相続前の成年後見人の件。
今回成年後見人についての質問です。
父(被相続人)と、息子(長男)・娘(長女)の2人が相続人です。私は娘です。
現在、父の財産を兄に全管理されており不動産も兄夫婦で乗っ取られてしまっております。
父の認知が進んでて財産管理が難しい状態で、遺言を書いてもらうのも難しいです。
私と兄の話し合いの元では無く、父の認知が入った頃に貯金を取られ、不動産も兄一家が住み始めた事で、父はデイサービスに入れられ追いやられています。
成年後見人に財産を管理してもらう場合、不動産も預金・株証券も含めて管理してもらえるのでしょうか。
成年後見人は遺産相続になった際もあいだに入って頂けるのでしょうか?
また、兄の方から拒否された場合でも管理は成年後見人の方でできるのですか??
相談者(ID:20234)さん
弁護士の回答一覧
成年後見人は,被後見人の財産管理権を有するため,「不動産も預金・株」も管理します。 もっとも...
もっとも,不動産の管理については,今居住しているお兄さん一家をどのように考えるかは,お父様の意向次第です。
お父様が,お兄さん一家に退去してほしいと考えているのであれば,成年後見人は,その意向に従うことになるでしょう。
逆に,お父様がお兄さん一家が居住することを承諾しているのであれば,成年後見人の判断でお兄さん一家に退去を求めることはしないでしょう。
お父様の預金はお兄さんが事実上管理しているということですが,お兄さんによって,預金が払い戻され,自由に使われている可能性があります。成年後見人は,就任後,お父様の預金の取引履歴を確認し,お兄さんが管理を開始した以降に不正が疑われる出金があれば,お兄さんに事情を聴取し,場合によっては,返還請求を行うことになるでしょう。
お兄さんから拒否された場合,成年後見人が財産管理をできるか,というご質問ですが,できます。
お兄さんは,おそらくお父様から財産管理を委任されたわけではなく,勝手に財産を管理しているだけでしょう。これに対し,成年後見人は,家庭裁判所により選任され,被後見人の財産管理権を有する立場ですから,お兄さんが拒否しても,財産管理は可能です。
おそらく,お兄さんは,成年後見開始審判申立てに反対するでしょうが,あなたが必要書類を揃えて,早々に申し立てた方がよいと思います。
成年後見人がお父様がお亡くなりになった後の相続についても間に入ってもらえるのか,という質問ですが,少なくとも,成年後見人が弁護士の場合は,できません。弁護士回答の続きを読む
住所 | : | 静岡県静岡市葵区伝馬町9-10NTビル601 |
---|---|---|
対応地域 | : | 静岡県 |
【休日対応可能】【面談時間無制限】相談者が納得いくまで膝を突き合わせてご相談にのります。 離婚・相続問題のお悩みは何でもご相談ください。
この質問に関連する法律相談
91歳の母親の成年後見人を妹が行っていましたが弁護士を立てることのなりました。弁護士と裁判所との話で母親の年金は施設利用関係の費用に当てるだけで生活費等は兄弟で相談し立替負担し、母親死後に相続から相殺するようにといわれました。
妹:無職独身 長男:年金...
私の母の後見人について質問させてください。私の姉が成年後見人の申立を行い成年後見人が選任されました。後見人は下記内容を調査を行い財産管理するのでしょうか。
①後見人選任前に後見人申立人が預金を下ろし、後見人選任後既に預金が下ろされた状態の預金通帳と...
私は直接聞いていないことなのですが。。
8月に父方の祖父が亡くなりました。
父方の叔父(私の父の兄)が意識無く寝たきりなので、遺産相続の際に後見人をたてることになりました。
始め司法書士の方が来て、祖母に「私が最後まで責任を持って担当します」と言っ...
相続に関する法律ガイドを見る
遺留分とは、被相続人の兄弟姉妹を除く法定相続人に認められた最低限の遺産の取り分のことで、被相続人が遺言で「全財産を親友にわたす」といった内容を遺していたとしても、配偶者や子どもたちは遺留分減殺請求権を行使して一定割合の遺産を相続するこ...続きを読む
遺留分には持ち戻し免除の制度がない|特別受益の持戻しと遺留分の関係
「持ち戻し(持戻し)免除」とは、具体的な相続分算定の元になる相続財産を決定するにあたって被相続人から相続人への一定の贈与分を考慮しない制度のことをいい、いわゆる「特別受益」を得ている相続人について、相続分や遺留分算定の際に持戻し免除の効果がしばしば争われます。続きを読む
成年後見人に支払われる報酬額の決め方やより多く受け取る方法とは
判断能力を失った人の財産管理を支援する制度として、成年後見制度は存在します。その際、被後見人は後見人に対してどのくらいの報酬を支払う必要があるのか。また、どれくらいの費用がかかってくるのでしょうか? 成年後見人制度を利用する際の費用について解説していきます。続きを読む
遺留分減殺請求では生命保険金は対象外|相続における保険金の扱いとは
原則として、生命保険の死亡保険金は遺産分割の対象財産には含まれず、遺留分減殺請求の対象にもなりませんが、一定の場合には他の財産と同じように遺産分割で考慮されたり、遺留分減殺請求の対象とされることがあります。続きを読む
家族信託は ・適正な判断力の低下に備えたい ・遺言以外の資産継承をしたい という方にとっては非常に便利な制度ですので、今回はそんな家族信託について解説していきます。続きを読む
原則的に遺産相続で孫は相続人にならない | 孫に相続させる方法まとめ
故人の財産を相続する際、相続人として真っ先に浮かぶのが「配偶者」と「子ども」かと思いますが、誰が相続人になるのかをきちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。日本の民法では、相続人の順位として、①配偶者は常に相続人になること、...続きを読む