結婚相談所でよくあるトラブルと問題がある結婚相談所を避けるための知識

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
結婚相談所でよくあるトラブルと問題がある結婚相談所を避けるための知識

結婚相談所でのトラブルが後を絶ちません。結婚相談所自体に問題があって高額な違約金・成婚料等を請求される場合もあれば、利用者間でトラブルが発生する場合もあります。国民生活センターには、結婚相談所トラブルに関する相談が毎年2,000件前後寄せられているようです。

国民生活センター|結婚相手紹介サービス

引用元:国民生活センター|結婚相手紹介サービス

今回は、結婚相談所でよくあるトラブルの種類とその事例、トラブルが起きやすい結婚相談所の特徴と、トラブルを未然に防ぐ方法、被害に巻き込まれてしまった際の対処法をお伝えします。

結婚相談所が原因で発生するトラブル

結婚相談所が原因で発生するトラブル

まずは、結婚相談所が原因で発生しているトラブルについて確認していきましょう。

違約金が高額すぎる

違約金とは、簡単に言うのであれば契約を守らなかった際に払うお金のことです。業者があなたにサービスを提供するために出費をしたのであれば違約金は払わなければなりませんが、結婚相談所の場合違約金の上限額は3万円と特定商取引法で定められています。

この金額以上に請求されているのであれば、国民生活センター等に相談をしてどう対処するべきか教えてもらいましょう。

成婚料に関するトラブル

  • 説明で聞いたよりも高額な成婚料を請求された
  • カップルが成立したわけでないのに成婚料を請求された

など、成婚料に関してトラブルが発生する場合もあります。

紹介が少ない

登録したのに結婚相手候補を全く紹介されず、利用料だけを取られるパターンです。紹介がないから解約を申し出ると違約金を請求される場合もあり、サービスを受けていないのにお金だけ取られてしまったという人もいるようです。

サクラが多い

登録を促すために、魅力的なサクラを用意するパターンです。仮に登録したとしても、「この人は成婚してしまった」などと言われ会うことはできません。

より金額が高いコースに移行させていく

結婚相手は簡単には見つかりません。そんな悩みにつけ込み、より料金が高いコースに移行すれば結婚相手が見つかるなどと伝えてくるパターンです。

個人情報が悪用される場合がある

個人情報の取り扱いに関して十分な説明がされないパターンです。登録をする際には、氏名・住所・職業・預金額など、重要な個人情報を提出しなければならないので、信頼できる結婚相談所以外は利用しない方が良いでしょう。

結婚相談所利用者間のトラブル

結婚相談所がまともでも、利用者間でトラブルが発生する場合もあります。どんなトラブルが起こるのか、整理していきましょう。

プロフィールが偽りである

結婚相手は収入が良いに越したことはありません。女性が反応するように、偽りの情報をプロフィールとして登録する人もいるようです。嘘をついている人は、次にご紹介するように結婚以外の目的がある場合もあるので気をつけたいところです。

セックス目的や結婚詐欺師が紛れ込んでいる

本気で結婚を考えている女性が集まる結婚相談所にまで身体目的でやってくる人もいます。セックス目的だけではなく、あなたの資産を狙う結婚詐欺師が紛れている可能性もあります。恋愛をすると、のめり込むほど冷静に判断できなくなっていきますので、結婚詐欺師の特徴は未然に把握しておき、騙されることがないようにしたいものです。

投資話を持ちかけられることがある

中には恋愛感情を悪用し、不動産や未公開株などを勧めてくる詐欺師もいます。契約するまで家に帰してくれない場合などもありますので、あまり親しくないうちから土地勘のない場所に2人きりでいくのは控えたほうが良いでしょう。

結婚相談所トラブルの例

国民生活センターに寄せられた相談内容をご紹介します。

結婚情報サービス業者へ会員登録していたが知らない間に契約期間が切れ十分なサービスを受けられなかった。返金してほしい。

結婚相談所に説明を聞きに行ったら「年内に決まる」等と4時間も勧誘されて契約したが、一人しか紹介してもらえない。お金ばかりかかるので退会したいが、退会後も支払いが続くようで不満である。

結婚相談所に登録して知り合った男性と交際したが、既婚者であるとわかった。納得できない。

引用元:国民生活センター|結婚相手紹介サービス

結婚相談所でトラブルに遭う人は、登録してから問題に直面をしています。初めて利用するのであれば、なれないこともありますし、まさかトラブルに巻き込まれるとは思わないでしょう。

登録前には、書類や規定の内容を確認したり、怪しい結婚相談所の特徴を把握したりしておく必要があります。

トラブルが起きやすい結婚相談所の特徴

では、結婚相談所を選ぶ際にはどこに注目すれば良いのでしょうか?次でお伝えします。

説明が不十分

違約金や成婚料など、結婚相談所側にとって都合の悪いこともきちんと説明されるか確認しましょう。都合の良いことしか伝えられない場合もありますが、現実に合致していない可能性もあるので真に受けない方が良いかもしれません。

団体・連盟に加入していない

結婚相談所が加入できる団体や連盟には例えば次のようなものがあります。

  • 日本ブラダイル連盟
  • 日本仲人連盟
  • 日本結婚相談協会
  • 日本結婚相談所連盟

これらの連盟に加入する際は審査があるので、怪しい結婚相談所は登録できません。登録後も、サービスの質を向上させるために加入団体間で情報交換がされています。

スタッフの対応が雑

これはわかりやすいところではないでしょうか。スタッフの対応が良くない結婚相談所は避けたほうが無難でしょう。また、最初に関わったスタッフの対応が良かったとしても、別の人が担当につく場合もありますので気をつけましょう。

運営年数が浅い

結婚相談所に限りませんが、サービスを利用する際は運営年数を確認しておきましょう。悪徳業者の場合、1年程度で社名を変えて足がつかないようにすることも珍しくはないからです。

もちろん運営年数が短いからといって、全ての結婚相談所が怪しいわけではありません。

結婚相談所トラブルを未然に防ぐには

結婚相談所トラブルを未然に防ぐには

結婚相談所でのトラブルに遭わないようにするために、次のポイントは確認しておきましょう。

団体・連盟に加入しているか確認する

結婚相談所がどんな団体・連盟に加入しているのか確認しましょう。名称を確認して満足するのではなく、その団体名をインターネットで検索し、評判を確かめるべきです。もしまともな団体に加入していないのであれば、他のサービスを探しましょう。

利用規約をしっかり確認する

  • 成婚料が発生する条件
  • 違約金の金額
  • 個人情報の取扱い
  • コースはどうなっているのか
  • 追加料金に関してはどうなっているのか

など、利用規約などをしっかり読んで確認しましょう。

書面を受け取ったか確認する

契約をする際に、業者はあなたに対して書面を発行しなければなりません。書面に記入するべき内容は次の通りです。これらの情報が不足している場合や、書面自体が発行されない場合もありますので、早い段階で「おかしい」と気付けるようにしておきましょう。

  1. 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名
  2. 役務の内容
  3. 購入が必要な商品がある場合にはその商品名、種類、数量
  4. 役務の対価(権利の販売価格)そのほか支払わなければならない金銭の概算額
  5. 上記の金銭の支払い時期、方法
  6. 役務の提供期間
  7. クーリング・オフに関する事項
  8. 中途解約に関する事項
  9. 割賦販売法に基づく抗弁権の接続に関する事項
  10. 前受金の保全に関する事項
  11. 特約があるときには、その内容

B.契約の締結後には、遅滞なく、契約内容について明らかにした書面(契約書面)を渡さなければなりません。

「契約書面」には、以下の事項を記載することが定められています。

  1. 役務(権利)の内容、購入が必要な商品がある場合にはその商品名
  2. 役務の対価(権利の販売価格)そのほか支払わなければならない金銭の額
  3. 上記の金銭の支払い時期、方法
  4. 役務の提供期間
  5. クーリング・オフに関する事項
  6. 中途解約に関する事項
  7. 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名
  8. 契約の締結を担当した者の氏名
  9. 契約の締結の年月日
  10. 購入が必要な商品がある場合には、その種類、数量
  11. 割賦販売法に基づく抗弁権の接続に関する事項
  12. 前受金の保全措置の有無、その内容
  13. 購入が必要な商品がある場合には、その商品を販売する業者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名
  14. 特約があるときには、その内容

引用元:特定商取引法ガイド|特定継続的役務提供に対する規制

運営年数を確認する

新しい結婚相談所が全て怪しいわけではありませんが、トラブルを避けるのであれば運営年数が長い結婚相談所を選んだ方が良いでしょう。トラブルが多発する業者は長期間の運営が難しいので、相談所選びをする際の基準にしてみてください。

結婚相談所トラブルに遭った際の対処法

最後に、結婚相談所トラブルに遭った際はどう対応するべきなのかについてお伝えします。

証拠は取っておく

最初に受け取った書面など、証拠になるものはとっておきましょう。何かを主張する際は、証拠がないことには話は始まりません。

クーリングオフをする

結婚相談所は特定継続的役務提供にあたり、書面を受け取ってから8日間はクーリングオフが可能です。クーリングオフする旨を書面に記入し、内容証明郵便で送付しましょう。

専門家に相談する

結婚相談所に関してトラブルに巻き込まれた際は、国民生活センターに相談しどう対応するべきか助言をもらいましょう。また、高額なお金を支払ってしまった場合は、弁護士に依頼することをおすすめします。

業者や結婚詐欺師がいなくなってしまってからだと取り戻すのが難しくなってしまいますので、早めに相談しましょう。

まとめ

自分の中で結婚の期限が決まっているのであれば、時間が経つにつれ焦りが出て来るでしょう。しかし、焦れば焦るほど確認するべきことを確認せず、トラブルに巻き込まれてしまうリスクが大きくなっていきます。

結婚相談所を選ぶ際は悪徳な業者ではないかきちんとリサーチをし、もしトラブルに巻き込まれたのならできるだけ早く専門家に相談をしましょう。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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