人ハートスペースM:『リ・ボーン』
  • 特定非営利活動法人:全国女性シェルターネット

夫のDVから逃れるための措置|専門機関への相談によって期待できること

専門機関への相談により、夫のDVから逃れる具体的な措置を講ずることが期待できます。1日でも早く、DV問題から解放されるためにも、どのような措置が期待できるのか把握しておきましょう。
夫のDVから逃れるための措置|専門機関への相談によって期待できること引用元:内閣府男女共同参画局

相談する機関にもよりますが、

  1. 保護命令の申立て
  2. 民間シェルターなどへの保護・自立支援
  3. 相談員や専門家によるカウンセリングやアドバイス
  4. DV被害防止の措置を講じる
  5. 離婚成立・慰謝料の獲得

が期待できます。

ちなみに慰謝料請求など一部対応できないものもありますが、警察や弁護士以外の国や自治体が運営している相談機関でも保護などができるのは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律によって認められているためです。

【根拠】

(婦人相談員による相談等)
第四条  婦人相談員は、被害者の相談に応じ、必要な指導を行うことができる。
(婦人保護施設における保護)
第五条  都道府県は、婦人保護施設において被害者の保護を行うことができる。
引用元:配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律

保護命令の申立て

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律第10条により、裁判所から「保護命令」が出された日から6ヶ月間は、夫に付きまといや電話連絡などを禁止させることができます。

接近禁止 あなたへの面会要求や監視をにおわせる発言などはできない
退去 一緒に住んでいる場合は、2ヶ月間、家から退去しなければならない
連絡禁止 やむを得ない理由を除き、あなたへの電話・メール連絡はできない

申立て手続きを家庭裁判所で行う必要がありますが、相談機関と連携しながら進めていくことができます。

ちなみに夫が保護命令に違反すると、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。

【根拠】

第十条 命令の効力が生じた日から起算して二月間、被害者と共に生活の本拠としている住居から退去すること及び当該住居の付近をはいかいしてはならないこと。

 命令の効力が生じた日から起算して六月を経過する日までの間、被害者に対して次の各号に掲げるいずれの行為もしてはならないことを命ずるものとする。

 面会を要求すること。
 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
 電話をかけて何も告げず、又は緊急やむを得ない場合を除き、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールを送信すること。
 緊急やむを得ない場合を除き、午後十時から午前六時までの間に、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、
引用元:配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律

民間シェルターなどへの保護・自立支援

全国262か所(平成28年3月時点)に設置されている配偶者暴力支援センターや、民間団体が運営している保護施設や民間シェルターへの保護、自立に向けた支援が受けられます。

カウンセリングやアドバイスを受ける

夫(妻)からの継続的なDVにより、もう何も考えられない・自分はどうしたらいいのか良く分からない状態に置かれている場合は、専門家のカウンセリングやアドバイスを受けましょう。

適切な判断能力が低下している可能性があります。まずは、あなたの今後についてしっかりと判断するために必要な力を取り戻すことから始めてみてください。

DV被害防止の措置を講じる

警察へ相談した場合、以下のようなサポートが受けられます。ただし、DV被害の状況により受けられるサポート内容が変わることもあるため、弁護士や国が運営している機関に相談した上で問い合わせてみると良いでしょう。

  1. 被害を自ら防止するための措置の教示
  2. 住所又は居所を知られないようにするための措置
  3. 被害防止交渉に関する事項についての助言
  4. 加害者への被害防止交渉のための必要な事項の連絡
  5. 被害防止交渉を行う場所としての警察施設の利用

引用元:愛知県警察

婚成立や慰謝料の獲得

弁護士に依頼した場合のみとなりますが、離婚成立に向けた手続きに加えDVによって受けた被害に対する慰謝料の獲得も可能です。

DVに該当する具体的な行為

DVに該当する行為とは、具体的にどのようなものが挙げられるのでしょうか。まず、「身体的虐待」「精神的虐待」「性的虐待」「経済的暴力」「社会的隔離」「交際相手暴力(デートDV)」という6つのカテゴリに分けることができます。

身体的虐待

身体的虐待(しんたいてきぎゃくたい)とは、あなたの体を傷つける行為によるDVです。具体的には以下の行為が挙げられます。

・殴る、蹴る、腕をねじる
・物を投げつける
・髪を引っ張る、首を絞める
・刃物を身体に突きつける など
引用元:法務省

精神的虐待

精神的虐待(せいしんてきぎゃくたい)とは、殴ったりするなどの身体的な暴力ではなく、あなた自身を否定したり行動を制限したりするような行為のことを言います。

・人格を否定するような暴言を吐く
・大声で怒鳴る、無視する
・交友関係を制限したり、電話やメールのやり取りを細かく監視する
・人前でバカにしたり、命令したりする
・大切にしているものを壊す、捨てる
・生活費を渡さない
・外で働くなと言ったり、仕事を辞めさせたりする など
引用元:法務省

性的虐待

性的虐待(せいてきぎゃくたい)とは、あなたが嫌がっているにもかかわらず無理やり性行為をさせるなどの行為が該当します。

・嫌がっているのに性的行為を強要する
・避妊に協力しない、中絶を強要する
・見たくないのにポルノビデオやポルノ雑誌を見せる など
引用元:法務省

経済的暴力

経済的暴力(けいざいてきぼうりょく)とは、あなたに生活費を渡さないなどの行為が該当します。

・遊興費を著しく制限したり与えない
・生活費を著しく制限したり与えない
・無計画な買い物や借金を繰り返す
・家の金を持ち出す
・仕事を制限する
引用元:wikipedia

社会的隔離

社会的隔離(しゃかいてきかくり)とは、親族や友人との関わりを制限したり、外出できる条件を提示するなどの行為が該当します。

・電話や手紙の相手や頻度を制限する
・近親者を実家や友人から隔離する
・外出を制限する
引用元:wikipedia

交際相手暴力(デートDV)

DVは婚姻関係にある配偶者に対するものだけではありません。恋人から受ける暴力や束縛なども該当します。具体的な行為を以下にまとめました。

  1. スマートフォンの着信履歴やメール・LINEの履歴をチェックされる
  2. 「うざい」などあなたが傷つく言葉で呼ばれている
  3. 相手との予定を優先させないと不機嫌になったり無視したりする
  4. あなたが嫌がっているのに無理やりセックスさせられる
  5. いつもおごらせてくる
  6. 相手の思い通りにならないと脅されるまたは責め立てたられる

参照元:政府広報オンライン

DVの問題解決を弁護士に依頼した場合

今後、安心して暮らせる環境を作りたいと考えている方は、DV問題の相談や解決を弁護士に依頼すべきでしょう。具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。

弁護士に相談するメリット

DV問題の解決を弁護士に依頼するメリットには、以下のようなことが挙げられます。あなたが受けた苦痛に対する損害を夫に請求できることはもちろん、今後の長い人生を安心して暮らすために必要な措置の提示・実行もしてくれます。

  1. 夫との離婚がスムーズにできる
  2. 慰謝料の獲得ができる
  3. 法律に基づいて対処するため、夫からのDVを適切に対処できる
  4. あなたを身体的・精神的に守るための措置も考えてくれる

獲得できる慰謝料の相場

DVを理由に慰謝料請求をしたときに獲得できる慰謝料の相場をまとめました。被害の度合いや夫の収入額などによっても異なりますが、一般的には婚姻期間が長いほど獲得できる慰謝料額は高額になるようです。

婚姻期間 裁判で認められた慰謝料の相場
30年以上 300万円
20~30年 337万円
10~20年 250万円
5~10年 170万円
5年未満 114万円

引用元:慰謝料算定の実務第2版

弁護士費用の相場

DVを理由に離婚成立、慰謝料の獲得を目指す場合にかかる弁護士費用の相場を下図にまとめました。

相談料(1時間あたり) 0~1万円
着手金 20~60万円
成功報酬 20万円+獲得した報酬額の10%前後
実費 1~5万円

夫のDVを立証するために有効な証拠

夫のDVを理由に離婚・慰謝料請求をするには、証拠を集めなければなりません。第三者機関への相談を躊躇っている方もぜひ、夫のDVを記録に残す行動に移されることをおすすめします。

  1. 夫のDVを記録した動画や音声などの記録
  2. 夫のDVによって壊れた物やそのときの状況を写した動画や写真
  3. DVを受けたことを記録に残した日記
  4. 相談機関や友人などに相談した記録や証言
  5. 医師の診断書 など

まとめ

夫からDVを受けている場合、身近な人には相談しづらいものです。しかし、誰にも言えず一人で抱えているだけでは、いつまでもDVから解放されることはできません。

少しでもDVから解放されたいと思われたら、勇気を出して専門機関へ相談してみてください。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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編集部

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