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KL2020・OD・037
詐欺の手口は年々巧妙になっています。クレジットカードを利用している人は、詐欺の手口を理解し、事前に対策を考えておいたほうがよいでしょう。今回は、クレジットカードに関する6つの詐欺の手口と事例、詐欺に遭った際の対処法と相談先についてご説明します。
目次
まず、クレジットカード詐欺の手口をご説明します。詐欺に遭うシチュエーションは手口によってかなり異なりますので、それぞれご確認ください。
クレジットカード現金化とは、ショッピング枠で購入した商品を売却して現金を得る行為です。個人では換金性の高い商品と、高く買い取ってくれるお店を見つけるのに手間がかります。そのため、業者に依頼することが多くなります。
クレジットカード現金化自体は詐欺には当たりませんが、業者によっては最初に提示した換金率よりも低い換金率で取引をしたり、商品を購入させたあとお金を振り込まなかったりする場合もあります。ただ、クレジットカード現金化に関しては、自分が利用しないようにするだけで被害を防げます。
そもそもクレジットカード会社の利用者規約で禁止されている行為ですから、利用しないようにしましょう。
フィッシング詐欺とは、銀行やクレジットカード会社のふりをして消費者にメールを送信し、サイトにアクセスさせて個人情報を盗み取る行為を指します。カード会社に扮してメールを送信し、偽のサイトに情報を入力させるのが特徴です。『カード番号のご確認』や『暗証番号変更のお願い』といった言い回しで消費者に個人情報の開示を求めます。メールやサイトを作り込んでいる場合もあり、一見して偽物だと見抜けないこともあります。
機械でクレジットカードをスキミングし、読み取った磁気情報をもとにクローンのクレジットカードを作成・不正利用する詐欺です。日本ではあまりありませんが、海外では店員にカードに触れさせないようにした方がいいでしょう。店の奥に持っていてスキミングされたり、監視カメラで暗証番号を見られたりする場合があります。
また、ATM内にスキミングの機械が設置されているケースもあり、その場合は素人目で確認するのは難しいでしょう。
インターネット上でショッピングサイトを装い、消費者がクレジットカードで決済をしても商品を送らない詐欺です。今のところ他の手口よりも見抜くのが簡単で、サイトが雑だったり、商品価格が安すぎたり、サイト管理人の情報が書いていなかったりと、不自然な点が目立ちます。怪しげなサイトから商品を購入しないようにすれば被害は防げます。
クレジットマスターとは、コンピュータープログラムを用いて使用できるクレジットカード番号を割り出し、その情報を使ってカードを不正利用する行為をいいます。無造作にカード番号を入力して使える番号を調べる方法のため、未然に防ぐ方法はありません。
コンピューターウイルスに感染したパソコンでショッピングサイトへ行くと、ウイルスの働きで偽のサイトに誘導され、偽物と気づかないままクレジットカードの情報を入力してしまうことがあります。ウイルスに感染しているかどうかはわかりにくいので、むやみにパソコンでクレジットカードの情報を入れないように気を付けたいところです。
ここでは、実際にあったクレジットカードに関する詐欺の事例を見ていきましょう。
ショッピング枠現金化での融資を申込み、指示どおり電子部品を購入して送ったのに、予定の半分しか融資されない。どうしたら良いか。
引用元:国民生活センター
クレジットカード現金化を業者に依頼し、最初に約束していた額を払ってもらえなかったケースです。クレジットカード現金化というグレーゾーンの行為を自らする以上は、こうなることも覚悟せねばなりません。ただ、これはまだマシなケースです。クレジットカード情報を盗まれて悪用されたり、闇金に情報を流されて勝手にお金を貸し付けられたり、個人情報を犯罪に利用されたりする危険もあります。
通信業者からIDの再契約の手続きとして、電子メールが届いた。住所、氏名、カード会員番号などを記載するようにとあったので、入力して返送した。数か月して、友人からフィッシング詐欺の話を聞いて、自分もその被害にあったのかもしれないと心配になり、カードの利用を停止した。最近になって、クレジット会社から身に覚えのないオンラインショッピングによる利用代金として50万円を超える請求を受けた。どうしたらよいか。
引用元:国民生活センター
フィッシング詐欺の事例です。実在する業者になりすましてメールを送ってくるため、疑わずに情報を入力してしまう人もいるでしょう。ただ、本物のカード会社が個人情報の入力をメールでお願いしてくることはありません。
このように、クレジットカード情報を盗まれ不正利用されてしまうと、カード会社から覚えのない請求をされる事になります。クレジットカードを使っていれば、誰でも被害を受ける可能性がありますから、ここで対処法を押さえておきましょう。
これは利用しなければいいだけなので簡単に被害を防げます。クレジットカード現金化自体が法的にグレーゾーンで、利用が発覚すればクレジットカードが使えなくなったり、自己破産できなくなったりしますから、そういったリスクについても覚えておきたいところです。
インターネット上で安易に個人情報を入力しないことです。また、フィッシング詐欺への基本的な対応は無視に限ります。フィッシング詐欺の場合はサイトを作り込んでいて、詐欺を疑わずに情報を入れてしまうこともありますから、メールで個人情報の提示を求められ、特定のサイトに飛ばされそうになった時点でフィッシング詐欺という手口を思い出せるようにしたいものです。
フィッシング詐欺の場合、本来の金融機関でされる手続きと手順が違うので、違和感を感じるとしたらこの時かと思います。ただ、気付ける人は多くないと思いますので、本物の金融機関にメールを送った事実の有無を確認するのが一番確実でしょう。
日本ではあまり事例はありませんが、海外でクレジットカードを使う人は要注意です。店員にカードを渡さないようにしたり、暗証番号を打つ際に手で隠したりして防犯カメラに映らないようにしましょう。クレジットカードを使うことにこだわりがなければ、現金で払うようにするのもよいかと思います。
ショップ運営者の情報を確認しましょう。主に確認すべきところは以下の通りです。
個人情報が確認できない場合は使わないようにしましょう。また、きちんとしたショップであれば運営年数がそれなりにあるはずです。購入代金を支払わないショップは、運営年数が少なく、店の名前を何度も変えて運営している特徴があります。そのため、サイトの作りをはじめ、雑な部分が目につきますので、いくら安くても怪しいサイトからは購入しないようにしましょう。
ランダムに利用できるクレジットカード番号を割り出すクレジットカードマスターは、未然に防ぐのは困難ですが、クレジットカードが不正利用されたと証明できれば、お金を払わずに済みます。毎月クレジットカードの内約を確認し、覚えのない請求があればカード会社に連絡しておけるようにしましょう。
ウイルス対策ソフトを入れるのはもちろんですが、ウイルスは日々進化していきますから、インターネットで個人情報を請求される段階で怪しいと気づけるようにしておきたいところです。
クレジットカードに関する詐欺に遭ったら、できるだけ迅速に対応しましょう。以下の相談先に連絡するようにしてみてください。
被害にあっているときや被害直後であれば、まだ犯人の痕跡が残っていますから、警察に相談して解決することもあります。お近くの警察署や、インターネット犯罪に対応している都道府県警察サイバー犯罪相談窓口などにまずは相談してみましょう。
クレジットカードが不正利用されている、またはその恐れがある場合はすぐに金融機関に連絡しましょう。クレジットカードマスターのときのように、自分が利用していないと証明できればお金を支払わずに済みますし、暗証番号などの個人情報を変更することで、これ以上被害が拡大しないよう対策をしましょう。
クレジットカードに関する詐欺に巻き込まれてどうしてよいかわからなくなったときは、国民生活センターに相談しましょう。消費者被害に詳しい相談員が話を聞いてくれますので、今後どうすればよいか、アドバイスをもらいましょう。
クレジットカードに関する詐欺には様々な手口があります。対応はケース・バイ・ケースですが、信用できない相手に対して簡単に個人情報を開示しないよう危機意識を持つことが対策の第1歩です。
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KL2020・OD・037
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