パワハラで訴える方法|相手のパワハラがを許せない方へ

弁護士法人ネクスパート法律事務所
監修記事
パワハラで訴える方法|相手のパワハラがを許せない方へ

パワハラ(パワーハラスメント)は労働環境を悪化させる違法性の高い行為です。

パワハラで悩まれている方は、パワハラを訴えたいと考えることがあると思います。

今回はパワハラの訴え方と、訴える前に知っておくべきことについてご紹介します。

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パワハラを訴える2つの方法

パワハラを訴える方法は、裁判(訴訟)だけではありません。パワハラ問題はいきなり裁判を起こしても、かえって損をしてしまうケースがあります。

この項目では、パワハラの訴え方を『公的機関に訴える方法』と『法的措置とる方法』の2つの方法でご紹介していきます。

パワハラを公的機関(労働局)に訴える

公的機関を通してパワハラを訴える場合は、各都道府県の労働局に設置されている雇用・環境均等部(室)にパワハラの相談をしましょう。

パワハラを労働局に訴える

各都道府県の労働局に設置されている雇用・環境均等部(室)では、パワハラなどのハラスメントなどに関する相談を受け付けています。

相談方法は、会社が所在している都道府県の労働局に直接行く、もしくは、電話で相談することができます。

労働局にパワハラを相談した場合は、労働局がパワハラの実態調査を行い、必要に応じて会社に助言や示談などのあっせんを行うことができます。
参考:厚生労働省|総合労働コーナーのご案内

パワハラを法的措置で訴える

パワハラが労働局などで解決するのが難しい場合は、パワハラ加害者や会社に対してパワハラを法的に訴えることができます

パワハラを法的措置で解決する場合は、裁判所に対して労働審判の申立てや訴訟の提起をすることになります。

パワハラを労働審判で訴える

労働局などでの助言やあっせんがうまくいかない場合は、パワハラ解決のために労働審判制度を利用することができます。

労働審判とは、労働問題を専門とする審判員2名と審判官1名が、パワハラなどの労働問題を解決するために原則3回の期日で審判を下す制度です。

労働審判は地方裁判所に、労働審判申立書を提出することで制度利用をすることができます。

裁判所|労働審判手続き

引用元:裁判所|労働審判手続き

パワハラを裁判で訴える

労働審判で下された審判に納得できない場合は、パワハラ訴訟に移行します。

パワハラ訴訟は、損害賠償請求等の訴訟になるので弁護士の力が必要になります。

パワハラ訴訟の実例や手順については『パワハラのタイプ別訴訟事例6つとパワハラ訴訟の手順』でも詳しく記載しています。

パワハラを訴える手順

繰り返しになりますがパワハラ被害に遭っていても即訴訟というわけにはいきません。訴えるには主張が認められるだけの証拠が必要になりますし、被害に対してどのように対応していたのかということも重要になります。

  1. 証拠を集める
  2. 会社に被害を報告・相談
  3. 雇用・環境均等部(室)に相談
  4. 労働審判を起こす
  5. 訴訟(裁判)を起こす

大まかには以上の流れになりますが、それぞれの段階で具体的にどのような行動を取るべきなのかを解説していきます。

【関連するQ&A】 過去のパワハラを訴える有効期限-退職後から何年まで

パワハラの証拠をおさえる

パワハラを訴えるだけでなく、パワハラを相談・解決させるためには証拠が重要になります。パワハラの証拠は主に以下の3つが挙げられます。

  • パワハラの音声データ
  • パワハラメールなどの画像
  • パワハラの被害記録

証拠の具体的な取り方に関しては、『パワハラの証拠として有効な3つのもの』をご覧ください。

パワハラの内容を会社に相談する

パワハラの証拠が揃ったら、パワハラがあったという事実を会社に伝えましょう。会社は社員からパワハラの相談を受けたら、パワハラ解決に向けて措置をとる義務があります。パワハラを訴える際も、あなたがパワハラを相談した時に会社がどのように対応したかという点が重要になることがあります。パワハラにあった場合は、必ず一度は会社に相談するようにしてください。

パワハラを公的機関に相談する

パワハラ被害を会社に相談したのに取り合ってくれなかった、パワハラ被害が収まらないという場合は先の項目でお伝えした『パワハラを公的機関に訴える』ことを考えましょう。

会社が所在している都道府県の労働局にある『雇用・環境均等部(室)』にパワハラ被害にあっているということを相談しましょう。労働局では、助言やあっせんなどでパワハラ解決を促します。

もしも、パワハラによって精神疾患を発症したという場合は『パワハラによる精神疾患である』ということを証明すると労災で治療費が補償される可能性があります。

パワハラによる労災申請は『パワハラで労災認定が受けられる条件と申請方法まとめ』に詳しく記載してありますので、併せてご覧ください。

【関連記事】パワハラの相談窓口4選|慰謝料を請求するなら弁護士へ

パワハラを弁護士に相談して訴える

労働局での相談がうまくいかない、パワハラによって退職に追い込まれたという場合は、パワハラ被害を弁護士に相談することを考えてください。

パワハラによって退職をやむを得なくなった場合や、精神疾患などの発症によって、働けなくなる等の損害が発生した場合はパワハラを法的に訴えることによって損害賠償を請求できる可能性があります。
関連記事:パワハラ慰謝料の相場と慰謝料を請求する5つの手順まとめ

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パワハラを訴える前に知っておくべきこと

パワハラを訴える前に知っておくべきこと

パワハラを訴えるということは、訴える側も訴えられる側も多くのエネルギーを消費します。

パワハラは、パワハラの当事者間だけでなく、その会社全体の問題です。

パワハラを訴えるということは、パワハラ加害者だけでなく会社も責任が問われることになります。

パワハラの解決方法は訴えること以外にもある

パワハラの解決方法は、上記の2つ以外にもいくつかあります。パワハラ解決の重要なポイントは他者を巻き込むことです。パワハラに遭ったらまずは、相談窓口を利用しましょう。パワハラの相談先には主に以下の3つが挙げられます。

社内のパワハラ相談窓口

パワハラ被害にあったら、まずは社内の相談窓口などでパワハラがあったという事実を報告・相談してください。パワハラは、パワハラ加害者だけでなく会社全体の問題です。

社外の相談窓口

社内の相談窓口で解決できそうにない場合は、民間の労働組合や労働局などの公的機関を利用しましょう。その際は、会社にパワハラを相談したのに取り合ってもらえなかったことや、会社にパワハラを相談できない理由なども伝えるとよいでしょう。

弁護士に相談する

社内外の相談窓口を利用してもパワハラが解決しなかったり、パワハラによって損害が出たという場合はパワハラを弁護士に相談しましょう。

弁護士に依頼した場合、パワハラ中止依頼やパワハラ訴訟に関する交渉を代理で行うことができます。

パワハラの解決のために、解決目的に合わせて相談先を選ぶということも1つの手段です。

パワハラの相談窓口の選び方や相談方法などは『パワハラの相談窓口を有効活用するための5つの知識』に詳しく記載してありますので、併せてご覧ください。

パワハラを訴える際に覚悟しておくべきこと

パワハラを訴えるということは、パワハラ加害者だけでなく会社全体に大きなダメージを与えることになります。パワハラは会社にも防止措置をとる義務があるため、パワハラで訴えられた場合、会社は防止措置を怠ったとして責任を問われることになるのです。

パワハラを訴える場合は、パワハラ加害者と会社の両方を訴えることになるということを念頭に置きましょう。

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転職先も同時成功に探しておこう

ただ、パワハラで相手を訴えるのはかなりの労力が必要になりますし、在籍しながら揉め事を起こすと会社にいづらくなります

相手を訴えるのに、必ずしも在籍しておく必要はありませんので、訴訟の準備をしながら、パワハラのない『ホワイト企業』への転職準備をするのがオススメです。

転職エージェントのキャリアアドバイザーなら、紹介先する企業先の内情や実態を把握してますので、併せてエージェントへの相談と並行して進めることが、結果的にあなたの負担を少なくさせることに繋がるかと思います。

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パワハラのタイプ別対処方法

厚生労働省はパワハラを6つにタイプ分けして定義しています。この項目では、パワハラの対処方法をタイプ別にご紹介します。

パワハラのタイプ別対処方法

厚生労働省はパワハラを以下の6つのタイプに分けて定義しています。

  • 身体的な攻撃型パワハラ
  • 精神的な攻撃型パワハラ
  • 人間関係からの切り離し型パワハラ
  • 過大な要求型パワハラ
  • 過小な要求型パワハラ
  • 個の侵害型パワハラ

この項目では、厚労省が定義している上記6つのパワハラの特徴や例、対策などを表にまとめましたので、参考にしてください。

パワハラの型 特徴 言動の例
身体的な攻撃型 パワハラ 部下や同僚、または周囲の人を威嚇し従わせようとする行為
  • 書類を投げつける
  • 椅子を蹴られる
  • 殴る、蹴る、大きな物音を立てる など
精神的な攻撃型 パワハラ

『脅迫』、『名誉毀損』、『侮辱』、『暴言』などの精神的な攻撃によって苦痛を与え、職場環境を悪化させる行為

  • 大勢の前で叱責する(見せしめ行為)
  • 『無能』などの人格の否定・『飲みに行くぞ』などの強要 など
人間関係からの切り離し型 パワハラ 無視や仲間外しなどを行い、業務を円滑に進める妨げになる行為
  • 話しかけても無視される ・資料が一人だけ配られない など
過大な要求型 パワハラ 明らかに不要な業務や遂行不可能なことの強制、仕事の妨害行為
  • 明らかに終わらない業務量を押し付ける など
過小な要求型 パワハラ 合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じる、または仕事を与えないなどの行為
  • 『明日からこの業務外れていいから』・『資料づくりだけやってて』 等
個の侵害型 パワハラ 業務上の必要もなくプライベートに関わることに対し執拗に立ち入る行為
  • 私物のスマートフォンを勝手に覗き見る・休日の予定などをしつこく聞く
  • 『結婚は?』などをしつこく言う 等

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パワハラを訴える前にパワハラをどうしたいのか考える

パワハラの解決は訴えること以外にもさまざまな解決方法があります。パワハラ行為をやめさせたいのか、パワハラによって発生した損失を補いたいのか、パワハラをどうしたいのかによって問題解決のアプローチは変わっていきます。

また、パワハラを通して、働き方を見直すということも必要になってきます。あなた自身が、パワハラに対してどう向き合いたいのかを考えてみてください。
関連記事:

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まとめ

パワハラは、働く人すべての問題です。パワハラによって退職に追い込まれた、精神疾患を発症したなどの場合はパワハラを訴えることもできます。パワハラを訴える方法には、弁護士に相談すること以外にも労働審判や労働局の指導・あっせんを利用することなどがあります。

 パワハラを訴えたいと考えている方は、どのような手段で解決したいのかを考えてみてください。

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弁護士法人ネクスパート法律事務所
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

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