国選弁護人とは?デメリットと切り替えを検討すべき弁護士の特徴

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
国選弁護人とは?デメリットと切り替えを検討すべき弁護士の特徴

国選弁護人(こくせんべんごにん)とは、逮捕された被疑者や、起訴された(刑事裁判が行われる)被告人に、資力(財産)がなく、私選弁護人に依頼できないなどの場合に、国(裁判官)が依頼・費用の負担をして選任してくれる弁護士のことです。

ただ、国選弁護人について認められている報酬水準は極めて低く、最低限の報酬で活動していると言われます。

そのため、国選弁護人については『やる気がない』といったネガティブなイメージを持つ方もいるようです。

しかし、必ずしもそうではありません。国選弁護人は刑事事件において被疑者・被告人の心強い味方となってくれる存在です。

この記事では、以下の6点について解説します。

  1. 国選弁護人の概要・メリット・デメリット・費用
  2. 国選弁護人が選任してもらえる条件
  3. 国選弁護人はいつから依頼可能なのか
  4. 国選弁護人の費用負担を求められるケース
  5. 私選弁護人への切り替えを検討すべき国選弁護人の特徴
  6. 国選弁護人へお礼がしたい場合

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国選弁護人とは?

国選弁護人とは?上記でお伝えした通り、国選弁護人とは、逮捕された被疑者や、起訴された被告人(※)に、資力がなく、私選弁護人に依頼できないなどの事情がある場合に、国が選任する弁護士のことです。

被疑者・被告人には弁護を受ける権利があり(憲法37条3項等)、国選弁護人は、資力がない、あるいは、私選弁護人の選任が困難な被疑者・被告人についてその弁護人選任権を保障する制度です。

ここでは、国選弁護人のメリット・デメリットについて解説します。

(※)被疑者と被告人の違い

被疑者と被告人の違いは、起訴されたか、されてないかです。

逮捕された人は被疑者と呼ばれます。その後の捜査で、犯罪を行ったことが明白であるとして、刑事裁判で裁くために、裁判所に訴えを起こされれば(起訴)、被疑者は“被告人”と呼ばれることになります。

国選弁護人のメリット

国選弁護人のメリット国選弁護人のメリットは、何と言っても、国が費用を負担してくれる点です。

国選弁護人制度は本来、資力がなく、弁護士に依頼することができない被告人のための制度であるため、メリットというよりは、大きな特徴と言えるでしょう。

また、国が費用を負担してくれるからといって、行える弁護活動に制限はなく、私選弁護人(※)と同じ弁護活動が可能です。

ただし、国が費用を負担してくれる点には例外があり、すべての被告人が、国選弁護人の費用を負担しなくて済むわけではありません。

裁判所が判決の中で、国選弁護費用の全部または一部を被告人に負担させると命じた場合、被告人はその範囲内で弁護士費用を負担する必要があります。

(※)私選弁護人とは

国ではなく、被疑者や被告人、ご家族が自由に選任できる弁護士。費用はかかりますが、刑事事件が得意な弁護士などを自由に選ぶことができ、国選弁護人よりも早い段階で依頼が可能、早期解決や『示談がしたい」『不起訴処分にしてほしい」など目的がある方におすすめです。

国選弁護人のデメリット

国選弁護人のデメリットはこちらです。

国選弁護人のデメリット

国が選任するため好きな弁護士が選べない

国選弁護人は、日本司法支援センター、通称『法テラス』に登録している弁護士からランダムで選ばれます。

国(裁判官)がランダムで選任するため、被疑者や被告人・そのご家族が、好きな弁護士を選ぶことはできません

もちろん、多くの弁護士は忠実に職務を遂行しますが、場合によっては経験の乏しい弁護士や、やる気のない弁護士が選ばれてしまうという可能性は否定できません。

国選弁護人は、上記でお伝えした通り、国が費用を負担してくれますが、その費用水準は極めて低いと言われており、金額は最低限のものです。

そのため、国選弁護の場合、手厚い弁護活動を行うには限界があるという問題もあります。

このようなことから、国選弁護人について必ずしも満足の行く弁護活動を期待できないこともあります。

「今の国選弁護人はやる気がなくて心配…。」とお考えであれば、私選弁護人への依頼を検討したほうがよいかもしれません。

国選弁護人が選任されるのは勾留後か起訴後

国選弁護人は、スピード命の刑事事件において、選任されるタイミングが、勾留後か起訴後であるため、思ったような弁護活動ができないことがあります。

国選弁護人のデメリット逮捕・勾留がされた場合、勾留から起訴までの期間は10日~20日しかなく、その間に不起訴処分(起訴されない)を獲得するための弁護活動が非常に重要です。

例えば、被害者がいる事件でかつ、被疑事実(犯罪事実)に間違いがないという場合であれば、被害者との示談を成立させることが最も重要と言えます。

日本の刑事裁判の有罪率は統計上99%を超えると言われています。起訴された場合には高い確率で有罪判決となり、前科がついてしまいます。

起訴されても弁護人の仕事はありますが、このような結果を回避するためには、そもそも起訴されないよう被疑者の利益を保護するための活動が重要となるのです。

まだ逮捕直後で、国選弁護人の選任を考えているけれど、「早い段階で依頼して早期解決したい!」とお考えであれば、私選弁護人に依頼することも検討するべきでしょう。

選任されるには一定の条件が必要

国選弁護人は、資力がない被告人のための制度なので、誰でも利用できるわけではありません。選任されるには一定の条件が必要です。

国から選任されたタイミングで異なる

国選弁護人には、被疑者国選弁護と被告人国選弁護があります。

被疑者国選弁護

逮捕され、勾留後につく場合

被告人国選弁護

起訴後につく場合

国選弁護人が、国から選任されたタイミングによって異なります。

国選弁護人は民事訴訟では利用できない

国選弁護人は、資力のない刑事被告人のための制度であるため、民事訴訟では利用することはできません。

国選弁護人を解任する方法

国選弁護人は、『解任したいから、もう来なくていい』と解任することは基本的にできません。

国選弁護人の解任には法定の解任事由が必要で、裁判所に解任の請求をすることで解任が認められることがあります。

また、上記の方法以外にも、国選弁護人とは別の私選弁護人を選任することで、国選弁護人を解任することが可能です。

ただし、この場合は私選弁護人の弁護士費用を被告人側で負担する必要があります。

国選弁護人を選任してもらえる条件

国選弁護人を選任してもらえる条件
勾留後に選任されるのは被疑者国選弁護、起訴後に選任されるのは被告人国選弁護です

ここでは、被疑者国選弁護と、被告人国選弁護それぞれの条件を解説します。

資力が50万円未満または私選弁護人の選任が困難

国選弁護人が選任される条件の1つが、被疑者、被告人(後述する任意的弁護事件)どちらであっても、資力が50万円未満である場合とされています。

ただし、資力が50万円以上でも、受任してくれる私選弁護人が現れない場合など、私選弁護人の選任ができない場合には国選弁護人の選任は可能です。

被疑者国選弁護は、2018年6月から対象事件が拡大

被疑者国選弁護は、2018年6月から、対象事件が『勾留状が発せられているすべての事件』に拡大しました。

2018年の5月までは、法定刑が死刑または無期、もしくは長期3年を超える懲役もしくは禁錮に当たる事件で、勾留状が発せられていて、私選弁護人が選任できない場合に限られていました。

しかし、2018年6月からは、勾留状が発せられているすべての事件が対象となります。

例えば、暴行罪や住居侵入罪など、法定刑が重くない事件であっても、対象となるということです。

法務省が公表している2017年の犯罪白書によると、勾留請求率は92.3%と高い割合になっていますので、ほとんどの事件で被疑者国選が選任してもらえる可能性があるでしょう。

被告人国選弁護の条件は大きく分けて2種類

被告人国選弁護の条件は、必要的弁護事件と、任意的弁護事件によって異なります。

必要的弁護事件

被告人に弁護人が選任されていないと、裁判を行うことができない事件を指す

例えば、法定刑が死刑や無期懲役と定められている犯罪など

任意的弁護事件

弁護人が選任されていなくても裁判を行うことは可能

必要的弁護事件は、被告人が私選弁護人を選任していない場合、被告人の希望に関係なく国選弁護人が選任されなければなりません。

任意的弁護事件とは、弁護人が選任されていなくても、裁判を行うことが可能です。

しかし、被告人に弁護人がいない場合には、任意的弁護事件であっても裁判所は裁量で国選弁護人を選任するのが通常です。

被告人国選弁護が選任される条件

国選弁護人が選任される条件

必要的弁護事件の条件

  • 法定刑が死刑または無期、もしくは長期3年を超える懲役もしくは禁錮に当たる事件
  • 公判前整理手続きや、即決裁判手続による事件
  • 私選弁護人が選任されていない場合

任意的弁護事件の条件

  • 被告人の資力が50万円未満である場合
  • 私選弁護人を選任できない場合
  • 被告人が未成年者、70歳以上、耳が聞こえない、目が見えない場合、心神喪失などの場合、その他必要であると判断された場合

必要的弁護事件の条件にある、公判前整理手続きとは、裁判員裁判や、被告人が否認している事件の場合、初公判前に争点や証拠を整理して、裁判を迅速化する手続きのことです。

即決裁判手続きも、一定の条件を満たした事件で行われる簡易な裁判手続きのことで、いずれも弁護人を必要とします。

任意的弁護事件の場合でも被告人が希望すれば裁判所の職権で国選弁護人を選任してもらうことは可能です。

この場合資力50万円未満であるという資力要件がありますが、同要件に関わらず、被告人が私選弁護人の選任ができない場合や未成年者、70歳以上、耳が聞こえない、目が見えない、心神喪失などの場合、その他必要であると判断された場合、裁判所の職権で国選弁護人が選任されます。

国選弁護人の条件となる具体的な対象事件

以下は、被告人国選弁護の条件となる具体的な対象事件の一例です。

強盗致死罪・強盗殺人罪

死刑または無期懲役

殺人罪・殺人未遂罪・現住建造物等放火罪

死刑または無期もしくは5年以上の懲役

強制性交致傷罪・準強制性交致傷罪

無期または6年以上の懲役

強制性交等罪・準強制性交罪・未遂罪・強盗罪

5年以上の有期懲役

傷害致死罪

3年以上の有期懲役

傷害罪

15年以下の懲役または50万円以下の罰金

危険運転致傷罪

15年以下の懲役

恐喝罪・詐欺罪・業務上横領罪・覚せい剤所持・譲渡

10年以下の懲役

窃盗罪・窃盗未遂罪

10年以下の懲役または50万円以下の罰金

業務上過失致死傷罪・重過失致死傷罪

5年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金

国選弁護人はいつから依頼可能なのか?

国選弁護人が選任されるタイミングは、勾留質問時と、起訴後です。

法テラス白書 平成27年度版

引用元:法テラス白書 平成27年度版

ここでは国選弁護人の依頼可能なタイミングについて、解説します。

被疑者国選弁護は勾留質問時

被疑者国選弁護を選任してもらえるタイミングは、逮捕後に、検察へ送検され、勾留請求を受けた際に行われる勾留質問時です。

逮捕後に、勾留して身柄を確保することが必要と判断された場合でも、捜査機関の判断でこれを行えるわけではなく、裁判所の許可が必要です。

そのため、検察は裁判所へ勾留請求を行います。検察の請求が妥当であるかどうか判断するために、裁判官は被疑者に対して勾留質問を行います。

勾留質問は、被疑事実(犯罪事実)について聞かれる他、外部と連絡の取れない被疑者に対して、連絡したい先、そして、国選弁護人を選任してほしいか聞いてきますので、その際に国選弁護人の選任を希望することができます。

なお、勾留質問の際に、『国選弁護人は不要』と回答していた場合でも、勾留された後に後日警察に伝えて選任を希望することも可能です。

国選弁護人を選任してもらう際の注意点

上記でお伝えした通り、被疑者国選は、勾留されたすべての事件が対象となりますが、裏を返せば、逮捕直後で勾留される前や在宅事件(※)の場合、選任してもらうことはできません。

(※)在宅事件とは

在宅事件とは、被疑者が逮捕されずに、日常生活を送りながら、刑事手続きが進行する事件のことです。

意外かもしれませんが、犯罪の疑いをかけられた人すべてが逮捕されるわけではありません。逮捕には逮捕要件が必要となります。例えば、比較的軽微な事件で、逃亡の恐れがないような場合は、逮捕が行われません。在宅事件に対し、逮捕され身柄拘束される事件を身柄事件と言います。

また、国選弁護人を選任してもらう場合、申請用紙に自己申告で財産を明記します。

自己申告ではありますが、虚偽の内容を申請した場合は、後から弁護士費用を請求される可能性があるため、被疑者、被告人は正直に記入しましょう。

資力要件を満たさない場合であっても、その後の手続きで私選弁護人の選任が困難ということになれば、国選弁護人は選任されます。

また、身柄拘束をされている方が、この記事をご覧になることはできませんので、ご家族は、逮捕直後であれば、当番弁護士に伝言してもらうか、勾留されてからの接見(面会)でご本人に『警察官に話し、国選弁護人を選任してもらう』ように伝えてください。

被告人国選弁護は起訴後

留置所などで起訴されると、起訴通知書というものの署名を求められるので、起訴されたことがわかります。

起訴された場合、条件を満たしていれば国選弁護人を選任してもらうことができます。

その場合、留置所の警察官などに『国選弁護人を呼びたい』旨を伝えて呼んでもらいましょう。

また、必要的弁護事件であれば、弁護人不在で裁判を行うことはできませんので、必然的に国選弁護人が選任されます。

国選弁護人でも費用の負担を求められるケースがある

国選弁護人でも費用の負担を求められるケースがある国選弁護人制度は本来、資力のない被告人のための制度であるため、費用は国が負担し、原則無料です。ただし、例外があるので、注意が必要です。

ここでは、国選弁護人の費用負担を求められるケース、求められた場合の国選弁護人の報酬、負担できない場合の対処法について解説します。

国選弁護人の費用負担を求められる可能性のあるケース

国選弁護人の費用負担を求められる可能性のあるケースは以下のような場合が考えられます。

国選弁護人の費用負担は、判決が下される際に、裁判官の裁量で決定されます。

しかし、負担を求められることは非常にまれですし、以下の場合に該当しても国選弁護人費用の負担を命じられることはほとんどないと考えてもんだです。

在宅起訴された場合

逮捕や勾留をされず、被疑者が日常生活を送りながら起訴される

保釈が認められた場合

必要な保釈金を裁判所に収めることで、一時的に身柄が解放されるのが保釈制度

執行猶予がついた場合

刑の執行に猶予期間を設けることで、執行猶予がつけば、裁判終了後ただちに刑務所へ収監されることがない

国選弁護人の費用負担を求められた場合の金額

請求された場合の国選弁護人の費用

被疑者国選

15万円~20万円

被告人国選

7万円~8万円

国選弁護費用は、上記のような範囲内で裁判官が命じる範囲で負担することがあります。

通常の事件であれば、多くても30万円程度、裁判員裁判だと50万円~100万円近く請求されることもあります。

しかし、私選弁護人に依頼した場合、着手金と報酬金の相場は、60万円~70万円で、それ以外にも接見(面会)費用や、内容によって金額が増えることも考えられるため、私選弁護人よりは費用がかからないことも確かです。

国選弁護人の費用が負担できない場合の対処法

国選弁護人の費用が負担できない場合、“執行免除の申立”を行い、認められれば、国選弁護人の費用負担を免除される可能性があります。

第五百条 訴訟費用の負担を命ぜられた者は、貧困のためこれを完納することができないときは、裁判所の規則の定めるところにより、訴訟費用の全部又は一部について、その裁判の執行の免除の申立をすることができる。

○2 前項の申立は、訴訟費用の負担を命ずる裁判が確定した後二十日以内にこれをしなければならない。
引用元:刑事訴訟法 第500条

 “執行免除の申立”は、判決が下された裁判所へ、執行免除の申立を行う旨、訴訟費用を完納することができない事由を書面にし、それを証明できる書類を添付して、送付します。

訴訟費用を完納することができない事由には、固定資産預貯金などの財産は一切存在しない、扶養家族がいる、月収がいくらなどを具体的に記します。

注意しなければならないのは、申立期間が、判決確定後の20日以内であるという点です。

もし、申し立てるのであれば、判決が下されてから20日以内に、判決を下した裁判所へ、郵送してください。

私選弁護人への切り替えを検討すべき国選弁護人の特徴

私選弁護人への切り替えを検討すべき国選弁護人の特徴国選弁護人は、資産がない被疑者や被告人にとっては、心強い味方です。

しかし、国選弁護人の報酬は極めて低水準に抑えられていますので、国選弁護人の弁護活動には一定の限界があることも事実です。

また、国選弁護人はあくまで国がランダムに選任しますので、被疑者側で選択するということができません。

私選弁護人は相当な対価を支払って選任されますので、国選弁護人よりも手厚い弁護活動が期待できますし、あなたの相性に合った弁護士を選ぶこともできます。

以下のようなケースの場合、私選弁護人への切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。

私選弁護人を選任した方がよい国選弁護人の特徴

私選弁護人への切り替えを検討すべき国選弁護人の特徴はこちらです。

私選弁護人を選任した方がよい国選弁護人の特徴国選弁護人に選任されたのに、選任後すぐに接見に来ない、ご家族に連絡をしない国選弁護人はあまりやる気がないと言われても仕方がないでしょう。

接見は弁護人の基本的な職務だからです。また、刑事事件は勾留から起訴まで、長くても20日間しかありません。

「被害者と示談を成立させたい。」「不起訴処分が下されるように弁護活動をしてほしい。」のであれば、その間に示談交渉や弁護活動を行わなければなりません。

接見を依頼しても、なかなか会いに来てくれないというような場合は、迅速に対応してくれる私選弁護人に依頼した方がよいでしょう。

補足|セカンドオピニオンとして他の弁護士に相談してみる

「国選弁護人ではどうしても不安。でも、いきなり私選弁護人へ依頼するのも抵抗がある…。」といった場合に、セカンドオピニオンとして他の弁護士に相談してみることをおすすめします。

弁護士への相談にかかる相談料は、弁護士事務所によって異なります。30分5,000円が相場ですが、無料相談を行っている弁護士事務所もあります。

相談をしたからといって、依頼しなければならないわけではありませんので、ご安心ください。

無料相談の際の注意点

無料相談の時間は限られていますので、時系列や質問内容を整理してから相談を行うとスムーズです。

また、相談した弁護士に依頼することを想定して、被疑者の段階であれば、勾留されている警察署(留置所)の近くの、起訴され裁判が確定しているのであれば、初公判が行われる地方裁判所、簡易裁判所の近くの弁護士事務所に相談すれば、弁護士費用に含まれる交通費を抑えることができます。

当サイトから、お住まいの地域で刑事事件を積極的に扱っている弁護士を探すこともできますので、ぜひご活用ください。

補足|私選弁護人へ依頼するメリット

私選弁護人は、確かに弁護士費用がかかりますが、刑事事件が得意な弁護士、刑事事件の実績がある弁護士、スピーディーに対応してくれる弁護士、あなたと相性のよい弁護士などを、自由に選ぶことができます。

弁護士事務所によっては、分割払いを受けてくれる所もありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

お世話になった国選弁護人へのお礼がしたい場合

お世話になった国選弁護人へお礼をしたい場合、お菓子などをお渡しすることは、残念ながらできません。

国選弁護人は、弁護士職務基本規定 第49条1項により、被告人やご家族、関係者から報酬や対価を受領してはならないと定められているからです。

もし、お気持ちを伝えたいのであれば、謝意を綴ったお手紙をお渡しすると喜んでいただけるでしょう。

まとめ

国選弁護人について、おわかりいただけたでしょうか。国選弁護人がもし、積極的なアクションを起こしてくれない場合は、遠慮せずに連絡を取ってみましょう。

今後の流れに対しての説明や、示談交渉、保釈請求を行ってくれないような場合は、私選弁護人を選任することをおすすめします。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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