自転車同士で一時不停止による事故
相手側が14歳の少年3人で、自転車を信号機の無い交差点を走ってきました。そちら側には一時停止の標識があります。僕側は一時停止はありません。優先道路です。そして、少年3人はノンブレーキで走ってきて、僕がブレーキをかけたからギリギリでぶつからずに済みました。それで警察を呼びました。もしもあの時にぶつかっていた場合、僕の方が怪我や死亡してしまった場合の過失割合と、僕はぶつかったが怪我はしておらず、少年3人が怪我や死亡してしまった場合の過失割合を教えて下さい。あと、僕が怪我や死亡した場合は少年法によって過失が減るのでしょうか?
相談者(ID:11895)さん
弁護士の回答一覧
自転車は道路交通法上、軽車両として自動車、原付自転車などとともに規制されます。原則として自動車...
ご質問の状況は①信号機のない交差点での自転車同士の出会いがしらの事故、➁貴方が広路、相手が一時停止標識のある狭路、③相手方一時停止違反として検討します。
上の例で自動車同士の事故場合、過失割合は貴方10%~20%相手方90%~80%と判断されるのが一般的です。自転車同士でもおおよそ同じ評価になります。ただし相手方一時停止違反をしている場合、相手方の過失100%との評価もあり得ます。なお自転車対歩行者の場合、交通弱者保護の観点から自電車側の責任は重くなります。
貴方側にも過失割合が認められるのは、例えば相手方が先入れ(自転車の先端を広路に先に入れている場合)など貴方に自転車の存在を認識し、衝突を避ける義務が発生するからです。また信号機のない交差点を運転する場合危険回避のため前方注しし徐行するのが適切であるため、これを怠ったとき過失割合が認定されます。
自動車事故による死亡、傷害は過失致死傷罪なので刑事罰に関しては少年法の適用があります。これは少年の処罰、処遇に関し成人とは異なる扱いをする制度です。過失割合の多寡は刑事裁判の判決に影響しますが、少年法の適用如何には直接の関係はありません。また過失割合はもっぱら民事賠償上賠償額を決める基準となるもので、未成年というだけで過失割合に影響があるものでもありません。過失割合は
少年に不注意(過失)があるか、その程度如何はその少年に事理弁識能力があるかどうかによって決まります。過失があるとするには、事態を回避するための注意力(事理弁識能力)を備えていることが必要です。
そこで、少年が何歳であれば事理弁識能力が認められるのか、一概には言えません。裁判例は5歳程度の子供であれば事の是非(基本的な交通ルール、例えば横断歩道を渡る、信号に従う、飛び出しはしない等)を認識できるとし、子供に過失割合を認めています。
但し、裁判例では幼児や児童(6〜13歳未満) については、通常より5〜20%過失割合が減殺されます。
子供が事故を起こした場合、その子供に責任を弁識する能力が無い場合民法714条により監督者である親が賠償責任を負うことになります。
責任の弁識能力は個別に判断することになりますが未成年でも18歳、19歳など
成人に近ければ責任能力はあると判断される可能性があるでしょうし14歳前後であれば能力が無いとして監督者が賠償責任を負うことになります。
質問の場合14歳の少年なのであなたに損害が発生すれば、親に賠償を求めることができます。ちなみに近時の自転車事故については加害者に6000万円を超える賠償責任をみとめる判決があります。
弁護士回答の続きを読む
住所 | : | 東京都文京区本郷3-19-4TLC本郷 |
---|---|---|
対応地域 | : | 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 山梨県 静岡県 |
【弁護士歴30年】【個室完備】【初回面談無料|事前予約で夜間・休日対応可】不動産トラブル・相続問題を得意としております。《月額サポートプランあり》
この質問に関連する法律相談
交通事故の相談です。
タクシーとの接触事故なのですが、当方コンビニの駐車場から右折目的で駐車場のある歩道から道路に少し頭を右向きに出しながら停車し、 左右の確認をしていました。道路にはみだしていたのは車の左前輪が歩道と道路の段差から降りているくらいです...
車と車の事故でお互いに保険会社を通して示談交渉をしていましたが、なかなか交渉が進まないので、直接、電話で話をしたところ、こちらが提示した責任分担比率:相手9割、こちら1割で結構ですという返事をいただきました。
しかし、保険会社からの回答は、相手の保...
片側1車線の優先道路を走行中の当方(A車)が交差点を通過直後、左側からの車(B車)がA車の左後部に接触。B車の走行路はぎりぎり車がすれ違える程度。
交差点から移動した直後に、B車から降りた運転者は、「いったん停止後、ブレーキから足を離してしまい、ぶ...
三ヶ月程前事故を起こして過失割合を相手が5対5と言ってるんですけどどーなるのか分かりません。内容としましては車2台がぎりぎりの道で私が原付で相手がハリアーなんですけど、雨が降っておりまた自分は下り坂なため30㌔ほどで走っておりました、友達もいたため左に寄...
信号のない交差点で、横道より、一旦停止せずに、追突されました。保険会社より、4:6と言われています。車は修理をしましたが納得が出来ません、病院に通院(3ケ月)をしていますが、費用が120万円を超えると、過失相殺されますと相手の保険会社より、連絡が有りまし...
私は片側2車線の幹線道路T字交差点を青信号で直進しようとしていました。速度超過はしていません。
あいてはT字交差点に面している、ガソリンスタンドから飛び出してきて、気が付いた時には目の前にいた状態です。急ブレーキを踏みましたが止まられない状況で、あ...
交通事故に関する法律ガイドを見る
症状固定は誰が決めるのか|被害者が知るべき症状固定のタイミング
症状固定(しょうじょうこてい)とは、治療を続けても症状の改善が見込めない状態のことであり、後遺障害等級に認定してもらうための必要な条件です。この症状固定については、医師と患者である被害者で判断することが適切だとされています。交通事故に...続きを読む
交通事故の示談金を増額させる方法|弁護士に依頼するメリットも解説
交通事故の示談金が増やせることをご存知ですか? この記事では、交通事故の示談金を増額させられる方法について紹介します。同じ交通事故でも、交渉次第で受けとれる示談金の金額が大幅に異なってくるので、ぜひとも知っておいてください。続きを読む
交通事故で整骨院に通院した場合の慰謝料の算定方法と治療時の注意点
交通事故によるケガで、むち打ち症などと判断された場合、整形外科等の病院だけでなく、整骨院での治療・施術を行うことで症状が回復するケースもあります。今回は交通事故で整骨院に通院した際の慰謝料の算定の方法と、慰謝料を請求する時の注意点を記載したいと思います。続きを読む
症状固定となり損害賠償請求のために後遺障害診断書の作成を医師に依頼しても、断られる事故被害者の方がいます。後遺障害の認定は後遺障害診断書をもとに行われるため、医師が後遺障害診断書の作成を拒否した場合、そもそも認定の申請ができなくなってしまいます。続きを読む
症状固定後に行われる示談交渉で、被害者と保険会社の間で慰謝料額や損害賠償額が話し合われます。後遺障害等級に認定された場合は高額の慰謝料を獲得する可能性もあるので、被害者にとって重要な交渉事です。しかし、示談交渉のタイミングや後遺障害等...続きを読む
保険会社と示談する際の注意点|交通事故で正当な示談金を請求する方法
交通事故対応のプロである保険会社を相手に素人である被害者が示談交渉に臨むのに不安を感じる人もいるのではないでしょうか。そこで当記事では保険会社と示談をする際の注意点をご紹介しますので、示談金を請求するための準備を整えておきたい場合はぜひ参考にしてみて下さい。続きを読む