ボーガスウェア(偽セキュリティソフト)には注意!偽ソフト回避の知識

( 2件 )
分かりやすさ
役に立った
この記事を評価する
この記事を評価しませんか?
分かりやすさ
役に立った
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
ボーガスウェア(偽セキュリティソフト)には注意!偽ソフト回避の知識

ボーガスウェア(bogusware)とは偽物(bogus)のセキュリティソフトで警告を出し、製品版を買わせようとする悪質なソフトウェアのことで、インターネットサイトを閲覧していると広告というカタチであなたの眼前に現れます。

これまで「PCのパフォーマンスが低下しています」とか「ウイルスに感染しました」というような広告が画面に表示された経験はないでしょうか?

実はこれが、ボーガスウェアなのです。

ウイルスに感染していると警告を出して対象者を不安にしてお金を支払わせることを目的とした詐欺行為ですので、「ボーガスウェア詐欺」「ボーガスウェア配布詐欺」「偽セキュリティソフト」とも言い、不安を煽りネットユーザーに能動的に支払わせるという点ではワンクリック詐欺に似ているかもしれません。

ボーガスウェア、あるいは偽セキュリティソフトとはどのような手口で行われるものなのか、対処法についてご紹介いたします。

ボーガスウェア詐欺の手口

ボーガスウェア詐欺では以下のような被害が報告されています。

  1. セキュリティソフトを装ったウソの警告が出てインターネットの利用ができなくなる
  2. PCに保存していたファイルを削除される
  3. セキュリティソフトを売りつけてくる

ボーガスウェア詐欺はPCの画面上に(ウイルスに感染した等)警告する広告を表示させ、場合によってはPCやスマホの利用をできない状態にした上で製品版購入サイトに誘導し有料のセキュリティソフトを購入させる。

アクティベーション(正規版を買ったかどうかのライセンス認証処理)を理由に、最終的には金銭をだまし取ろうというものです。

当然ながらそこで購入したセキュリティソフトも偽物であり、ウイルス対策の効果などは持ち合わせてはいませんし、ボーガスウェアによるPCの不調はその後も続きます。

また場合によってはスパイウェアが侵入し、あなたの個人情報やWEB履歴を盗み取られる可能性があります。

ボーガスウェアへの対処法

もしもセキュリティソフト的な広告が現れたとき、なにをすればいいでしょうか。偽セキュリティソフトらしきものを見つけたときにできることをあげてみました。

不審な広告は無視する

冒頭でも挙げましたが、よくあるアドウェアの内容としてPCのパフォーマンスの低下やウイルスに感染したことが記載されています。

しかしよく考えていただきたいのが、インストールしてもいないセキュリティソフトが勝手にあなたのPCを調べられるものでしょうか?

本当に調べているのであればそれこそ問題です。PCのパフォーマンスの低下などというのは実際には表示しているだけであって、本当に不調を確認しているわけではありません。

怪しげな広告を見かけたら罠です。無視をしましょう。

どんな会社か調べる

広告をクリックするとダウンロードページに飛びますが、そのページのどこを探してもその会社の情報が見受けられないことがあります。

普通の会社やセキュリティソフトを開発しているIT系の会社なら、ネット上で会社名を検索すればある程度の会社情報を得ることができるはずですが、そもそもダウンロードページ上に会社情報がないので検索しても得られる情報はほとんどありません。

彼らがページ上で示していることは、あなたのPCに起きている(と相手が言い張っている)問題点や解決方法など、セキュリティソフトのダウンロードを促す文言ばかりです。

もしもダウンロードページまで行ってしまったのであれば、ダウンロードする前にソフトウェアを提供している会社の情報を容易に得られるかどうか試してみましょう。(仮にサイトに会社情報が乗っていて不自然な点がなくとも購入してはいけません)

アドウェアを削除する

そもそもボーガスウェア詐欺の原因は、なんらかの行動がきっかけとなってアドウェア(広告を表示する悪意あるソフトウェア)に感染するものです。原因元であるアドウェアの削除を図りましょう。

最新版のセキュリティソフトで駆除する

PCを操作できる状態であるならば、セキュリティソフトでスキャンして駆除を試みましょう。

システムの復元をする

セキュリティソフトによる駆除ができないけれどPCの操作ができるときはシステムの復元を行いましょう。

セーフモードで起動する

PCの操作ができないときは、セーフモードで起動すればセキュリティソフトが使えたり、システムの復元を行える可能性がでてきます。

もしもシャットダウンができないのであれば電源ボタンを長押しして強制的に電源を切ってから行いましょう。

参考までにWindows10におけるセーフモードでの起動方法について説明しているMicrosoftのページを貼っておきます。OSや機種によってもやり方が異なるので、もしも上手くできなければ各メーカーへのご相談をお願い致します。

PCの初期化をする

これまでの方法で解決が測れないのであればPCの初期化をします。とはいえ保存されているすべてのデータが削除されてしまいますので、本来なら避けるべき手段です。

いろいろ試した結果として解決が無理そうであれば実行しましょう。またこのときのために日頃から大切なデータはバックアップをとっておくことをおすすめします。

購入してしまったときにできること

購入してしまったらクレジットカード会社や消費生活センターに連絡しましょう。本来であれば事前に食い止めるべきですが、購入してしまったものはしかたありません。

特にクレジットカードに関しては購入時に使用したのであればカード番号を悪用される可能性があります。

早急にクレジットカード会社へ被害を報告し被害の拡大を防ぐのです。

まとめ

インターネットユーザーの利用者の人数とは裏腹に、インターネットやPCに関することを詳しく知っている人はなかなかいません。だからこそ一見馬鹿馬鹿しい手口であったとしても詐欺として成功してしまうことが多いのです。

ボーガスウェアに限った話ではなく、インターネット上で金銭の支払を求められたときはそこに至るまでの過程をいまいちど思い出し不自然な点がないかよく考えましょう。

よくわからないなというときは各都道府県の消費生活センターへ相談することをオススメします。

数十万~数百万の弁護士費用、用意できますか?

決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。

Cta_merci

離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。

【ベンナビ弁護士保険が選ばれる3のポイント】

  • 保険料は1日あたり約96円
  • 通算支払限度額1,000万円
  • 追加保険料0円で家族も補償

保険内容について詳しく知りたい方は、WEBから資料請求してみましょう。

ベンナビ弁護士保険に無料で資料請求する

KL2020・OD・037

この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

new詐欺被害の新着コラム

もっと見る

詐欺被害の人気コラム

もっと見る

詐欺被害の関連コラム

編集部

本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。

※あなたの弁護士に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
 詳しくはあなたの弁護士の理念と信頼できる情報提供に向けた執筆体制をご覧ください。

※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。