ワンクリック詐欺への警察の対応と被害者が知っておくべき対処方法

( 0件 )
分かりやすさ
役に立った
この記事を評価する
この記事を評価しませんか?
分かりやすさ
役に立った
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
監修記事
ワンクリック詐欺への警察の対応と被害者が知っておくべき対処方法

ワンクリック詐欺に引っかかってしまった人は、どうしたらいいのか困惑するでしょう。

相談先として警察を思い浮かべる人も少なくないと思いますが、詐欺に遭った人はとにかく危機的状況から抜け出したいと思うはずです。

実際のところ警察は、ワンクリック詐欺の被害者からの相談に対して親身に対応してくれるのでしょうか。

今回の記事では、警察がワンクリック詐欺の被害者へどのような対応を取ってくれるのか、またワンクリック詐欺に遭った人は、どのような対応をとるべきなのかについてまとめました。

◆ワンクリック詐欺でお金を騙し取られた場合

ワンクリック詐欺で高額なお金を騙し取られてしまった場合、相手の所在地や連絡先などが分かっていれば、お金を取り返せる可能性があります。
インターネット問題が得意な弁護士などに相談してみましょう。

ネットのトラブルについて相談できる弁護士を探す

ワンクリック詐欺に遭った場合に警察へ通報した際の対応

では、警察はワンクリック詐欺に遭った人に対して、どのような対応をとってくれるのでしょうか。

一般的な警察の対応

基本的に警察に相談したところで、具体的な被害を受けていない限り、警察はまともに取りあってくれません。一般的にワンクリック詐欺に遭遇した方は、運営している業者から一方的に金銭を請求されているだけに過ぎず、具体的な被害には遭っていないからです。

基本的に民間同士で解決すべき事件(民事事件)に対して警察は介入してこないため、刑事罰の対象となる被害が発生するまで警察は介入してきません。

振込をしてしまった場合は警察に被害届を提出する

しかしながら、ワンクリック詐欺によって利用者が業者側の請求に応じてしまった場合、話は別です。この場合、業者側が利用者へ不当なお金を支払わせる行為は詐欺罪に該当します。お金を振り込んだ側は詐欺の被害に遭ったといえるので、警察も刑事事件として取り扱ってくれます。

そのため、ワンクリック詐欺によって業者にお金を振り込んでしまった方は、警察に被害届を出しましょう。また、警察に相談する際は、ワンクリック詐欺を含めサイバー犯罪を専門に扱う警察の窓口に相談することをオススメします。

相談先を見つける際には「都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口等一覧」から、お近くの相談窓口へ相談してみてください。

被害届提出後の警察の対応

では、実際にワンクリック詐欺の請求に応じた方が、警察に被害届を出すことで警察はどのような対応をとってくれるのでしょうか。警察の対応は、概ね以下の通りになりますが、最終的には振込先の口座から被害に遭った人達(被害届の申出が合った方のみ)へお金を返金するのが目的です。

  1. 振込先の銀行の口座を凍結
  2. 預金保険機構から口座情報が公開
  3. 業者からの被害者達(申出があった者のみ)口座残金の山分け

 

預金保険機構:金融機関の利用者の保護・金融システムの安定を図ることを目的とした公的機関。警察からの指令の元、犯罪行為を目的とした預金口座の凍結の手続きも可能

口座凍結までに既にお金が引き出されている可能性

しかしながら口座凍結するまでの間に、業者側が既にお金を引き出していることも考えられます。この場合、業者からお金を回収することは難しくなるため、振込に応じた方はすぐに警察に被害届を提出しましょう。

ワンクリック詐欺において警察以外に相談できる場所は?

ワンクリック詐欺は、実際に金銭を振り込んだなどの具体的な被害に遭わない限り、警察は対応してくれません。ワンクリック詐欺に遭った方が、警察以外で相談可能な相談先を紹介していきます。

国民生活センター

まず相談先として一番ハードルが低いのは国民生活センターでしょう。ワンクリック詐欺を運用する業者がどのような手口で利用者に追い込みをかけてくるのか、業者に対してどのような対応をするべきなのかについて相談することができます。

相談は電話のみの応対になりますが、とにかく不安な方はまずは国民生活センターへ相談してみてください。

参照:「国民生活センター

弁護士

弁護士に相談することも一つの選択肢です。相談者の状況を踏まえた上で、ワンクリック詐欺に関して法的な面で相談することができます。また、実際に請求に応じてしまった方は、警察に届け出を提出する必要がありますが、警察への申出から口座凍結まで弁護士のサポートがあると心強いでしょう。

また、警察に届け出を出したけど、既に口座からお金が引き出されていた場合、警察を介して振り込んだお金を取り戻すのは難しいのが現実です。弁護士に依頼することでお金が戻ってくることもあるので、お金を取り戻したい方は、ぜひ弁護士に相談してみてください。

ネットのトラブルについて相談できる弁護士を探す

ワンクリック詐欺に遭遇した場合の対処方法

最後になりますが、ワンクリック詐欺に遭遇した場合の対処方法について紹介していきます。

 

契約が無効であることを認識する

まず前提としてワンクリック詐欺における契約は法的に無効であることを認識してください。有料サービスの売買契約をするにあたり、提供する側と利用する側の双方の合意がなければ契約は成立しません。

利用者との合意なしに一方的に押し付けられた契約は成立しないのです。また、インターネットを介した有料サービスを契約する際には、利用者には契約内容を確認するための修正する機会を設けてあげなければなりません。クリックするだけで契約が成立することがありえないことがわかります。

 

主務大臣は、販売業者又は役務提供事業者が第十一条、第十二条、第十二条の三(第五項を除く。)若しくは前条第一項の規定に違反し、又は次に掲げる行為をした場合において、通信販売に係る取引の公正及び購入者又は役務の提供を受ける者の利益が害されるおそれがあると認めるときは、その販売業者又は役務提供事業者に対し、必要な措置をとるべきことを指示することができる。

  1. 通信販売に係る売買契約若しくは役務提供契約に基づく債務又は通信販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の解除によつて生ずる債務の全部又は一部の履行を拒否し、又は不当に遅延させること。
  2. 顧客の意に反して通信販売に係る売買契約又は役務提供契約の申込みをさせようとする行為として主務省令で定めるもの
  3. 前二号に掲げるもののほか、通信販売に関する行為であつて、通信販売に係る取引の公正及び購入者又は役務の提供を受ける者の利益を害するおそれがあるものとして主務省令で定めるもの

引用元:特定商取引に関する法律:第十四条

 

消費者が行う電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示について、その電子消費者契約の要素に錯誤があった場合であって、当該錯誤が次のいずれかに該当するときは、適用しない。ただし、当該電子消費者契約の相手方である事業者(その委託を受けた者を含む。以下同じ。)が、当該申込み又はその承諾の意思表示に際して、電磁的方法によりその映像面を介して、その消費者の申込み若しくはその承諾の意思表示を行う意思の有無について確認を求める措置を講じた場合又はその消費者から当該事業者に対して当該措置を講ずる必要がない旨の意思の表明があった場合は、この限りでない。

  1. 消費者がその使用する電子計算機を用いて送信した時に当該事業者との間で電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示を行う意思がなかったとき。
  2. 消費者がその使用する電子計算機を用いて送信した時に当該電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示と異なる内容の意思表示を行う意思があったとき。

引用元:電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律:第三条

 

ひたすら無視を続ける

ワンクリック詐欺によって新たに開かれたウィンドウには、登録完了のお知らせ・支払の催促に関する表示がされます。また、IPアドレスやプロバイダ情報などが記載されているため、個人情報が業者側に伝わったのではないかと不安になるかもしれませんが、住所・氏名など個人を特定するための情報が知られることはありません。

「契約するつもりはなかったからすぐにでも解約したい」という気持ちになるあまり、つい電話やメールをしてしまいがちですがそれこそ相手の思うツボです。余計な情報を業者へ与えないためにも、電話やメールはせずに、とにかく無視しましょう。

クリック先のウィンドウを閉じる

また、ワンクリック詐欺で表示されたウィンドウはすぐに閉じてください。この時、ワンクリック詐欺の内容によってはウィンドウを閉じるためのボタンが業者への電話へ直結しているため気を付けてください。もし閉じられない場合は、ブラウザごと閉じるか再起動をしましょう。

立て続けに請求が続く場合は

もし電話やメールをしてしまったために、業者からしつこく連絡が来る場合は、着信(受信)拒否に設定するか、電話番号・メールアドレスを変更しましょう。また、中にはアプリやソフトをダウンロードしたために、PC、スマホを起動する度にワンクリック詐欺の画面が表示される人もいます。

この場合は、個人情報が漏れる危険性もあるので、ウイルススキャンをした上で、不正サイトをブロックできるセキュリティソフトやアプリのダウンロードをしてください。

ワンクリック詐欺を事前に防止するためには

再度、ワンクリック詐欺に遭わないために必要なことについて紹介しておきます。

ワンクリック詐欺の手口を理解する

まずワンクリック詐欺を運用する業者の手口について理解しておくことが必要です。よくある手口としては、

  • 「当選おめでとうございます」のような甘い誘い文句
  • 支払期限がやたら短い
  • 弁護士が後ろ盾にいることを装って和解金を提示してくる
  • ボランティアを装い寄付金を集めている

 

などがあげられます。この手の特徴に該当するサイトを目にした場合、サイトを運営する側の情報を確認してみましょう。また、ワンクリック詐欺の手口として詳しくは「ワンクリック詐欺の手口に引っかからないための知識のまとめ」を参照にしてください。

怪しいサイトへはアクセスしない

また、少しでも怪しいと思うサイトへはアクセスしないようにしましょう。近頃は、出会い系、アダルト系のサイトに限らず幅広いジャンルのサイトにワンクリック詐欺が存在します。安全にインターネットを利用するためにも、怪しいと思われるサイトにはアクセスしないようにしましょう。

利用規約を事前に読む

ワンクリック詐欺では、クリックする前の画面に利用規約が表示されている場合が多いです。もちろん利用規約があるからといって、ワンクリック詐欺における契約は法的に無効なのですが、この先、法の目をかいくぐるだけのより高精度なワンクリック詐欺が現れるかもしれません。

そのため利用規約を見かけた際には目を通す習慣をつけましょう。

まとめ

ワンクリック詐欺に遭われた方は、不安のあまり警察に相談される方も多いと思います。しかしながら、警察が実際に動くのは実際に業者へ請求に応じてしまった場合です。そのためなるべくは自分でワンクリック詐欺に対応しなければなりませんが、実際にワンクリック詐欺に遭われた方が、今回の記事を参考にしていただけたらと思います。

Q弁護士に無料で簡単に質問できるって本当?

CTA QAテスト A 「ズバリ、本当です!」
あなたの弁護士では質問を投稿することで弁護士にどんなことでも簡単に質問できます。

数十万~数百万の弁護士費用、用意できますか?

決して安くない弁護士費用。いざという時に備えて弁護士費用保険メルシーへの加入がおすすめです。

Cta_merci

離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。

【弁護士費用保険メルシーが選ばれる3のポイント】

  • 保険料は1日あたり82円
  • 通算支払限度額1,000万円
  • 追加保険料0円で家族も補償

保険内容について詳しく知りたい方は、WEBから資料請求してみましょう。

弁護士費用保険メルシーに無料で資料請求する

KL2020・OD・037

この記事を監修した弁護士
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

この記事を見た人におすすめの記事

この記事を見た人におすすめの法律相談

  • ワンクリック詐欺
    ワンクリック詐欺に引っかかり、焦って電話をしたが回線が混みあっていて、繋が...
  • ワンクリック詐欺
    ワンクリック詐欺にあってしまいました... 焦って電話をしてしまいました...
  • ワンクリック詐欺
    インターネットでサイトのクリックをしたら、突然登録系完了となりました。すぐ...
  • ワンクリック詐欺について
    ワンクリック詐欺と思われるものから請求が来ています。年齢確認の次に進むと、...

関連記事

あなたの弁護士

本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。

※あなたの弁護士に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
 詳しくはあなたの弁護士の理念と信頼できる情報提供に向けた執筆体制をご覧ください。

※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。

インターネットが得意な弁護士を探す