実態は「雇用契約」と思われる「業務委託契約」について

労働問題
労働審判

派遣(専門26業務5号)として働いていた企業に「3年満了」という規定があったため「満了後も継続したい」と相談したところ、企業と直接「業務委託契約」を締結することで継続可能となりました。ところが、派遣時代と勤務形態はほぼ同じであり、実態は「雇用契約」に該当する働き方だったのではないか、また、業務上の大過はなかったにも関わらず、一方的に契約解除を言い渡されたことについて、違法性はなかったのか、見解を伺いたく思います。

①1日7時間/週5日のフルタイムで出勤するよう命じられた。
②あらかじめ、週20時間以上、31日以上の勤務が見込まれていたが、労働保険や社会保険への加入は認められなかった。
③契約書に記載のない業務(電話・来客対応、お茶当番、PCサポート等)の遂行を求められた。
④業務に支障のないよう配慮した上で休暇取得を申し出たところ「休んだ分の報酬を日割りで差し引く可能性がある」と言われた。
⑤契約期間中に突如、契約解除を言い渡され「引き継ぎをした上で、他部署へ移るか、辞めるかを選択するように。」と決断を迫られた。
⑥業務は、事務用機器操作を主とした「準委任契約」に該当する内容であったが「有形の成果物がないことが、契約解除の主たる理由」と言われた。
⑦意図せず移った部署では、業務委託契約に適した働き方ができたが、数年後、元の部署との統合が決まると「社員に合わせてフルタイムで勤務してほしい」「報酬は据え置きで、新たな業務を追加依頼したい」と言われた。
不服に思い「業務委託の場合、時間や場所は拘束されるべきではない、業務ごとに契約を結び報酬が支払われるべき」等と述べたところ、事態が急転し「現行の契約満了をもって業務終了、以降の更新なし。」と言い渡された。
⑧⑦の「新たな業務」の追加については、統合が決定した時点で担務表が作成されており、多数の業務に私が割り当てられていた。上司より大きな期待と激励の言葉もあり、その業務に必要な専用ソフトなども支給されたため、熱意をもって業務を遂行するつもりでいたが、⑦のとおり正論を述べたことで、一転して業務の追加依頼を見送られた。

結果的に仕事を失い、これらのことが原因で複数のストレス性疾患を発症し、現在も仕事に就くことが難しい状態にありますが、企業側に責任を問うことは可能か、その場合、どのような手段が有効かもご教示願います。

Marthaさん

2016年07月06日

弁護士の回答一覧

藤川 久昭
弁護士(クラウンズ法律事務所)

企業側に法的責任を問うことは可能ですが、主張立証にあたり、課題はたくさんあります。法的責任追求...

企業側に法的責任を問うことは可能ですが、主張立証にあたり、課題はたくさんあります。法的責任追求手段とその課題は下記の通りです。

第1に、本件は労働者=労働契約概念の問題です。客観的に指揮監督関係が存在し、業務に対して「賃金」が支払われているといえるかどうかを、他の補助要素も含めて判断するのですが、主張立証は簡単ではありません。教科書的には労働者有利な法的ルールであるという印象を受けますが、実際は、業務委託契約などの書面や、社会保険加入の有無なども重視されます。

第2に、労働契約だと客観的いえれば解除は解雇とされ、解雇権濫用法理の適用があります。しかし労働契約と判断されなければ、解雇ではなく、法的には業務委託契約の解除となります。この場合解除はしやすいとされる傾向にあります。ただ、労働契約類似の解除ということで、解雇権濫用法理的な考え方の適用を主張することは可能です。

第3に、複数のストレス性疾患については、仮に解雇が無効であっても、それだけでは損害賠償請求が出来とは限らないです。因果関係の主張立証が重要です。

以上の通りですが、やはり悔しいので戦おう!ということであれば、労働法にかなり詳しく、労働者=労働契約概念法理、解雇問題などにも通じた弁護士に相談に行かれて、法的に正確に分析してもらい、この後の対応を検討して下さい。くじけないで頑張りましょう!!
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回答した弁護士のご紹介
藤川 久昭
弁護士(クラウンズ法律事務所)
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