現行犯逮捕の要件とされた時の対処法|現行犯逮捕に関するよくある誤解

( 4件 )
分かりやすさ
役に立った
この記事を評価する
この記事を評価しませんか?
分かりやすさ
役に立った
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
監修記事
現行犯逮捕の要件とされた時の対処法|現行犯逮捕に関するよくある誤解

犯罪を犯せば警察官や検察官に逮捕されることになりますが、その逮捕の手続きには3つの種類があります。その3つの種類とは

  • 通常逮捕
  • 緊急逮捕
  • 現行犯逮捕

以上のような手続きがあります。

今回は現行犯逮捕に注目して、その詳細について書いていきたいと思います。

現行犯逮捕について弁護士に相談する

電話相談可・初回面談無料・完全成功報酬
の事務所も多数掲載!

北海道・東北 北海道青森岩手宮城秋田山形福島
関東 東京神奈川埼玉千葉茨城群馬栃木
北陸・甲信越 山梨新潟長野富山石川福井
東海 愛知岐阜静岡三重
関西 大阪兵庫京都滋賀奈良和歌山
中国・四国 鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知
九州・沖縄 福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄

現行犯逮捕の要件

原則として、人を逮捕する場合は裁判官が発布した令状がないと逮捕することができません。

しかし、刑事訴訟法第213条にこう定められています。

現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。

引用元:刑事訴訟法第213条

この規定に基づき、逮捕状がなくても逮捕することができ、これを現行犯逮捕と言います。

では、現行犯逮捕するための詳しい要件について書いていきます。

犯人が現に犯行を行っているか行い終えた後(準現行犯)であること

条文の最初にある「現行犯人」の定義は刑訴法第212条にて定められています。

現に罪を行い、又は現に罪を行い終わった者を現行犯人とする。

2.左の各号の一にあたる者が、罪を行い終わってから間がないと明らかに認められる時は、これを現行犯人とみなす。

一、犯人として追呼されているとき。

二、贓物(ぞうぶつ)又は明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器(きょうき)その他の物を所持しているとき。

三、身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき。

四、誰何されて逃走しようとするとき。

引用元:刑事訴訟法第212条

これらに該当する人を現行犯人とし、この場合は逮捕状が無くても逮捕することができます。

現行犯人と準現行犯人の違いを簡単に言うのであれば、犯行を目撃しているかどうかと言えるでしょう。

逮捕することができる人

「何人も」というのは、「誰でも」という意味で、警察官や検察官に限らず一般人でも逮捕することができる(私人逮捕)ということになります。

逮捕の種類と現行犯逮捕との主な違い

冒頭にも書いた通り、現行犯逮捕の他にも種類があります。それぞれの違いは何があるのでしょうか。

通常逮捕

人を逮捕する場合は、原則この通常逮捕の手続きを取ることになります。

通常逮捕とは、裁判官が発付した逮捕状に基づいて逮捕する手続きとなっています。通常逮捕の流れとしては以下の図のようになっています。

事件発生後、捜査機関が犯人を特定し証拠なども揃えた時に逮捕の必要性があれば裁判所に逮捕状を請求することになります。裁判官が逮捕の必要性があると判断すれば逮捕状を発付し、その逮捕状を捜査機関が執行し逮捕するのが通常逮捕の流れになります。

緊急逮捕

緊急逮捕は他の2つの手続きとは少し変わっていて、逮捕状はいるけれど実際に逮捕するときには逮捕状は必要ないといった手続きになります。

刑事訴訟法には第210条に規定されています。

検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期3年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

引用元:刑事訴訟法第210条

簡単に例を言うと、殺人事件などの重い犯罪が起きて犯人らしき人を見つけて証拠も揃っているけど、逮捕状の請求をしている時間が無いときにはまず逮捕して、逮捕した後に逮捕状の請求をしなければならないし、仮に逮捕状が出なかった場合は逮捕した人をすぐに釈放しないといけないということです。

 現行犯逮捕

現行犯逮捕は既にご説明した通り、現に犯行を行っているか行い終わった後の犯人をすぐにその場で逮捕する手続きになります。

現行犯逮捕は警察でも一般人でも可能で、後者を私人逮捕といいます。

現行犯逮捕されてしまった場合にすべきこと

現行犯逮捕されてしまった場合にすべきこと

もしあなたが現行犯逮捕されてしまった場合はどういった対応をした方がいいのでしょうか。

すぐに弁護士を呼ぶ

まずは弁護士を呼んでもらいましょう。容疑について否認するなら特にすぐ弁護士を呼んでもらってください。

被疑者には弁護士を呼んでもらう権利が保障されています。あなたの知り合いなどや決まった弁護士がいるならその弁護士を呼んでもらい、あてがない場合や経済的に弁護士を依頼するのが難しい場合は「当番弁護士制度」や「国選弁護人」を利用することができます。

当番弁護士制度とは、初回の接見のみ無料で行ってくれる制度のことで、依頼すれば弁護士会に待機している当番弁護士がすぐに接見しに来てくれます。今後の手続きの流れや、取り調べを受ける際のアドバイスを受けることができます。

自分の言い分に一貫性を持たす

逮捕された事件の容疑について認める場合も認めない場合も、自分の主張は最初から一貫性を持つようにしてください。仮に嘘をついて否認しても捜査が進んでいくことで必ずバレます。嘘がバレた場合は、反省していないと判断されて処分が重くなる可能性があります。認めることは認めてしっかり反省するようにしてください。

逆に、本当にやってない場合はしっかり否認してください。誤認逮捕の多くは現行犯逮捕された事案が多くなっています。否認する場合は警察等の捜査機関から厳しい取り調べを受けることになりますが、しっかり自分の考えを強く持って主張するようにしてください。仮に誤認逮捕された場合は、特に早い段階で弁護士に依頼することを強くお勧めします。

現行犯逮捕のよくある誤解

よくインターネットやSNS等で、痴漢に間違われたときは身分証を提示すれば現行犯逮捕することができない等という書き込みを見ますが、これは大きな間違いです。

刑事訴訟法第217条にはこう規定されています。

30万円以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪の現行犯については、犯人の住居若しくは氏名が明らかでない場合又は犯人が逃亡するおそれがある場合に限り、第213条から前条までの規定を適用する

引用元:刑事訴訟法第217条

つまり、罰則が30万円以下の罰金か拘留や科料と規定さている犯罪に関しては、犯人の名前や住所がわからない場合や、逃走の恐れがある場合に限り現行犯逮捕することができると言うことです。

痴漢事件の場合は、公然わいせつ罪や強制わいせつ罪、各自治体が定めた迷惑防止条例等に該当することになり、それぞれ懲役刑が罰則として定められていますから、この身分証を提示すれば現行犯逮捕されないといったことにはなりません。

まとめ

そもそも現行犯逮捕に限らず、逮捕されるような事はしないことですが、仮に現行犯逮捕されてしまった場合はすぐに弁護士を呼んで弁護活動をしてもらうことを強くお勧めします。

特に、誤認逮捕や冤罪の多くは現行犯逮捕から発生していますから、容疑について否認するのであれば早い段階から弁護士の力を借り、早期に釈放されるようにしてください。

現行犯逮捕について弁護士に相談する

電話相談可・初回面談無料・完全成功報酬
の事務所も多数掲載!

北海道・東北 北海道青森岩手宮城秋田山形福島
関東 東京神奈川埼玉千葉茨城群馬栃木
北陸・甲信越 山梨新潟長野富山石川福井
東海 愛知岐阜静岡三重
関西 大阪兵庫京都滋賀奈良和歌山
中国・四国 鳥取島根岡山広島山口徳島香川愛媛高知
九州・沖縄 福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄
数十万~数百万の弁護士費用、用意できますか?

決して安くない弁護士費用。いざという時に備えてベンナビ弁護士保険への加入がおすすめです。

Cta_merci

離婚、相続、労働問題、刑事事件被害、ネット誹謗中傷など、幅広い事件で弁護士費用の補償が受けられます。

【ベンナビ弁護士保険が選ばれる3のポイント】

  • 保険料は1日あたり約96円
  • 通算支払限度額1,000万円
  • 追加保険料0円で家族も補償

保険内容について詳しく知りたい方は、WEBから資料請求してみましょう。

ベンナビ弁護士保険に無料で資料請求する

KL2020・OD・037

この記事を監修した弁護士
弁護士法人ネクスパート法律事務所
寺垣 俊介
2016年1月に寺垣弁護士(第二東京弁護士会所属)、佐藤弁護士(東京弁護士会所属)の2名により設立。遺産相続、交通事故、離婚などの民事事件や刑事事件、企業法務まで幅広い分野を取り扱っている。

この記事を見た人におすすめの記事

new逮捕の種類の新着コラム

もっと見る

逮捕の種類の人気コラム

もっと見る

逮捕の種類の関連コラム

編集部

本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。

※あなたの弁護士に掲載される記事は弁護士が執筆したものではありません。
 詳しくはあなたの弁護士の理念と信頼できる情報提供に向けた執筆体制をご覧ください。

※本記事の目的及び執筆体制についてはコラム記事ガイドラインをご覧ください。