結婚詐欺・婚約詐欺で慰謝料を請求したいときの相談先3選

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弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
監修記事
結婚詐欺・婚約詐欺で慰謝料を請求したいときの相談先3選

結婚詐欺から慰謝料を取るには、詐欺であることを証明しなければいけませんが、騙す意思があったと証明するのは難しいことです。ただ、結婚を考えていた相手から慰謝料を取る方法は他にもあります。

このページでは、結婚詐欺・婚約破棄・恋愛のもつれを次のように定義してお話を進めていきます。

結婚詐欺 結婚の意思がないのに結婚をほのめかし、お金を騙し取ること
婚約破棄 双方の合意で結婚を約束していたが、約束がやぶられること
恋愛のもつれ 上記2つのどちらにも該当しない状態

婚約を考えていた相手から慰謝料を請求するには、結婚詐欺か婚約破棄を証明せねばなりません。証拠が不十分な場合は慰謝料を十分に取れなくなります。

今回は、結婚詐欺の慰謝料相場と慰謝料請求ができるケース・できないケース、慰謝料を請求するに当たっての注意点についてお話します。

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結婚詐欺・婚約破棄をされた場合の相談先

このように、結婚詐欺・婚約破棄に関しては、こちらの精神状態や交際期間、相手の資産状況によって慰謝料が取れるかどうかが変わりますから、専門家に相談してあなたの状況に応じたアドバイスをもらった方が慰謝料を請求した方が得なのか、しない方が得なのか早くわかります。

弁護士

次のような事を証明するのは一般人では難しいでしょう。

  • 詐欺罪を証明する
  • 事実婚を証明する
  • 婚約破棄の不当性を証明する

いざ訴訟(もしくは示談)の段階になったら、弁護士の腕によっていくら慰謝料を取れるのかが決まってきます。もし依頼するのであれば、まずは慰謝料を取れる望みがあるのか複数の事務所に聞いてみるといいかと思います。

警察

明らかに結婚詐欺だった場合、慰謝料を請求する以前に相手の居場所を突き詰めることが重要になります。上記でお伝えした詐欺を証明する証拠を集めつつも警察に相談するようにしましょう。

探偵

結婚詐欺に遭い相手の身元を探してもらいたい場合や、騙されているのではと疑問を感じているとき、婚約破棄をされた際に、相手が不利になる証拠を集めたいときなどは探偵に依頼しましょう。

結婚詐欺・婚約破棄の慰謝料相場

結婚詐欺・婚約破棄の慰謝料相場には、20万円~400万円程度と開きがあります。なぜこれほどの開きがあるのでしょうか?

傾向として、次の条件に当てはまると高額な慰謝料を取りやすくなるようです。

  • 婚約破棄される側に非がなかった
  • 交際期間が長い
  • 婚約破棄された側の心身の状態が良くない
  • 結婚準備が進んでいた
  • 相手の年収が高い
  • DVがあった

このように、婚約破棄される側に心身・経済面での負担が大きいと証明できるほど慰謝料を多く取れる可能性が高まります。

結婚詐欺の慰謝料請求ができるケース・できないケース

結婚詐欺から慰謝料を取るには、証拠が何よりも大事です。ここでは結婚詐欺から慰謝料を取れる場合と取れない場合について見ていきましょう。

できるケース

婚約していた証拠がある

結婚詐欺として慰謝料を請求するには、次のような証拠をできるだけ集めましょう。

  • 第三者の証言
  • 婚約指輪
  • 結納
  • 式場の見学・予約
  • 家族への紹介

上記の証拠は中でも有力なものですが、他にも日記や写真、動画、録音など、なんでも証拠になる可能性はあります。別れて辛いからと思い出の品を捨てないようにしましょう。

金銭を騙し取られた証拠がある

結婚詐欺の場合は、いつ誰にいくら貸したのかを証明できて、なおかつ相手に騙そうとしていた意思があることを証明せねばなりません。大金を貸す場合は必ず借用書を書かせましょう。

騙そうとしていた意思を証明できる

結婚詐欺で慰謝料を請求する際には詐欺を証明することになります。詐欺が成立するためには、

  1. 騙すつもりがあった(欺罔行為)
  2. 実際に騙された(錯誤)
  3. 騙されて財産を処分した(交付行為)
  4. 被害者が結婚詐欺師に財産を渡した(利益の移転)

を証明できねばなりません。例えば、「母親が重い病で医療費がいる」と言われてお金を騙し取られた場合は、母親が重い病気だった事実が無いと証明し、その嘘に基づいていくら渡したのかを証明することで詐欺を証明できます。ただ、相手に「返すつもりがあった」と言われて、それが証明されてしまえば1.の欺罔行為には当てはまらないため、詐欺だと証明できなくなります。

できないケース

婚約をしていない

婚約をしていない場合は慰謝料を請求するには証拠不十分になりやすいです。口約束でも婚約は成立しますが、証拠として残らないため、「そんなこと言っていない」と言われてしまえば、それ以上反撃しにくくなります。

相手の所在がつかめない

結婚詐欺師は、ターゲットから財産を奪い盗ると姿を消します。詐欺として訴えるためには、まず相手がどこにいるのか所在をつかめていなければなりません。ただ、完全に痕跡を消した相手を探すのは探偵でも難しいので、探してもらうだけでも100万円はかかります。

さらに、見つけたら詐欺を証明するために弁護士を雇い、費用を払わねばなりません。

相手に支払い能力がない

探偵に結婚詐欺師を見つけてもらい、弁護士に詐欺を証明してもらえたとしても、相手に支払える財産がなければ慰謝料は請求できません。

婚約の事実を証明できない人は事実婚を証明すべし

婚約した証拠はないけど諦められないという人は、事実婚を証明することで、婚約破棄をされたと主張できます。事実婚が認められるためには、お互いに夫婦だという自覚があり、同棲していて生計を共有している必要があります。

ただ、同棲はしていないけれど事実上夫婦の場合など、状況によって例外が認められる場合もあります。

結婚詐欺慰謝料を請求する際の注意点

結婚詐欺慰謝料を請求する際の注意点
ここでは、慰謝料を請求する際の注意点についてお話します。

証拠が何よりも大事

結婚詐欺にせよ婚約破棄にせよ、長年付き合っていた相手に結婚をふいにされるのは心身・経済面共に負担が大きいものです。ただ、証拠がないうちから感情的に問い詰めるのはおすすめしません。

なぜなら、いくら怒ったところで証拠がないことには慰謝料をもらえるわけではありませんし、相手が警戒すれば証拠を消されてチャンスをなくす可能性もあるからです。 確実に詐欺を証明するためにも、

  • 免許証のコピー
  • 借用書
  • 一緒に写っている写真
  • 相手の本名
  • 相手の住所
  • 会話の録音

といった証拠や情報があると証明をしやすくなります。

結婚詐欺の場合は相手の居場所を探すだけでもお金がかかる

既に触れましたが、結婚詐欺師はお金を巻き上げたら行方をくらましますから、探偵と弁護士への費用が、取り戻せる金額を超えることもよくあります。

そもそも、

  • 見つかるかどうかわからない
  • 詐欺を証明できるかわからない
  • 支払えるだけの財産を持っているかわからない

というリスクがあります。慰謝料をもらいたいと考える以上、費用対効果は気になるところですから、勝算がない限りはなにもしない方が金銭的にお得な場合もあります。

まとめ

結婚詐欺から慰謝料を取るのは簡単ではありませんが、相手の居場所がわかり十分な証拠が集まっていれば、十分可能性はあります。憤りを感じているときこそ冷静に証拠を集め、確実に慰謝料請求をしたいものです。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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