医療ミス
稽留流産手術の際、医師が無理に掻爬を継続したため、子宮穿孔に加えて、卵管損傷・小腸及び大腸穿孔が生じました。緊急開腹手術を余儀なくされ、子宮修復・片側卵巣切除・小腸及び大腸切除術を受けました。
本件において、病院の過失・法的責任が認められる可能性はあるか、また慰謝料はどのくらいになりますでしょうか。今後の対応について、アドバイスいただければ幸いです。
相談者(ID:16709)さん
弁護士の回答一覧
回答が遅くなり申し訳ございません。 病院の過失・法的責任が認められる可能性が考えられます。 ...
病院の過失・法的責任が認められる可能性が考えられます。
①治療手段の選択ミス
胎児(胎芽)が無い、または、あっても10mm未満であれば、待機的療法で自然に排出されることを待つという選択肢がありました。待機的療法が合理的であったのに手術をしていれば、それは医療ミス(過失)と評価し得ます。
②手術の方式の選択に関する説明義務違反
手術方式として、掻爬ではなく、吸引で胎児の排出するという方法もあります。これが医師の術前の説明により選択肢として患者に与えられていなければ、医師に手術の方式の選択に関する説明義務違反があることになります。
③手術における手技ミス
子宮穿孔は、子宮内容除去術に際し最も留意しなければならない合併症です。子宮穿孔を防止するためには、手術の始めにゾンデ(棒)で子宮腔長を測定しておき、その後の操作ではその長さより深くは挿人しないように注意し、拡開器は 7 cm のところに印があるので、それより深くは挿入しないことが医師に求められます。
始めに測定していた子宮腔長より深く,抵抗なく鉗子が挿人された場合は穿孔を疑い,子宮底部が確認できなければ、子宮穿孔の確定診断とします。そして、穿孔を確認した場合はすぐに手術を中止して、修復をすべきことになります。
卵管損傷・小腸及び大腸穿孔まで生じたということは、相当深く掻爬のために鉗子を挿入してしまったのだろうと推測されます。そのため、この手術における手技ミスがあったのではないかと思われます。
これらのミス(過失)の有無を検討するためには、カルテの入手して検討することが必要です。
カルテの入手には、病院に直接請求する任意開示と、裁判所に申立てをして証拠保全をするという方法があります。
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