過払い請求を自分でする時のメリットとデメリット|過払い金請求の流れ

弁護士法人ネクスパート法律事務所
監修記事
過払い請求を自分でする時のメリットとデメリット|過払い金請求の流れ

「過払い金請求って難しそうだから弁護士に依頼をした方がいいはず…」

「弁護士費用を抑えるために自分で過払い金請求をしたい」など、不安・悩みを抱えた人も少なくありません。

結論からいうと、過払い金請求は自分ですることができます。自分で過払い金請求をする最大のメリットは弁護士費用が節約できることです。

今回は、

  • 自分で過払い金請求をした時にどのくらいの費用が節約できるのか
  • 過払い金請求をする手順
  • 自分で過払い金をした時にかかる費用

についてお伝えしますので参考にいただけたら幸いです。

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自分で過払い請求をする2つのメリット

2つのメリットをご紹介します。

①弁護士費用を抑えることができる

 自分で過払い金請求をする1番のメリットは弁護士費用を抑えられることです。実際にどのくらいの費用を抑えることができるのかをまとめました。

  • 着手金:最初にかかる依頼料。相場は過払い金請求する会社1社につき2~3万円
  • 解決報酬金:過払い金が返ってくると決まった時の報酬。相場は1社につき2~3万円
  • 過払い金報酬:過払い金が返還された時の手数料。和解で20%・訴訟で25%が相場
  • 実費:事件の処理に必要な費用。収入印紙代・郵便切手代・通信費など

※依頼する事務所によって料金は違います。

上記だけですとイメージがつきにくいので、1社に100万円の過払い金があり満額の回収ができた場合の例をだします。

  • 着手金 → 2万円
  • 解決報奨金 → 2万円
  • 過払い金報酬金 → 和解20万円・訴訟25万円
  • 実費 → 過払い金の金額によって違うが大体2~3万円
  • 和解の場合 → 合計して2万円+2万円+20万円+3万円=27万円
  • 訴訟の場合 → 合計して2万円+2万円+25万円+3万円=32万円

過払い金請求にかかる費用は決して安い金額ではありませんよね。弁護士費用を節約したいのであれば自分で過払い金請求をしましょう。

過払い金の費用について詳しく知りたい人はこちらもチェックしてみてください。

(参考記事:【方法別】過払い金請求の費用相場と費用を抑えるコツ)

②法律について詳しくなる

自分で過払い金請求をする場合には、手続き・裁判のやり方・貸金業者との戦い方など法律・交渉の仕方などを勉強する必要があります。法律について勉強したい人、将来弁護士・司法書士を目指している人は自分で過払い金請求をするのがおすすめです。

自分で過払い請求をする4つのデメリット

4つのデメリットについてご紹介します。

①過払い金の返還までに時間がかかる

上述しましたが、過払い金請求について知識がない人は勉強をする必要があります。かといって昼間は仕事があるので勉強ができるのは帰宅してからです。自分で過払い金請求をするのは勉強をしてからの請求になるので、弁護士に依頼をした時に比べると時間はかかってしまいます。

②過払い金の返還金額が少なくなる可能性がある

自分で過払い金請求をした場合、弁護士に依頼をした時に比べると過払い金の返還金額が少なくなる可能性があります。相手が弁護士より素人の方が貸金業者も強気な対応ができるからです。個人・弁護士でどのくらい過払い金の返還金額に違いあるのかを表にまとめたので参考にしてください。

貸金業者

個人

弁護士

アコム

50~80%

80%~100%

プロミス

80~100%

90~100%

アイフル

10~100%

40~100%

レイク

50~70%

80~100%

セディナ

50~100%

70~100%

CFJ

30%~100%

50%~100%

セゾン

50~100%

70~100%

【関連記事】

③家族に借金がバレる可能性がある

 自分で直接貸金業者とやり取りをすることになるので、自宅に郵便物が届く・電話がかかってくるなどして家族に借金がバレるケースはあります。

④訴訟の時は平日に裁判所に行く必要がある

 過払い金請求で訴訟をする人に限りますが、平日に裁判所に行く必要があります。裁判所の職員は国会公務員なので土日が休みだからです。

自分で過払い金請求をした時の流れ

自分で過払い金請求をした時の流れ

過払い金の請求は以下の図の流れに沿って行います。

①取引履歴の取り寄せをする                                                        

取引履歴(とりひきりれき)とは、あなたが貸金業者にお金を借りた・返済をした日にちなどが記された履歴のことです。過払い金がいくらなのかを知るためには取引履歴を計算する必要があります。まずは貸金業者に取引履歴の請求をしましょう。請求する方法は窓口・電話・郵送の3通りです。

※貸金業者によって異なります。

窓口

窓口で取引履歴を請求するのには必要な書類を用意する必要があります。貸金業者によっては事前に電話が必要な場合もあるので、窓口に行く前に必要なこと・書類についてホームページで確認してから窓口に行きましょう。

電話

貸金業者に電話をして取引履歴を請求する方法です。貸金業者に電話をすると氏名・住所・生年月日・契約者番号など本人確認の質問を受けます。場合によっては免許証・健康保険証コピーをFAXで送ってください。

郵送

必要書類(※)を用意して貸金業者に郵送します。郵送する時は内容証明郵便を使ってください。内容証明郵便を使うことで、誰が・いつ・誰に・どのような内容の文書を送ったか証拠を残すことができるからです。証拠が残っていると貸金業者もできるだけ早い取引履歴の開示をします。

※貸金業者によって必要書類は違う場合があります。

②取引履歴を見て過払い金が時効ではないか確認

過払い金の時効は最後の取引をしてから10です。取引履歴を見ることで最後に取引があったのはいつなのか確認ができるので、10年が経ちそうな人は過払い金の時効をストップさせる方法・振り出しにする方法を使いましょう。

もうすぐ時効を迎えそうという人はこちらの記事をチェックしてみてください。
(参考記事:過払い金請求の時効|時効を遅らせる方法と時効後でも請求できるケース)

③取引履歴を元に過払い金の計算をする

インターネットで無料ダウンロードできるソフトを使い、過払い金がいくらあるのかを計算しましょう。計算・パソコンが苦手な人は家族や友人に頼んでみてください。どうしても自分でできない場合には取引履歴の計算だけでも専門家に依頼をしましょう。

こちらから過払い金の計算ソフトをダウンロードできます。
(参考:利息計算ソフト|名古屋消費者信用問題研究会)

過払い金の計算方法に関して知りたい方はこちらを参考にしてください。
(参考記事:過払い金の計算方法|簡単にできる過払い金の計算手順)

④過払い金請求書をつくる

取引履歴の計算が終わったら過払い金請求書を貸金業者に送ります。過払い金請求書は以下をまとめたものです。

必要書類

  • 取引をしていた期間
  • 取引履歴の計算の結果
  • 過払い金の請求金額
  • 口座番号
  • 支払期限
  • 請求に応じない場合の訴訟の意思表示

※書き方に特に決まりがあるわけではありません。

⑤和解交渉

 過払い金請求書を受け取った貸金業者は、過払い金請求者に電話をかけて和解交渉をします。貸金業者は、できるだけ過払い金を減らしたいので減額交渉・0円和解(※)の提案をしてくるでしょう。0円和解は損する可能性があるので応じてはいけませんが、減額交渉の場合は過払い金請求に時間かけたくない人なら応じるのもありです。

(※)0円和解…まだ貸金業者に借金を返済中の場合、借金をチャラする代わりに1円もこちらも払いませんという提案

⑥訴訟

和解交渉の金額に納得がいかない場合は訴訟をしてください。裁判をすることになりますが、和解交渉の時より多くの過払い金の返還ができます。さらに、過払い金の裁判の場合は貸金業者に負けることはほとんどありません。時間よりお金を優先するなら訴訟一択です。

訴え方①:どの裁判所に訴状を出すか確認

法律にのっとって過払い金が140万円以下なら簡易裁判所140万円を超える場合には地方裁判所に訴状を提出しましょう。

訴え方②:訴状は最寄りの裁判所に提出する

簡易裁判所か地方裁判所か決まったら、どの地域の裁判所が管轄裁判所かを確認してください。管轄裁判所は以下の3つです。

  • あなたの住所を管轄している裁判所
  • 貸金業者の住所を管轄している裁判所
  • 契約書に書いてある裁判所

契約書には貸金業者の管轄する裁判所と書いてあっても、あなたとの住所が離れている場合は、あなたの最寄りの管轄する裁判所での訴状の提出が認められます。あなたと貸金業者では対応力に差があるためです。

訴え方③:訴状の提出

訴状を提出する時は次項で説明する書類をまとめて、管轄する裁判所の「民事事件係」に郵送してください。

必要書類

  以下が訴訟をする時に必要になる書類です。

  • 訴状2通(正本・副本)
  • 証拠説明書2通(正本・副本)
  • 取引履歴2通(正本・副本)
  • 取引履歴の計算結果2通(正本・副本)
  • 代表者事項証明書1通
  • 収入印紙
  • 予納郵券…郵便切手のこと
  • 返信用封筒(80円切手を貼ったもの)

⑦過払い金の返還

和解の成立または判決が出ると、残るはいよいよ過払い金の返還だけです。貸金業者によって違いはありますが大体2ヶ月ほどで返還されます。

自分で過払い金請求をする際にかかる費用

自分で過払い金請求をする際にかかる費用

主に訴訟をした時に発生する費用です。

取引履歴の請求費用

取引履歴は無料で請求できる貸金業者がほとんどです。しかし、クレディセゾンのように392円分の切手代(開示報告書郵送代として簡易書留相当分)がかかってしまうこともあります。

収入印紙代

裁判をする時にかかる申し立て手数料が収入印紙代です。収入印紙代は過払い金の金額によって値段が変わり、100万円の過払い金なら収入印紙代は1万円です。

詳しく知りたい方はこちらの手数料早見表をチェックしてください。
(引用:手数料額早見表|裁判所)

郵便切手代

裁判所から貸金業者に訴状などを送る時に必要な費用です。費用は裁判所によって違いますが大体6,000円かかります。

代表者事項証明書

法務局で600円の手数料を支払えば購入することができます。代表者事項証明書は会社の登記簿謄本の一種で、会社法人番号・会社名・事務所・代表者の氏名や住所・代表者の資格が記された証明書です。

自分で過払い金請求ができなかった場合は専門家に依頼をする

今まで自分で過払い金請求の方法について話してきましたが、「自分に有利な交渉ができない」、「仕事で平日裁判所に行けなくなった」など、過払い金請求をしている最中に問題が起きるケースは少なからずあります。

自分で過払い金請求が難しい場合には、無料で相談できる法律事務所を利用する・専門家に依頼することも1つの手です。

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まとめ

自分で過払い金請求をするのは難しくはありません。

ただ、過払い金請求について何も知らないので時間がかかってしまいます。その分、弁護士費用を節約できるのでお金をかけたくない人は自分で過払い金請求をすることをおすすめします。

どうしても過払い金請求のやり方が分からない・お金より時間をかけたくない人は弁護士に依頼をしましょう。

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2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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