相続について
父が亡くなってからも家の名義を変更しないままでいました。先日兄が亡くなり負債が多いので相続放棄をしようと考えましたが、家の権利の半分は兄にあることから放棄しても家は売らなければならないといわれました。今からではどうすることもできないのでしょうか?どうにかして家を売らずに遺産放棄することはできないでしょうか?
相談者(ID:13028)さん
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はじめまして。弁護士の伊藤と申します。 「家」は,お父様とお兄様の共有名義ということです...
「家」は,お父様とお兄様の共有名義ということですね。
「家」を売らずに相続放棄,というのは,相続放棄後,事実上「家」を売らずに済んだ,という結果になることはありますが,売却することになる場合もあります。
お兄様の相続を放棄するということは,お兄様の「家」についての権利も放棄することです。
お兄様の「家」についての権利を放棄した場合,その権利を処分できる人がいなくなります。
そのままだと,お兄様の債権者は,お兄様の財産から債権の回収ができないので,困ります。
そこで,相続財産管理人,という役割の者が必要になります。
お兄様の相続人全員が相続放棄した場合,お兄様の債権者が申し立てることで,家庭裁判所が相続財産管理人を選任します。
相続財産管理人は,お兄様の財産をお金に換えて,債権者に分配するのが業務ですので,お兄様の「家」の共有持分を換価することになります。
しかし,お兄様の共有持分が,全くの第三者に売却できるとは思えないので,「家」に居住する方やご親族の方に対して売却を試みることになるでしょう。
その場合,相談者様などが相当価額でお兄様の共有持分を買い受けることになります。
もっとも,相続債権者が,相続財産管理人の選任を申し立てない場合,お兄様の「家」についての権利は誰も処分できず宙に浮いたままなので,事実上,「家」を売らずにそのままの状態を維持できることになります。
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