自営業の休業損害算出方法
カメラマンをしておりまして、事故で腕を骨折してしまったため仕事を休まざるを得なくなってしまいました。職業柄、収入が安定せず月によって収入の開きが大きいのですが休業損害はどのように算出すればよいのでしょうか？
相談者(ID：)さん
弁護士の回答一覧
自営業者の休業損害について、確定した算出方法はございませんが、次のような内容で請求する方法が考...
1.治療期間の所得減少分を請求する方法
事故前年の所得と、治療期間中の所得について、同期間に換算した上で減少分を算出し、請求する方法があります。
メリットは、治療期間中、事故により減少した所得を全て評価できることです。デメリットは、治療終了後まで休業損害を評価できない、すなわち治療が終了するまで休業損害の支払いを受けることができません。
2.事故前3ヶ月の所得の延長で請求する方法
給与所得者に準じた考え方です。事故前3ヶ月の所得÷90日を1日あたりの休業損害と考えます。1日あたりの休業損害に、例えば1ヶ月あたりの通院回数を乗じた金額を、1ヶ月あたりの休業損害と評価する方法です。
メリットは、1ヶ月毎に休業損害を請求可能なことです。デメリットは、治療期間中の所得減少分全てを評価できない可能性があります。
なお、1日あたりの休業損害が自賠責基準の5700円に満たない場合、1日あたりの休業損害として自賠責基準の5700円を主張する方法もあります。
また、完全休業の場合、賃料や保険料等、支出を余儀なくされた固定経費について、所得減少分とは別個に請求することが可能な場合もあります。
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