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KL2020・OD・037
B型肝炎訴訟には各種費用がかかりますが、弁護士費用の一部や特定の検査費用に関しては、和解時に給付金として国に補てんしてもらえます。今回は、B型肝炎訴訟でかかる費用について具体的に確認していきましょう。
一番お金がかかる弁護士費用は、給付金をもらった後に後払いの事務所も多いのでご安心ください。ここでは、B型肝炎訴訟にかかる費用の内訳を見ていきましょう。
B型肝炎訴訟の和解金額によって弁護士費用は異なります。価格設定は自由なので事務所によって異なりますが、だいたい給付金額の8%~20%程度とお考えください。
和解した場合、国が給付金額の4%分を弁護士費用として給付してくれるので、訴訟を起こす側の負担が減ります。病態ごとの和解金額、弁護士費用、国が負担してくれる弁護士費用は次の通りです。
病態 | 和解金額 | 弁護士費用(給付金額の8~20%) | 国が負担してくれる弁護士費用(給付金額の4%) |
無症候性キャリア | 600万円 | 48万円~120万円 | 24万円 |
20年の除斥期間が経過した無症候性キャリア | 50万円 | 4万円~10万円 | 2万円 |
慢性B型肝炎 | 1,250万円 | 100万円~250万円 | 50万円 |
20年の除斥期間が経過した慢性B型肝炎 | |||
1. 現在、慢性B型肝炎にかかっている方 | 300万円 | 24万円~60万円 | 12万円 |
2.それ以外の方 | 150万円 | 12万円~30万円 | 6万円 |
肝硬変(軽度) | 2,500万円 | 200万円~500万円 | 100万円 |
20年の除斥期間が経過した肝硬変(軽度) | |||
1.現在、肝硬変(軽度)にかかっている方 | 600万円 | 48万円~120万円 | 24万円 |
2.それ以外の方 | 300万円 | 24万円~60万円 | 12万円 |
死亡・肝がん・肝硬変(重度) | 3,600万円 | 288万円~720万円 | 144万円 |
20年の除斥期間が経過した死亡・肝がん・肝硬変(重度) | 900万円 | 72万円~180万円 | 36万円 |
ちなみに、着手金がかかる事務所を選んでしまうと、和解するか否かにかかわらず弁護士費用が発生します。成果報酬のみの事務所に依頼すれば、給付金が手に入った後に費用を支払えますから、弁護士に依頼するにあたって費用を節約できます。
訴訟をする際は、弁護士費用に加え印紙代と郵便切手代がかかります。
弁護士費用が変わると国に請求する金額も変わるため、印紙代も変わってきます。下記の表は大体の値段としてお考えください。
病態 | 収入印紙代 |
死亡・肝がん・肝硬変(重度) | 13万円程度 |
肝硬変(軽度) | 10万円程度 |
慢性B型肝炎 | 6万円程度 |
20年の除斥期間が経過した慢性B型肝炎で現在治療を受けている方 | 2万円程度 |
20年の除斥期間が経過した慢性B型肝炎で上以外の方 | 1万5千円程度 |
無症候性キャリア | 3万5千円程度 |
20年の除斥期間が経過した無症候性キャリア | 5千円程度 |
郵便切手代に6,000円前後かかります。
B型肝炎に感染しているかどうかを調べるための検査費用は無料~3,000円程度です。病院に行けば検査をしてもらえますが、保健所や指定医療機関だと無料で検査してもらえるので、そちらがおすすめです。
一点だけ注意事項があって、検査は感染したと考えられる日から3ヶ月以降に受けるようにしましょう。血液検査で血中の抗体の有無で陽性・陰性を判断するので、この期間以前に行くと抗体ができておらず正しい結果が出ない場合があります。
また、病態別に検査や治療に費用がかかりますが、個人によって金額がまちまちなので、ご利用している(もしくはする予定の)医療機関に問い合わせるのが確実です。
B型肝炎の和解金は最大で3,600万円貰えるほど高額になる場合もあります。税金にいくらかかるのか不安を感じている人もいるかもしれませんが、給付金は非課税なのでご安心ください。
税金がかからない理由は、B型肝炎の給付金が損害賠償や手当金の性質を帯びているため非課税所得扱いになるためです。
相続人が訴訟をした場合も同様で、給付金は損害賠償や手当金として相続人に直接支払われるため、相続財産として扱われません。
具体的に非課税になる給付金の内訳は次の通りです。
B型肝炎にかかる費用で最も高額になりやすいのが弁護士費用ですが、和解に持っていく確率を下げないために必要な費用です。
もし節約をするのであれば、着手金が無料だったり、給付金額に対する成果報酬のパーセンテージが低かったりする事務所を選びましょう。
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KL2020・OD・037
本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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