決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。
離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。
【ベンナビ弁護士保険が選ばれる3のポイント】
- 保険料は1日あたり約96円
- 通算支払限度額1,000万円
- 追加保険料0円で家族も補償
保険内容について詳しく知りたい方は、WEBから資料請求してみましょう。
KL2020・OD・037
セクハラ(セクシャルハラスメント)とは、職場で行われる性的な嫌がらせのことで、厚生労働省ではセクハラを『対価型セクハラ』と『環境型セクハラ』に分けて定義しています。
さらに、近年では新たに『妄想型セクハラ』も見受けられるようになったので、当記事にてあわせてご紹介します。
また、セクハラは労働問題のなかでも非常に多いトラブルで、平成27年度に、各都道府県の労働局が受けた男女雇用機会均等法に関する相談は23,371件でした。
その中でもセクハラ問題が占める割合は約4割を超えています。
参照元:平成27年度 都道府県労働局雇用均等室での法施行状況
こういったセクハラ問題に対して、どのように対処していけば良いのか、セクハラの定義や種類、対処法などを交えてご紹介します。
セクハラについて弁護士に相談する 電話相談可・初回面談無料・完全成功報酬 |
|
---|---|
北海道・東北 | 北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島 |
関東 | 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木 |
北陸・甲信越 | 山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井 |
東海 | 愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重 |
関西 | 大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山 |
中国・四国 | 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知 |
九州・沖縄 | 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄 |
目次
冒頭でもお伝えしましたが、セクハラ(セクシャルハラスメント)は職場内で起こる性的な嫌がらせのことです、厚生労働省はセクハラを以下のように定義しています。
1.職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否したことで解雇、降格、減給などの不利益を受けること(対価型セクシュアルハラスメント)
2.性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に大きな悪影響が生じること(環境型セクシュアルハラスメント)
引用元:厚生労働省|職場でのセクシュアルハラスメントでお悩みの方へ
セクハラ行為を拒否したことによって解雇・降格・減給などの不利益扱いを受けたり、不利益扱いを行うと脅してセクハラに及んだりするセクハラです。
対価型セクハラは、職場で優位な立場の人がセクハラ加害者になることが多いため、パワハラにもなります。
セクハラ言動により職場環境を悪化させ、労働者が業務に専念できないようにするセクハラです。
環境型セクハラは直接的な被害でないため、セクハラ被害者が我慢してしまうことから日本では裁判まで発展しないことが多いようです。
しかし、環境型セクハラは場合によって被害者数が拡大することがあるため、海外では慰謝料が高額になるケースがあるようです。
先の項目では「対価型セクハラ」と「環境型セクハラ」をお伝えしましたが、近年では新しいタイプのセクハラも発生しています。
LINEやSNS、メールなどでの連絡が原因で起こる「妄想型セクハラ」です。妄想型セクハラは「思い込み型セクハラ」や「疑似恋愛型セクハラ」とも言われており、主にLINEなどのSNSで連絡を取っているうちに関係性が深まったと思い込みセクハラ発言に至ることです。
ここでいう「職場」は会社内だけに限らず、厚生労働省では労働者が業務を遂行するすべての場所を職場と定義しています。例えば、取引先や上司の自宅なども業務命令として行った場合は、職場という扱いになるのです。
また、セクハラは男女雇用機会均等法に違反する行為です。
先の項目でも述べましたが、セクハラは男女雇用機会均等法に違反する行為です。また、セクハラは内容によっては刑事責任が問われる場合もあります。
男女雇用機会均等法は、セクハラに対する会社側の措置義務を定めた法律です。男女雇用機会均等法ではセクハラ自体を規制していませんが、セクハラは内容によって刑事責任を問われる可能性のある行為なのです。
厚生労働省は、会社側にセクハラの防止措置をとることを義務付けています。男女雇用機会均等法では、セクハラを事業主(会社)が配慮・措置すべきこととして定めています。
第十一条 事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない
引用元:雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律
会社は、労働者からセクハラの相談を受けた場合、速やかに解決に向けた対応とセクハラの再発防止措置をとらなければなりません。セクハラを会社が見て見ぬ振りをしたり、会社全体でセクハラを黙認していた場合は、会社自体も責任を問われます。
セクハラは内容によって、刑事責任を問われる可能性があります。セクハラが執拗かつ継続的に行われている、またセクハラ行為が1度であった場合でも内容が悪質だと判断された際は罰せられる可能性があります。
問われる可能性のある罪 | セクハラの例 |
公然わいせつ罪 | ・上司が職場にヌードポスターなどを掲示した ・上司が男性部下に裸芸を強要して、周囲が不快に思った |
強制わいせつ罪 強姦罪 |
・上司や同僚などが身体を触ってきた ・昇進や降格などを対価に性交渉などを強要した |
傷害罪 暴行罪 |
・性交渉や身体を触ってくることに抵抗したら殴られた・合意なしに性交渉をした、またはしようとした |
名誉毀損罪 侮辱罪 |
・性差別などの言動によって不快な思いをした |
悪質なセクハラや、セクハラによって被害者に損害が発生した場合などはセクハラ訴訟を起こすことがあります。
セクハラ訴訟では、主に損害賠償や慰謝料の請求、処分取消などの立場確認のための裁判になります。
この項目では、セクハラを3つのタイプに分けて、タイプ別にセクハラの裁判事例をご紹介します。
中古車販売会社に勤務していた女性社員は、同社の社長よりセクハラを受けていた。同社の社長は、女性社員に対して勤務時間中に事務所に続く私室で性行為を迫る、性的言動を繰り返すなどを行っていた。
また社長は、女性社員がセクハラを拒否した際に「(セクハラ)拒否するのは仕事を続ける気がないからだ」などの発言を行い、女性社員がセクハラを拒否しづらい状況にし、退職に追い込んだ。
このことから、女性社員はセクハラ加害者である社長とセクハラを黙認した会社に対して損害賠償を請求した。
社長が行なっていたセクハラが日頃より行われていたことや、セクハラ加害者が社長という立場であり、被害者にとってセクハラ行為を拒否しづらいものであることから、社長には70万円の支払いが命じられた。
また、セクハラ被害者である女性社員は、社長からのセクハラを周囲の人に相談していたのにも関わらず会社としてセクハラの防止措置を怠っていたことから、会社側にも70万円の支払いが命じられた。
日系企業で自動車製造をしている会社の工場では、男性従業員による集団セクハラが行われていた。男性従業員は、女性従業員に対して日頃より卑猥な言葉を浴びせていた他、エアガンを体に当てるなどのセクハラを行なっていた。
また、同社の男性用トイレには、女性従業員のスリーサイズや性的な評価などを卑猥なイラストと共に掲示するなども行われていた。
男性従業員によるセクハラが日常的に行われていたことや、わいせつなポスターの掲示などによって職場環境を悪化させたことが認められた。
また、セクハラの被害者が700人近く及ぶことなどから、訴訟による損害賠償の支払額が1人あたり約3,240万円になった。
セクハラは男性から女性へ行われるハラスメントというイメージがありますが、女性から男性へのセクハラも成立します。
また、セクハラは同性間でも成立すると定義されているので女性だけの問題ではないことが言えます。下のグラフは厚生労働省が公開しているセクハラの相談件数のデータです。
セクハラ相談者の内訳を見てみると、平成19年度から男性労働者からの相談も報告されています。セクハラ問題の認知度が高まってきたことから、男性のセクハラ被害者も声をあげるようになったことが要因と考えられます。
男性の方もセクハラ被害に悩んでいる場合は、相談窓口を利用するなどしてセクハラ解決を考えていきましょう。
引用元:厚生労働省|セクハラ相談件数
また、見に覚えのない冤罪でセクハラ疑惑をかけられ、処分を受けたという場合は、冤罪セクハラによる処分が不当であることを会社に主張するということもできます。
セクハラにあった場合も、冤罪によるセクハラ疑惑に巻き込まれた場合もまずは労働局などの相談窓口を利用することが解決の糸口になります。
今セクハラに悩まれている方は、まず始めにセクハラの事実を会社に報告することから始めましょう。
セクハラ問題がなかなか解決せず、退職に追い込まれたり働けない状態になったりした方もいると思います。
セクハラで働けなくなった場合もセクハラ被害をきちんと伝えることによって、治療費が補償されたり失業保険がもらえる期間が変わったりします。
セクハラの解決は、まず会社にセクハラの事実を報告・相談することから始めてください。また、セクハラを会社に相談しても会社が取り合ってくれない、セクハラ被害が一向に止まない場合は公的機関に相談することもできます。
セクハラを相談できる公的機関としては、各都道府県に設置されている労働局の雇用・環境均等部(室)があげられます。
セクハラの相談窓口はさまざまな機関で受け付けています。セクハラをどのように解決させたいか、自分が相談しやすい機関を選んで、セクハラの解決方法を考えていきましょう。
セクハラを会社や相談窓口に報告・相談する場合は、まずセクハラの証拠を集めることが重要です。セクハラの証拠は以下の3つが挙げられます。
セクハラによって退職に追い込まれた場合は、退職事由を「自己都合」ではなく「会社都合」にしましょう。
セクハラ上司に自己都合の退職にさせられた場合も、退職後「会社都合」に変えられるケースもあります。特に失業保険の受給などを考えている方は、退職事由についても考えてみてください。
ひどいセクハラによって、うつ病などの精神疾患を発症してしまった場合は、労災申請をすることによって治療費が補償されることがあります。
もし、セクハラによって精神疾患を発症するなど身体に異変があった場合は、病院で医師の診断書をもらうようにしてください。
セクハラは決して我慢せず、周囲の人に相談するようにしてください。。
セクハラの解決は、まずセクハラ被害を会社に報告することから始めましょう。
セクハラ解決は、セクハラをどのように解決させたいかによって変わっていきます。この項目では、セクハラ解決のための一般的な流れをご紹介します。
セクハラの解決には、周囲の人を巻き込むことが重要です。セクハラは当事者間だけではなく、必ず第三者を間に入れて解決方法を考えましょう。
以下ではセクハラの解決手順を図にまとめました。
とにかくセクハラ行為をやめさせたいという場合は、セクハラ中止を会社と交渉しましょう。
セクハラは、セクハラ加害者に直接交渉しても、かえってセクハラ被害が悪化することがあります。セクハラ問題の解決は、加害者との間に第三者を立てることが重要です。
セクハラ中止を会社と交渉するには、セクハラの差止要求書を送ります。
セクハラの差止要求書を送る場合は、内容証明郵便で送るようにしてください。内容証明郵便は、送った文書の内容を郵便局が証明してくれるサービスです。交渉を行っていく中での「言った・言わない」などのトラブルを防ぐことができます。
セクハラ中止の交渉をしてもセクハラが治まらない、セクハラによって損害が発生した場合はセクハラを訴えることもできます。
セクハラを訴える場合は、損害賠償請求などの訴訟になるため弁護士の力が必要不可欠になります。
セクハラを訴える方法には以下の2つがあります。
セクハラ被害に悩んで、今働いている会社で働く気力がなくなってしまったという場合は、会社を辞めるという選択もあります。
セクハラは問題が解決することが一番いいのですが、そのために追い詰められて働けない状態になってしまっては意味がありません。
あなた自身がより良く働くためには、会社を辞めて新しい働き方を考え直すということも必要です。
セクハラは許されるものではありません。
セクハラ問題は働くすべての人に起こりうるトラブルです。セクハラに悩まれている方は、一人で抱え込まないで周囲の人巻き込むようにしましょう。
この記事が、セクハラに悩まれている方にとって少しでも助けになれば幸いです。
セクハラについて弁護士に相談する 電話相談可・初回面談無料・完全成功報酬 |
|
---|---|
北海道・東北 | 北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 | 福島 |
関東 | 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 群馬 | 栃木 |
北陸・甲信越 | 山梨 | 新潟 | 長野 | 富山 | 石川 | 福井 |
東海 | 愛知 | 岐阜 | 静岡 | 三重 |
関西 | 大阪 | 兵庫 | 京都 | 滋賀 | 奈良 | 和歌山 |
中国・四国 | 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知 |
九州・沖縄 | 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄 |
決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。
離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。
【ベンナビ弁護士保険が選ばれる3のポイント】
保険内容について詳しく知りたい方は、WEBから資料請求してみましょう。
KL2020・OD・037
本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
※あなたの弁護士に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
詳しくはあなたの弁護士の理念と信頼できる情報提供に向けた執筆体制をご覧ください。
※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。