業務委託に関する契約不適合責任について
委託元と業務委託により、文書作成業務を受託しましたが、期日直前に私が稼働できない状況が発生し(スケジュールを伝えてはおり、納品はしていた)、委託元が当方の成果物を一部手直しして完成しました。直接的に実害は発生しなかったのですが、委託元が当方成果物の手直しをしたことで、他の取引先の申請が間に合わず実損を被ったと言われ、損害賠償請求の構えを見せています。
ちなみに契約書は書面では未締結で、「成果物の完成」について、委託元と認識の相違があります。ただし、ビジネスチャットでのやり取りで大まかな条件は合意しており、その他条件詳細については、初回打合せのweb会議時の録画が先方に残っており、そこで概ね私が合意している記録が残っている模様です(当方、その動画は未受領)。
現在、相手の出方を様子見しているところですが、
①チャットと録画がどの程度有効な証拠となるのか分からないのですが、今から錯誤無効の主張は通るのでしょうか。ただし、実際には打合せ後に委託内容がころころ変わっており、委託元から業務の進め方について指揮命令もありましたので、実態は偽装請負のような形になっております。
②納品物の瑕疵かと思いますので、契約不適合による「減額請求」や手直しにかかった損害の請求は理解できるのですが、直接損害でない部分(他取引先の申請が間に合わなかった分の補填)についての損害賠償請求は妥当なのでしょうか。
③民法改正により、契約不適合で請求できる損害賠償請求の範囲が広がったと聞きますが、そもそも契約書がなく、「完成」について認識の相違がある状況で、当方に帰責性(過失)は認められるのでしょうか。
契約書をきちんと書面で発行してもらわなかったことに後悔をしていますが、現状、委託元からは半ば脅しに近い会話が始まっており、弁護士に話をもっていく前にどう進めようか悩んでいるところです。アドバイスお願いします。
相談者(ID:14364)さん
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