遺言書が複数出てきた場合
父の遺品を整理していたところ、それぞれ別の場所に内容の異なる遺言書が出てきました。
相続人は母、私、前妻の息子の3人です。
遺言書の内容は
1.
現在住んでいる住居は母へ、現預金は私と前妻の息子で半分ずつ分ける
2.
現在住んでいる住居は母へ、現預金は私へ
前妻の息子には相続させない
の2種類です。
署名捺印はされているものの、肝心の日付の記載がありません。
時系列としては、1→2の順に書かれたものだと思います。
というのも、前妻の息子が事ある毎にお金を要求していた事があったようで
月に1.2回、5万前後を父に要求していたそうです。
それに父が嫌気が差して、連絡を取らなくなった事が有りました。
本題ですが日付がなくとも遺言書としての効力はありますか?
ある場合、どちらの内容が優先されるのでしょうか。
ない場合、遺産分割にて被相続人の意思として主張することは可能でしょうか。
相談者(ID:)さん
弁護士の回答一覧
形式から自筆証書遺言の成否が問題になります。 自筆証書遺言は、遺言者が、その全文、日付および...
自筆証書遺言は、遺言者が、その全文、日付および氏名を自書し、押印する必要があります(民法968条)。
この方式によらない遺言は、無効です(民法960条、967条)。
以上から、本件においては、法定相続により分割することになります。
なお、遺産分割協議に当たり、本件「遺言」に示された被相続人の意思を尊重するかどうかは、法律的な問題ではなく、皆様のお気持ちの問題であると思います。弁護士回答の続きを読む
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お尋ねの遺言書は自筆証書遺言と考えられますので、その前提でお答えします。 まず、自筆証書遺言...
まず、自筆証書遺言は遺言者が全文、日付、氏名を自書し、押印しなければならないこととされております。
日付の記載がない以上、2通とも遺言書は無効であるものと考えられます。
遺言が無効、つまり、存在しない以上、相続人はそれぞれ法定相続分を相続することになります。
なお、遺産分割において被相続人の意思としてご主張されることはできますが、法的な主張とはなりません。ですから、協議が整わない場合に調停の申し立てをしたとしても、家庭裁判所においても遺言書の内容を考慮した調停の運営はなされないものと考えられます。弁護士回答の続きを読む
まさにこのようなことがありうるので日付は必須要件です。ですから遺言自体の効力はないといわざるを...
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