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KL2020・OD・037
ボーガスウェア(bogusware)とは偽物(bogus)のセキュリティソフトで警告を出し、製品版を買わせようとする悪質なソフトウェアのことで、インターネットサイトを閲覧していると広告というカタチであなたの眼前に現れます。
これまで「PCのパフォーマンスが低下しています」とか「ウイルスに感染しました」というような広告が画面に表示された経験はないでしょうか?
実はこれが、ボーガスウェアなのです。
ウイルスに感染していると警告を出して対象者を不安にしてお金を支払わせることを目的とした詐欺行為ですので、「ボーガスウェア詐欺」「ボーガスウェア配布詐欺」「偽セキュリティソフト」とも言い、不安を煽りネットユーザーに能動的に支払わせるという点ではワンクリック詐欺に似ているかもしれません。
ボーガスウェア、あるいは偽セキュリティソフトとはどのような手口で行われるものなのか、対処法についてご紹介いたします。
ボーガスウェア詐欺では以下のような被害が報告されています。
ボーガスウェア詐欺はPCの画面上に(ウイルスに感染した等)警告する広告を表示させ、場合によってはPCやスマホの利用をできない状態にした上で製品版購入サイトに誘導し有料のセキュリティソフトを購入させる。
アクティベーション(正規版を買ったかどうかのライセンス認証処理)を理由に、最終的には金銭をだまし取ろうというものです。
当然ながらそこで購入したセキュリティソフトも偽物であり、ウイルス対策の効果などは持ち合わせてはいませんし、ボーガスウェアによるPCの不調はその後も続きます。
また場合によってはスパイウェアが侵入し、あなたの個人情報やWEB履歴を盗み取られる可能性があります。
もしもセキュリティソフト的な広告が現れたとき、なにをすればいいでしょうか。偽セキュリティソフトらしきものを見つけたときにできることをあげてみました。
冒頭でも挙げましたが、よくあるアドウェアの内容としてPCのパフォーマンスの低下やウイルスに感染したことが記載されています。
しかしよく考えていただきたいのが、インストールしてもいないセキュリティソフトが勝手にあなたのPCを調べられるものでしょうか?
本当に調べているのであればそれこそ問題です。PCのパフォーマンスの低下などというのは実際には表示しているだけであって、本当に不調を確認しているわけではありません。
怪しげな広告を見かけたら罠です。無視をしましょう。
広告をクリックするとダウンロードページに飛びますが、そのページのどこを探してもその会社の情報が見受けられないことがあります。
普通の会社やセキュリティソフトを開発しているIT系の会社なら、ネット上で会社名を検索すればある程度の会社情報を得ることができるはずですが、そもそもダウンロードページ上に会社情報がないので検索しても得られる情報はほとんどありません。
彼らがページ上で示していることは、あなたのPCに起きている(と相手が言い張っている)問題点や解決方法など、セキュリティソフトのダウンロードを促す文言ばかりです。
もしもダウンロードページまで行ってしまったのであれば、ダウンロードする前にソフトウェアを提供している会社の情報を容易に得られるかどうか試してみましょう。(仮にサイトに会社情報が乗っていて不自然な点がなくとも購入してはいけません)
そもそもボーガスウェア詐欺の原因は、なんらかの行動がきっかけとなってアドウェア(広告を表示する悪意あるソフトウェア)に感染するものです。原因元であるアドウェアの削除を図りましょう。
PCを操作できる状態であるならば、セキュリティソフトでスキャンして駆除を試みましょう。
セキュリティソフトによる駆除ができないけれどPCの操作ができるときはシステムの復元を行いましょう。
PCの操作ができないときは、セーフモードで起動すればセキュリティソフトが使えたり、システムの復元を行える可能性がでてきます。
もしもシャットダウンができないのであれば電源ボタンを長押しして強制的に電源を切ってから行いましょう。
参考までにWindows10におけるセーフモードでの起動方法について説明しているMicrosoftのページを貼っておきます。OSや機種によってもやり方が異なるので、もしも上手くできなければ各メーカーへのご相談をお願い致します。
これまでの方法で解決が測れないのであればPCの初期化をします。とはいえ保存されているすべてのデータが削除されてしまいますので、本来なら避けるべき手段です。
いろいろ試した結果として解決が無理そうであれば実行しましょう。またこのときのために日頃から大切なデータはバックアップをとっておくことをおすすめします。
購入してしまったらクレジットカード会社や消費生活センターに連絡しましょう。本来であれば事前に食い止めるべきですが、購入してしまったものはしかたありません。
特にクレジットカードに関しては購入時に使用したのであればカード番号を悪用される可能性があります。
早急にクレジットカード会社へ被害を報告し被害の拡大を防ぐのです。
インターネットユーザーの利用者の人数とは裏腹に、インターネットやPCに関することを詳しく知っている人はなかなかいません。だからこそ一見馬鹿馬鹿しい手口であったとしても詐欺として成功してしまうことが多いのです。
ボーガスウェアに限った話ではなく、インターネット上で金銭の支払を求められたときはそこに至るまでの過程をいまいちど思い出し不自然な点がないかよく考えましょう。
よくわからないなというときは各都道府県の消費生活センターへ相談することをオススメします。
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KL2020・OD・037
本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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