土地の相続放棄について
未相続の土地(建物)があり、処分を希望しています。これ以上相続人が増えない内に対応を考えています。相続登記した場合、相続人は、後に土地を手放す事=相続財産管理人手続きの申請はできるのでしょうか?
相談者(ID:2625)さん
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処分を希望しているとのことですが、普通に売却するなどの目途が立つ土地ならば何の問題もありません...
しかし、「土地を手放す事」、つまり所有権を放棄することを「処分」として考えているならば、現在の法務省の取り扱いとしては、土地を国有地に戻すことを受け付けていないのです。
本来であれば、所有者が土地を放棄すれば、国庫に帰属するはずなのですが(民法239条2項)、肝心の国が放棄された土地を受け入れないという対応をしているので、登記名義を国に移転することもできません。登記は自分名義に残ったままになってしまうので、事実上、土地は手放すことができないのです。
それともう一つ、「相続財産管理人」は相続人が誰もいない、皆、相続放棄をしてしまったというような場合に選任されるのであって、相続人が誰であるのか分かっているときに選任されることはありません。
実は、この点は、大変、大きな社会問題となっており、国会等でも議論されているところです。
何らかの解決策を数年中に国が示してもらえることに期待して、しばらく放置しておいた方がよろしいかと思います。
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