認知症だった時に書かれた遺言書

相続
遺言書

父は7年前に他界しており、先月認知症だった母も亡くなりました。

兄弟は私と妹の二人です。
父がなくなった時に、兄弟間の相続でいざこざがあったので
母が認知症になる前に、自筆証書遺言を書いてもらいました。

内容は、法定相続分通りに相続させるというものです。
ただ、妹が母と同居していて、認知症を発症した後も介護をしており
その時に遺言書の内容を書き換えたようで
妹が財産の4分の3を相続し、私は残りの4分の1を相続するという内容になっていました。

以前の遺言は、恐らく妹が処分したようです。

実際に、以前の遺言書の内容を証明するような証拠はないのですが
現在の遺言書通りの相続分しか相続できないのでしょうか。
妹の違法性を立証することは可能でしょうか。

相談者(ID:)さん

2013年12月03日

弁護士の回答一覧

大貫 憲介
弁護士(さつき法律事務所)

遺言作成当時、お母様に判断能力がなければ、遺言は無効です。無効な場合、遺言無効確認訴訟で決着を...

遺言作成当時、お母様に判断能力がなければ、遺言は無効です。無効な場合、遺言無効確認訴訟で決着をつけることになります。
有効無効は、認知症がどの程度かによるので、ご相談内容だけでは、裁判の見通しは判断できません。
なお、お母様が、遺言作成当時、医師の診察を受けていれば、そのカルテや、医師の意見書等が有力な証拠になります。
弁護士事務所での法律相談をお勧めします。できれば、妹さんが書かせた遺言書(の写し)をお持ち下さい。
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大貫 憲介
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自筆証書であれば遺言時の能力が問題となりえます。方法としては、調停を申し立ててその中で有効性も...

自筆証書であれば遺言時の能力が問題となりえます。方法としては、調停を申し立ててその中で有効性も含めて協議するとか、最初から遺言書の有効性を訴訟で争うとか、ということになるでしょう。介護の評価も含めて調停の方がいいのかと思います。弁護士回答の続きを読む
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現在残っている遺言書が有効であれば、その遺言通り 相続することになります。 遺言書とは...

現在残っている遺言書が有効であれば、その遺言通り
相続することになります。

遺言書とは異なる相続方法をするには、
妹様と改めて遺産分割協議する、もしくは遺言
無効確認訴訟で遺言が無効であることを争うことになります。

遺言が無効だと主張する場合には、次の事柄を調べる必要があります。
1.いつ書かれた遺言か(認知症の時期に書かれたものか)、2.筆跡はお母様か、
3.認知症の症状の程度(カルテ等)などを調べる必要性があります。

遺言を破棄したのが妹様であれば原則として相続欠格事由となり
違法です(民法891条5号)。
これについては破棄した人が妹様であることが証明できないと
この違法性を問うのは難しいと思います。
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まず、自筆証書遺言であるならば、その要件を満たしているかどうかを確認する必要があります。 す...

まず、自筆証書遺言であるならば、その要件を満たしているかどうかを確認する必要があります。
すなわち、自筆証書遺言は、その全文、日付および氏名を自書し、押印しなければなりません。
実務的にはこの要件を満たさない遺言書が相当数見受けられますので、ここから確認すべきです。
そのうえで、お母様の遺言能力が問題になるでしょう。認知症の方がすべて遺言能力がないということにはならないのですが、医師の診断書、筆跡等により無効の主張が可能になるかもしれません。
いずれにしましても、一度、専門家にご相談されてはいかがでしょうか。
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