決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。
離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。
【ベンナビ弁護士保険が選ばれる3のポイント】
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KL2020・OD・037
弁護士費用特約(べんごしひようとくやく)とは、任意保険(車保険)に付属する保険サービスの1つです。弁護士費用特約に加入していると、交通事故問題の弁護士費用を保険会社に負担してもらえます。
慰謝料請求を有利な条件で進めるには弁護士の有無が大きく影響してくるため、この弁護士費用特約の知識は交通事故問題ではかなり重要になってくるでしょう。
この記事では弁護士費用特約の保障内容や利用するメリットなどを紹介しますので、事故被害後の立ち回りについて確認しておきたい場合はぜひ参考にしてみて下さい。
契約した保険会社によって少し異なる場合もありますが、弁護士費用特約の保障額は以下の金額に定められていることが一般的です
支払われる保険金の例 |
保険金の限度額 |
弁護士費用 |
300万円まで |
法律相談費用 |
10万円まで |
弁護士費用が保険金の限度額を超える場合はその分は自己負担になりますが、交通事故問題で弁護士費用が300万円を超えることは滅多にないので、弁護士費用特約の加入者であれば弁護士費用を負担する必要はほぼないと言えるでしょう。
関連記事:交通事故にかかる弁護士費用の相場|費用の節約法と依頼先を選ぶコツ
交通事故で弁護士と言うと傷害事故の印象が強いですが、弁護士費用特約は交通事故問題に関係することであればほとんどの状況で適用されます。以下は交通事故で弁護士依頼が有効な場面の一例です。
基本的には普通に弁護士に依頼できる事故状況であれば弁護士費用特約は適用されます。「弁護士費用特約ではこの案件は受けられない」みたいなケースはほぼ存在しないのでご安心ください。
過失割合が100-0で完全にこちらが加害者(※)と判断される状況や、飲酒運転や自殺を図ったなど重大な過失がある事故と判断される状況だと弁護士費用特約は使えません。(※傷害事故では負傷者が被害者と呼ばれるが、過失割合が100-0の場合は対象外)
また自分に非がない事故であっても、台風・地震・津波など自然災害が原因で発生した事故に関しても弁護士費用特約の保障は対象外としている保険会社が多いです。
弁護士費用特約で保険金が支払われない主な場合
- 被保険者の故意または重大な過失によって、その本人に生じた損害
- 無免許運転、麻薬などの影響で正常な運転ができないおそれのある状態での運転、酒気を帯びた状態での運転によって、その本人に生じた損害
- 闘争行為、自殺行為、犯罪行為によって、その本人に生じた損害
- 被保険者が次のいずれかの方に損害賠償請求を行う場合
- 記名被保険者およびそのご家族
- 被保険者の父母、配偶者または子
- ご契約のお車の所有者
- 台風、洪水、高潮により発生した損害
- 被保険者が所有、使用または管理する財物に存在する欠陥、摩滅、腐しょく、さびその他自然の消耗
- 契約自動車の正規の乗車装置に搭乗していない場合や、極めて異常かつ危険な方法で自動車に搭乗中の場合
- 日常生活の事故など、自動車にかかわる事故ではない場合
など
引用元:おとなの自動車保険
セゾン自動車火災保険が公表しているデータによると、自動車保険に加入している人の約7割が弁護士費用特約に加入していることが分かります。
しかし、2012年に読売新聞が発表したデータによると、契約者数が約1,430万件に対して利用件数が8,200件なので、弁護士費用特約の利用率は0.05%とかなり低い数値になっています。
引用元:保険の窓インズウェブ
弁護士費用特約は加入する割合が多いにも関わらず利用率が極端に低いのは、そもそも自分が契約をしていることを忘れているからというケースが多いそうです。
自分の契約した保険の内容を詳細まで把握している人は稀なので仕方ないのかもしれません…。だけど利用できる保険サービスを受けないのは大変もったいないので、身に覚えがなかったとしても事故直後に一度は保険会社に確認しておくと良いでしょう。
弁護士費用特約は自分が加入していなくても、下記の条件に当てはまるのであれば保障を受けることができます。
- 記名被保険者
- 記名被保険者の配偶者
- 記名被保険者またはその配偶者の同居の親族
- 記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
- 1~4以外の者で、契約自動車に搭乗中の者
- 1~5以外の者で、契約自動車の所有者(ただし、契約自動車の被害事故に関する損害賠償請求または法律相談を行う場合に限ります。)
基本的に一緒に住んでいる家族の誰かが加入している場合は弁護士費用特約が使えますし、車の同乗者であれば他人であっても保障の対象になるので、事故被害に遭った時は自分の保険だけでなく周囲の人の保険内容も確認するようにして下さい。
基本的には慰謝料は加害者の加入する保険会社のデータを基に算出されますが、弁護士に示談交渉を依頼すれば法律と過去の裁判結果に基づいた正当な基準で算出できるので、弁護士に依頼をすると通常は請求できる慰謝料は増額します。
<保険会社と弁護士の入通院慰謝料の比較>
任意保険基準 |
弁護士基準(他覚症状なし) |
弁護士基準 |
1ヵ月の通院を続けた場合 |
||
12.6万円 |
19万円 |
28万円 |
差額 |
+6.4万円 |
+15.4万円 |
3ヵ月間入院した場合 |
||
75.6万円 |
92万円 |
145万円 |
差額 |
+16.4万円 |
+69.4万円 |
関連記事:弁護士基準とは|増額する慰謝料一覧と弁護士に依頼する判断基準
通常だと、増額する慰謝料と費用を差し引いてプラスになるかどうかが弁護士依頼の判断基準になりますが、弁護士費用特約に加入していれば弁護士費用は不要なので、間違いなく依頼した方が得になると言えるでしょう。
傷害事故の被害者になると、治療の経過報告・治療費の請求や慰謝料を決める示談交渉など、保険会社への対応に時間を負われますが、弁護士に依頼をすればこれらの対応を全て一任することができます。
平日の忙しい中での保険会社との慣れない手続きによる精神的負担を失くせるだけでなく、対応を誤って示談交渉で不利な状況の陥るリスクを回避できるのは、慰謝料増額に次ぐ弁護士依頼の大きな利点です。
もし弁護士依頼をしても慰謝料の額があまり変わらない事故であっても、手続きの時間の節約という目的で弁護士費用特約を利用するのも有効な活用方法と言えるでしょう。
関連記事:交通事故を弁護士に依頼するメリット|慰謝料が増額し時間の節約も可能
もし傷害事故の被害で後遺症の可能性がある場合は、弁護士に後遺障害の申請を依頼すれば後遺症が認められやすくなり、高額な後遺障害慰謝料を請求できる可能性が高くなります。(弁護士基準だと110~2,800万円が請求可)
保険会社に後遺障害の申請を任せてもただ事務的に手続きを進めるだけですが、弁護士に申請を依頼すれば後遺障害が認められやすいよう配慮して申請書類を作成してもらえるので、申請が通る確率が高くなります。
関連記事;後遺障診断書を作成する際のポイントと弁護士に依頼するメリット
後遺障害の申請の結果によっては慰謝料が100万円単位で変わることもありますので、後遺症の可能性がある場合は必ず弁護士に依頼するようにしましょう。
【関連記事】交通事故問題を弁護士に電話で無料相談できるサイト一覧
弁護士費用特約では、保険会社に弁護士の選任まで任せるケースと自分で弁護士を探して保険会社が費用を負担してくれるケースの2通りがあります。後者のほうが、自分に合った弁護士に依頼できるので、処理としては望ましいと思われます。
前者であれば保険会社に連絡を入れるだけで手続きが進んでいきますが、後者の場合は自分で弁護士を探して手続きを進めていかなければいけません。(※前者のケースでも希望をすれば自分で依頼する弁護士を決めることが可能)
弁護士を選ぶコツはその弁護士の得意分野を見極めることです。弁護士は全ての分野の法律問題を解決した経験があるわけではないので、知識は持ち合わせていても得手不得手の分野があります。
特に交通事故の分野は法律の知識以外にも後遺障害などの医療知識も必要になるので、依頼する弁護士によって増額できる慰謝料の額が変動するケースが多いです。
近年ではHPで得意分野と過去の解決依頼を紹介している弁護士は多いですし、当サイトのように交通事故分野に力を入れている弁護士をまとめたサービスもありますので、事前に情報収集をして交通事故問題を得意とする弁護士から依頼を検討するようにしましょう。
関連記事:交通事故の問題解決を有利に進めるための弁護士の選び方まとめ
「依頼した弁護士が頼りないから変更したい…」そんな場合は保険会社に事前に相談をすれば、示談交渉が成立する前であればいつでも弁護士を途中交代させることは可能です。ただし、着手金は戻ってこないのでご注意ください。
と言っても、1~2回の交代であれば弁護士費用特約の保障金額で賄いきるケースが多いので、キャンセル料に対してそこまで過度な心配をする必要はないのかもしれません。
また、後遺障害申請を依頼したが申請書作成が1ヵ月以上も手付かずだったなど、明らかに弁護士の怠惰が見られる状況だと着手金の返還が認められるケースもあるので、弁護士とトラブルが生じた場合は日本弁護士連合に相談することをおすすめします。
弁護士費用特約に加入していなくて弁護士費用を用意するのは難しいけど、どうしても弁護士に依頼をしたい。最後にそんな場合の対処法をご紹介します。
弁護士によっては、着手金は無料で全て報酬金からの後払いで対応する料金形態をとっていることがあります。報酬金は加害者の保険会社から受け取る慰謝料から自動的に差し引かれるので、その場合は依頼主が弁護士に現金を直接支払う必要はありません。
<弁護士への示談交渉依頼の相場>
【示談交渉】 |
着手金 |
報酬金(慰謝料) |
着手金あり |
10~20万円 |
報酬金の10~20% |
着手金なし |
無料 |
報酬額の20~30% |
ただ、着手金が無料であってもキャンセル料が定められている場合もあるので、弁護士費用特約がない場合はより慎重に依頼先の検討をするようにしましょう。
法テラスとは、弁護士依頼をしたいけど経済的な余裕がないという人の支援をする法律機関です。法テラスが提示する要件を満たしていれば、一時的に弁護士費用を立て替えてもらえます。
基本的には法テラスが紹介してくれる弁護士に依頼をすることになりますが、法テラスに所属している弁護士に直接相談に行けばその弁護士に依頼を任せられるので、お目当ての弁護士がいるようであれば弁護士を通して法テラスの申請をしても良いでしょう。
交通事故紛争処理センターに相談をすれば弁護士が無料で保険会社との示談交渉をあっせんしてくれるので、弁護士に依頼をしなくても弁護士基準の高い慰謝料を請求することが可能です。
ただし、対応してくれるのは示談交渉のみなので、そこまでの手続きは自分で進めておかなければいけません。
また、申し込みが常に殺到しているため手続きを進めるのに時間がかかり、弁護士を自分で選べず途中で変更することもできないなど、弁護士依頼と比べて制限が多いのでご注意下さい。
弁護士費用特約が使える状況であれば、弁護士に依頼した方が多くの慰謝料を請求できますし手続きにかかり時間を省けるので、迷わずに直ぐ弁護士に依頼するべきだと言えるでしょう。
弁護士費用特約は忘れられることが多い保険サービスですが、交通事故に遭った際に弁護士費用特約の有無で対応が全く変わってくるので、任意保険に加入している場合は特約適用があるかの確認を1度はしておくことを強く推奨します。
決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。
離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。
【ベンナビ弁護士保険が選ばれる3のポイント】
保険内容について詳しく知りたい方は、WEBから資料請求してみましょう。
KL2020・OD・037
本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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