理由が納得できない退職勧奨

現在59歳の外資系メーカーの人事部長です。4年前に着任以来、過去の実績を買われ、制度改革、就業規則改革、職場の合理化等にトップと協同して行ってきました。その間、能力の低い社員への退職勧奨やユニオンとの交渉にもあたり、自分自身では会社に十分貢献してきたつもりでありました。過日、社長に突然呼ばれ「退職勧奨」を受けました。その理由は、君の評判が悪く社員が離反している、着任早々の時期に一部社員からクビにしてほしいとの要請が何度もあった、本件は海外本社へも報告がなされ、社長としてはこれ以上君を庇うことができない、等々でした。社長が口に出した私に批判的な社員は、勤怠態度の悪い社員で、私からも過去数回注意したことのある社員ですが、その部署が社長直下の部署であるが故、自らの非を私のせいにしてきており、それをそのまま鵜呑みしているのが社長の現状です。確かに入社早々の時期は一部社員との軋轢もあったかとは思いますが、それは制度改革を実行するに当たって、よくある件で、そもそもそれを推進したく私を採用した社長に梯子を外されたきらいがあります。また、海外本社トップへの報告は社長自らが行っているもので、海外が言ってきているというのは実はその社長の本心であると思います。社長の社員の評判は悪く、モチベーションが下がる、評価が偏っている、戦略が見えない、などの社員からの声を逆に私はよく聞くのですが、そういう不満への対症として私に責任をなすりつけているような気がしております。
いずれにせよ、業務上での大きなミスはなく、任された業務を遮二無二遂行してきて、定年まであと少しというタイミングでの退職勧奨には納得できていません。勧奨の理由について聞いたところ、それがわからないでいること自体が人事部長として不適格である、とまで言われ、具体的な事由については一切触れていませんし、過去においても書面での注意・勧告等も受けてはおりません。このような状況に至り、社長は転職活動の開始を推奨して来ていますが、私はそれを受ける気持ちはありません。また、円満解決したい、ことを大きくさせたくない、とも言って来ています。会社側に即刻退職勧奨を中止するよう考えていますが、「仮にここに残っても君の将来はないよ。」とまで社長に言われ当惑しております。こういう事態に至りどう対症すべきかお知恵をいただきたく存じます。強行手段に出たいところではありますが、人事部長という立場上、社員へはなるべく迷惑をかけたくない、という思いもあります。