ワンクリック詐欺の手口とスマホユーザーの正しい対処法

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弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
監修記事
ワンクリック詐欺の手口とスマホユーザーの正しい対処法

スマートフォン(以下、スマホと表記)が普及している現代において、スマホを介してインターネットを利用することは一般的ですが、同時にスマホユーザーを狙ったワンクリック詐欺が多発しています。ワンクリック詐欺とは、URLや画像をクリックしただけで、『会員登録費』などの名目で高額な費用を請求される架空請求のことです。

スマホの利用中に、いきなり身に覚えのない料金請求をされたことのある方は少なくないでしょう。

今回の記事では、スマホユーザーを対象に、ワンクリック詐欺の対処方法についてご紹介していきます。

スマホ利用者へのワンクリック詐欺の状況

まず、近年のスマホにおけるワンクリック詐欺の傾向についてご紹介します。

スマホの普及に比例してワンクリック詐欺などに関する相談も増加傾向

総務省がまとめたインターネットの普及状況と、国民生活センターが提供する、アダルトサイトの相談件数を踏まえると、スマホの普及率に応じて、スマホユーザーのアダルトサイトに関する相談件数が増加していることがわかります。

スマホの普及に比例してワンクリック詐欺などに関する相談も増加傾向【参照】

総務省|平成28年版 情報通信白書|インターネットの普及状況

アダルト情報サイト|国民生活センター

そのため、スマホユーザーにとって、ワンクリック詐欺は他人事ではありません。

スマホのワンクリック詐欺では若年層も被害に遭っている

総務省|平成27年版 情報通信白書|スマートフォンの登場と普及:ビッグデータの時代へ

引用元:「総務省|平成27年版 情報通信白書|スマートフォンの登場と普及:ビッグデータの時代へ

総務省が集計した2014年のスマホの保有状況を確認すると、60代を除き、どの年代もスマホの保有率が高いことがわかります。

また、生活センターがまとめた2015年の消費者の相談件数に寄ると、60代女性を除き、どの年代でもアダルト情報サイトに関する相談件数が圧倒的に多くなっています

アダルトサイトの相談が5年連続1位に-慌てて連絡はしない!焦って支払わない!-

アダルトサイトの相談が5年連続1位に-慌てて連絡はしない!焦って支払わない!-

引用元:「アダルトサイトの相談が5年連続1位に-慌てて連絡はしない!焦って支払わない!-

以上のことから、年代問わず、スマホ利用におけるワンクリック詐欺の被害に遭う可能性はあります。

そのため、多くの方が、ワンクリック詐欺に遭わないためのスマホの利用方法、被害に遭った場合の対処方法について理解することをおすすめします。

スマホユーザーを狙う最新のワンクリック詐欺の特徴と手口

では、ワンクリック詐欺の主な手口と特徴について確認していきましょう。

ネットサーフィン中によくあるワンクリック詐欺

よくある例としてあげられるのは、アダルトサイトなどの閲覧中に発生するワンクリック詐欺です。

アダルト動画を閲覧するための年齢確認ボタン、または動画の再生ボタンをクリックすると、『会員登録ありがとうございました。登録料として○○万円を振り込んでください』などの文言が記載されたウィンドウが表示されます。

SNSを介したワンクリック詐欺

ワンクリック詐欺には、FacebookやLINEなどSNSのメール、チャット機能を利用したものも少なくありません。知人を装ってメールが送られてくる場合が多く、メール本文には、URLが表記されています。URLをクリックすると料金請求のウィンドウが開く仕組みです。

スマホアプリのダウンロード

ワンクリック詐欺の手口には、スマホアプリをダウンロードさせるものもあります。これはワンクリックウェアと呼ばれるもので、アダルトサイトなどで動画の閲覧に必要なアプリをダウンロードさせる手口です。

アプリを開くと、『登録完了いたしました。解約するためには○万円のお支払いをお願いいたします』などと表示されます。

ワンクリック詐欺と似た手口であるクリック詐欺とは

ワンクリック詐欺以外にも、似たやり口として複数クリック詐欺、ノークリック詐欺があります。

複数クリック詐欺

複数クリック詐欺とは、ワンクリック詐欺と異なり、以下のように、複数回に分けてボタンをクリックさせることで請求画面が表示されるものです。

  • 動画再生ボタン
  • 確認画面
  • 請求画面

請求画面より前の画面に利用規約が小さく表示されていることが多く、規約を見落としたユーザーに落ち度を感じさせることで請求に応じさせることが詐欺業者の手口になります。

ノークリック詐欺

ノークリック詐欺とは、無料アプリを登録する際に、入力したメールアドレスを悪用したもので、登録完了後に料金請求の連絡が来るタイプの架空請求です。

スマホユーザーがワンクリック詐欺に遭った場合どうすればいいのか?

では、スマホユーザーがワンクリック詐欺に遭った場合は、どうすればいいのでしょうか。

請求の連絡はすべて無視する

まず前提として、ワンクリック詐欺における請求は法的に支払う義務はありません。契約は、双方の合意の元に成立するものだからです。

ワンクリック詐欺は、個人情報の取得や、恐怖心からお金を振り込ませることを目的としているため、請求の内容は無視してください。また、請求画面には、利用者に関する情報として

  • 個体識別番号
  • 端末情報
  • プロバイダ情報
  • OS
  • ブラウザのバージョン

などの情報が記載されていますが、利用者の不安を煽るためのものであり、個人を特定できる情報ではありません。

焦って業者に電話をかけてしまう方もいると思いますが、相手側に電話番号を教えると別の詐欺業者に共有されるなど、悪用される可能性が高いので、こちら側の情報は極力教えないようにしましょう。

登録・料金請求画面のタブを削除

ワンクリック詐欺により、料金請求の画面を開いてしまった場合は、開いたタブは閉じてください。

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『iPhone』では、ブラウザの画面右下のタブボタンをタップすればすべてのタブが表示されるので、『登録・料金請求のタブを×ボタンをタップ』、または『画面を右側へスワイプ』すればタブを閉じることができます。

機種によってタブを閉じる方法が異なるので、詳しくは自身が所有する機種の取扱説明書を確認するか、またはカスタマーセンターへ問い合わせましょう。

履歴の削除

タブを削除したら今度は、閲覧履歴を削除しましょう。

iPhoneの場合

(1)iPhoneユーザーの方は、設定から『safari』を開いてください。

https://bengoshiportal-prod.s3.amazonaws.com/system/wp-content/uploads/2017/02/s_sp1-1-1.png

(2)次に『履歴とWebサイトデータを消去』を選択すれば履歴を削除できます。

https://bengoshiportal-prod.s3.amazonaws.com/system/wp-content/uploads/2017/02/s_sp2-1-1.png

Androidの場合

(1)Androidユーザーの方は、まず設定画面を開きアプリを選択します。

https://bengoshiportal-prod.s3.amazonaws.com/system/wp-content/uploads/2017/02/s_android1-2.png

アプリを開いたら、今度はご利用のブラウザ(Chromeをご利用の方はChrome)を選択してください。

https://bengoshiportal-prod.s3.amazonaws.com/system/wp-content/uploads/2017/02/s_andorid2-2.png

(2)ブラウザを選択したら、『キャッシュを消去』を選択して完了です。

https://bengoshiportal-prod.s3.amazonaws.com/system/wp-content/uploads/2017/02/s_andorid3-2.png

シチュエーション別におけるワンクリック詐欺の対処方法

続いて、状況別にワンクリック詐欺への対処方法をご紹介します。

アダルト画像や請求画面が消えない場合

ウィンドウを閉じても、ワンクリック詐欺の請求画面が消えない場合は、スマホがウイルスに感染している可能性が高いです。

この場合は、セキュリティアプリのインストールをおすすめします。

▽セキュリティソフトのダウンロードはこちら▽

Kaspersky Safe Browser【iPhoneユーザー対象】

ウイルスバスターモバイル【androidユーザー対象】

業者からの請求の連絡が止まらない場合

もし業者からのメールや電話が続く場合は、メールアドレスを変更し、業者の電話番号を着信拒否してください。

別の番号、アドレスを介して連絡をする可能性もあるので、知らない連絡先からの連絡には応じないようにしましょう。

裁判所から送達が届いた場合

ワンクリック詐欺のアプリをダウンロードすると、スマホがウイルスに感染し、業者側に個人情報を引き抜かれることがあります。

住所や氏名が把握されている場合、業者が法的手続きを利用して請求してくる可能性はゼロではありません。

もし本当に裁判所から正式な訴状や支払督促が届いたら、絶対に無視してはいけません。裁判所へ異議申し立てをしましょう(ただ、裁判所の通知や督促を装って連絡を促す事例もあるようなので、慎重に対応してください)。

架空請求であれ裁判所に請求の内容が認められると、請求の内容に法的効力が生じてしまうからです。

お金を払ってしまった場合

万が一、請求に応じてしまった場合は、まずは警察へ被害届を提出してください。警察が介入した場合、振込先の口座を凍結し、散逸を防いでくれます。

口座を凍結する前に口座からお金が引き落とされる可能性もあるので、なるべく早く相談しましょう。

被害届を提出してもお金が戻ってこなかった場合

最終的に加害者から被害弁償を受けるのであれば弁護士への相談をおすすめします。相手の身元が特定できれば、弁護士が代理で業者と返金交渉を行ってもらえるからです。

被害額によっては弁護士費用が高くつく可能性があるので、費用の見積もりを出してもらった上で、弁護士への依頼を検討しましょう。

詐欺業者は身元をくらます可能性が高いので、弁護士への相談の際に、身元の特定ができるかどうかも確認しましょう。

対応方法がわからない場合

もし対処方法がわからない場合は、国民生活センターや法テラスへ相談しましょう。

国民生活センターでは、状況に合わせた対処方法を、法テラスでは、法律の観点から業者から督促状が送られてきた場合などの対処法を教えてもらえます。

また、法テラスの民事法律扶助制度を介して、弁護士費用の立て替えが可能です(※対象条件については問い合わせ窓口にてご確認ください)。

スマホユーザーが行うべきワンクリック詐欺への予防策

最後になりますが、スマホユーザーがワンクリック詐欺の被害に遭わないための予防策についてご紹介します。

ワンクリック詐欺の手口を知る

まずはワンクリック詐欺の手口を知ることが必要です。

ユーザーを引き付ける謳い文句

ワンクリック詐欺は、“甘い誘い文句”でユーザーがクリックしたくなるように仕向けます。例えば、“今なら無料でダウンロード可能” “当選おめでとうございます。無料でプレゼントいたします”など、冷静に考えれば都合のよすぎる内容が多いのですが、案外、自分の都合のいいことに対して人の警戒心はとけてしまうものです。

正当な契約・請求を装う

また、ワンクリック詐欺では、『事前に利用規約に記載されていた』、『しかるべき手順を踏んだ上に登録が行われた』など、請求の内容があたかも妥当であるかのように装う傾向にあります。

さらに弁護士を装って『業者と減額交渉を行いました。今すぐ支払えば○○万円で和解することができます』などと表示されることも多いようです。

恐怖感により支払いを煽る

ワンクリック詐欺では、請求画面に、プロバイダ情報など利用者に関する情報や、法的措置に関する文言を記載することで、利用者の不安を煽ります。

また、クリックした瞬間に、シャッター音やバイブレーションの音で、利用者の恐怖心を抱かせることもワンクリック詐欺では、よく使われる手口です。

ボランティアを装った手口

なかには人の善意に訴えかけるように、ボランティア団体を装ったワンクリック詐欺もあります。この場合、ボランティアを募っている団体の身元をきちんと確かめることが必要です。

怪しいサイトへアクセスしない

今後、ワンクリック詐欺に引っかからないためには、そもそもアダルトサイトや芸能人の裏情報が掲載されたサイトなど怪しいサイトにはアクセスしないようにしましょう。また、アプリをダウンロードする際は、そのアプリの制作元をきちんと確認してください。

事前に利用規約を読む

また、何かのサイトへ登録する際は必ず利用規約を読むようにしましょう。

そもそも利用規約が設置されていないサイト、大手のサイトと比べて規約の文章がつたないサイトは疑ってください。

ワンクリック詐欺に遭った際の相談先

ワンクリック詐欺に遭遇した場合の相談先を紹介します。対象者別に分けてまとめたので、ワンクリック詐欺でお悩みの方は、以下の相談先の利用をおすすめします。

相談機関

対象者

国民生活センター

対処方法・予防策がわからない方

警察

お金を振り込んでしまった方

弁護士

警察に相談したけどお金が戻ってこなかった方

法テラス

・督促状が届いた方

・弁護士費用を工面できない方

まとめ

ほとんどの人がスマホを利用する世の中になり、スマホユーザーを狙ったワンクリック詐欺が増えています。ワンクリック詐欺の被害に遭わないためにも当記事を参考にしていただけたら幸いです。

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この記事を監修した弁護士
弁護士法人プラム綜合法律事務所
梅澤 康二
アンダーソン・毛利・友常法律事務所を経て2014年8月にプラム綜合法律事務所を設立。企業法務から一般民事、刑事事件まで総合的なリーガルサービスを提供している。第二東京弁護士会所属。

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