従業員によるSNSの不適切発言・炎上問題で会社ができる4つの対策

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六甲法律事務所
松田 昌明
監修記事
従業員によるSNSの不適切発言・炎上問題で会社ができる4つの対策

SNSやネットが発展していく上で、従業員が起こすSNS上の不適切発言や不適切動画(炎上投稿)の対応は避けて通れない問題です。2019年には一度収まりつつあった、「バイトテロ(アルバイトが不適切な動画をSNSや動画サイトなどに投稿する)」が頻発しました。

従業員のSNS利用を完全に規定することは難しいため、会社側の対策としては教育に教育を重ねていく、従業員に大きな不満を抱かせないような職場環境をつくるしかありません。この記事では、従業員がSNSで不適切発言を投稿してしまう原因や会社側の対策について紹介します。

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従業員がSNSで不適切発言・炎上するような投稿をしてしまう原因

SNS上で不適切発言が起きてしまう最大の原因は投稿者の「モラルのなさ」と「ネットリテラシーの低さ」です。しかし、会社が従業員との問題を適切に解決しなかった結果、SNS上の不適切発言につながるケースもあります。

投稿者の「モラルのなさ」と「ネットリテラシーの低さ」

SNSは匿名性で利用できるため投稿者の中には「リアルの自分には実害はないから何を言ってもいい」と勘違いしてしまう人もいます。

この結果、モラルのかけらもないひどい言葉で他人を誹謗中傷したり明らかに不適切とわかる動画(炎上投稿)の投稿が起きてしまったりするのです。

また「他人は自分の投稿をみていない」と思い込み、好き勝手な発言をしてしまう人もいます。大量拡散(バズった)された投稿に対し、投稿者が「こんなに伸びる(シェアされる)なんて思わなかった」とコメントしているのも珍しくありません。

謙遜しているだけの人もいると思いますが、多くの人は自分の何気ない発言が拡散されるとは思っていないのです。

従業員との問題を適切に解決していない

従業員との問題を放置し、適切に解決していないことも不適切発言や炎上に繋がります。

不満を抱えた従業員側の心情としては「こうした問題はみんなも知っておいた方がいい」「この会社に騙されないでほしい」など強い正義感を持って投稿していることもあります。

投稿者のネットリテラシーにも問題はあると思いますが、従業員との問題を放置した会社側にも問題があるのではないでしょうか。

必要であれば調停や裁判を通し、完全に解決させるまで対応する必要もあるのかもしれません。

従業員のSNSの取り扱いについて会社側がすべき4つの対策

従業員のSNSの取り扱いについて会社側がすべき4つの対策

従業員のSNSの取り扱いを完全に規制することはできません。しかし、ここで紹介する対策を行えば発生・被害拡大のリスクを最小限に抑えられます。

1.就業規則上でソーシャルメディアの利用規定を明記する

就業規則上にソーシャルメディアの利用規定を明記していないのであれば、「規制する内容」「もし違反した場合の投稿者の対応」「罰則」の3つを追加で記載しましょう。

具体的には以下のような記載となります。

第○条

1 従業員は、ソーシャルメディアを利用して情報発信を行う際、匿名であるか否かを問わず、次の各号に掲げる情報を発信してはならない。

  • 誹謗中傷、他人のプライバシーその他の権利を侵害する情報
  • 職務上知りえた秘密や個人情報を含む情報
  • 人種、思想、信条等の差別、または差別を助長させる情報
  • 違法行為または違法行為をあおる情報
  • 単なる噂を助長させる情報
  • わいせつな内容を含むホームページへのリンクを含む情報
  • その他公序良俗に反する一切の情報

2 第1項に違反する場合、従業員は、会社担当者の指示にしたがい、速かに発信した情報の削除・訂正するなどの適切な対応を行わなければならない。

3 第1項の違反行為により、会社に損害を与えた場合、従業員はその損害を賠償しうなければならない。

4 第1項に違反した従業員に対し、会社は就業規則○○条(←ここには懲戒処分の条文を挿入)に基づき懲戒処分を行う。

上記はあくまで例ですので、会社に合う規定を作成できるように、一度企業法務に対応している弁護士に相談することをおすすめします。

なお就業規則を追加したら、従業員に周知しなければ意味がありません

チャットやメールだと見逃してしまう可能性もありますので、部署やチームごとに口頭でこの規定を追加した理由や内容をしっかりと説明しましょう

2.具体的なソーシャルメディアの利用ルールを決め周知する

就業規則とは別に、具体例を出しどの年代の従業員にわかりやすいような利用ルールを決めておきましょう。

また、規制するのではなく、あくまで「楽しく利用するためのルール」としておくことで、「会社から規制されている」などの抑圧感や不満を抱きにくくします。

【ソーシャルメディアを楽しく利用するためのルール】

近年、バイトテロや投稿の炎上など、ソーシャルメディア(※)の不適切な利用により、投稿者本人はもちろんのこと、家族、友人、会社を巻き込み大きな損害・悪影響を与える事件が発生しています。このような事件に巻き込まれない・火種にならないためにも、以下の5つのルールを守り楽しく利用しましょう。

 

1:一方の意見を否定・性差・人種・宗教に関する投稿は炎上しやすいのでやめましょう

× ○○国の人の接客は最悪

× LGBTって理解できない

× ベビーカーってすごく邪魔

悪口でなくても何か一方を否定、理解できない等の発言は、過剰に反応されやすいネタのひとつです。あなたが「ポジティブ」「これは意見」と思うような発言でも、炎上する火種になる可能性もゼロではありません。発言を控えましょう。

2:会社の未公開情報は、どのような事情があっても絶対に投稿してはいけません

× 来週から○○が発売されるらしい!

× さっき速報が出たけど、○○が決まるらしい!

真偽や正誤が定かでない情報は、思わぬトラブルになりかねません。新型コロナウイルス蔓延に伴うトイレットペーパー買い占めも、真偽が定かでない情報から始まりました。

3:会社の営業上の情報・経営上の情報・顧客の個人情報・ノウハウ・知的財産等会社の秘密情報に関する投稿をしてはいけません。思わぬ誤解を招く可能性があります。

× うちの会社の売り上げが100万円下がった…。ボーナス出ない可能性もあるかも

× ○○社との取引会議大変だったな~

匿名や会社名を隠した投稿であっても、過去の投稿や閲覧者によるコメント等から、会社を特定されるリスクがあります。

また、このような情報の投稿はクレームや問い合わせに繋がり、業務妨害や信用の損失につながる可能性があるでしょう。

4:有名人であっても他人の来店情報や購入情報を本人の無許可で投稿してはいけません

× 今日俳優の○○がうちのお店に来た!!!やっぱりかっこいい (写真添付)

× 職場のコンビニによく来る赤い服着たジーンズの人、今日もチョコ買っていったよ

一般の方は当然ですが、有名人の来店情報や購入情報を無許可で投稿する行為は、プライバシーの侵害として損害賠償請求される可能性があります。絶対にやめましょう。

5:炎上しているツイートにコメントをすると、飛び火する可能性があるのでやめましょう

炎上しているツイートにコメントしてしまうと、意見の善悪に関わらず面倒なトラブルに巻き込まれる可能性があります。炎上しているツイートにはコメントしないようにしましょう。

なお、従業員が不適切発言をしていると発見した人は、早急に上司もしくは総合窓口(000-000-000)までご連絡ください。

 

※ソーシャルメディアに該当するもの

  • Twitter、Line、Instagram、Facebook等のSNS
  • 5ちゃんねる(2ちゃんねる)、Yahoo!知恵袋等のネット掲示板
  • YouTube、TikTok、ニコニコ動画などの動画配信サイト
  • 個人・企業が運営するブログ

なお、これ以外にもネット上で不特定多数の人が閲覧すると思われるWikipedia、まとめサイト、転職サイトの口コミ等の炎上する恐れがあるもの。

参考:企業法務弁護士ナビ

就業規則と同様に作成後の周知が重要です。入社時に配布したり、休憩所に貼ったりして常に目に入るような対応を行いましょう。

3.弁護士に依頼して従業員のネットリテラシーを定期的に教育する

毎日ネットを使用しているからと言って、ネットリテラシーが高いわけではありません。人によっては「軽いできごころ」で他人を誹謗中傷したり、意味もなく他人の上げ足を取るような投稿をしたりする人もいます。

ネットリテラシーを自発的に守ってもらうには、定期的な教育が必要です。どのように教育するかについては、社内で検討するのでも構いませんが、従業員のSNS問題の解決が得意な弁護士に相談するのをおすすめします。

4.社内通報窓口の設置・労働環境の見直しを行う

不適切発言や炎上が起きてしまう原因の1つに、「従業員との問題を適切に解決していない」からだと紹介しました。

この原因を解消するには、まず社内通報窓口を設置し社内で解決できる体制をつくります。内相談窓口を設置する場合、相談者の情報や相談内容を漏らさない・相談後に不平等の扱いを受けないようにするための体制作りも必要です。

この他にも、給料や残業の未払いがないか、人事評価は適切か、ハラスメント問題は起きていないかなどをチェックしましょう。もし、問題がある場合は積極的に解決する必要があるでしょう。

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公式アカウントを炎上させないための3つのポイント

公式アカウントを運用している会社は、従業員が公式アカウントを炎上させないよう注意が必要です。ここでは炎上させないための3つのポイントについて紹介します。

炎上に繋がりやすい発言内容を知っておく

どのような発言でも火種になりやすいのですが、明確な答えのない話題は他人からの意見を集めやすく炎上のきっかけになります。

極端ですが、「今の時間は3時です」など確実な答えのある内容が、大きく炎上することはありません(人によっては3時0.001秒だ などの上げ足を取る人もいますが)。

逆に「女性にはワンピースが似合う」などポジティブな発言であっても「性差別」「誰でも似合うわけではない」「勝手に決めるな」など様々な意見がぶつかり最終的に大炎上してしまう可能性があります。

この他にも以下のような事項について公式アカウントでの投稿は避けましょう。

  1. 一方を擁護・期待・拒否するような投稿
  2. 性的なものに結び付きやすい投稿
  3. 性差・LGBTに関する投稿
  4. 人種差別を連想させる内容の投稿
  5. 戦争・政治・難民など世界問題に関する投稿
  6. 妊娠・育児・結婚に関する投稿
  7. 同業他社の商品を一方的に批判する投稿など

また、国の記念日や過去に大きな事件・事故・天災が起きた日は、投稿内容や投稿時間に注意しなければなりません。

運用・投稿に関する明確なルールを決めておく

炎上しないように運用するには、投稿に関する明確なルールが必要です。決めておくルールには以下のようなものがあります。

  1. 投稿に関するNGワードを決めておく
  2. 投稿前に投稿内容を複数人がチェックする
  3. 担当者は2人以上にする など

他人のアカウントとの執拗なやり取りは避ける

公式アカウントを炎上させないためには、他人のアカウントとのやり取りにも注意しなければなりません。

実際に個人アカウントに対し、執拗なやり取りを行ってしまったせいで、炎上した公式アカウントもあります。

他人のアカウントへ返信する場合、言葉遣いなどに最新の注意を支払いましょう。そのやり取りすら多くのユーザーに拡散されるリスクがあります。

基本的に、コメントへの返信はさけるのが無難です。

不適切発言や炎上投稿をされた場合の会社側の対応

万が一従業員がSNS上で不適切発言や炎上投稿をしてしまったら会社はどのように対応すべきでしょうか。

不適切発言や炎上投稿をされた場合に会社側が行うべき対応の流れ

不適切発言や炎上投稿をされた場合、まず企業法務弁護士もしくはネット問題解決の得意な弁護士に相談してください。その上で、以下のような流れで対応していきます。

  1. 弁護士へ対応を相談
  2. 投稿者の特定
  3. 事件の事実確認
  4. 事件の経緯や今後の対応をHPやSNS、メディアを通して公表
  5. 投稿者と示談を行う

→損害賠償請求・投稿内容の削除など

会社側がしてはいけない炎上を加速させる対応

不適切発言等で炎上してしまった時、事実を明確にすることが何よりも大切です。

事実確認する前に投稿者へ「今すぐ投稿を削除しろ」と迫ったり、自社HPから問題になっているページや文言を削除したりする行為は、隠ぺい工作として大炎上を起こしかねません。

まとめ

従業員がいつ不適切発言や炎上投稿をするのかは誰にも予測できません。会社側は従業員が自分で投稿するのを思いとどまらせるよう、モラルやリテラシーの教育が必要です。

また、会社への不満が不適切発言や炎上投稿につながっている可能性もありますので、一度自社の労働環境や待遇の見直しが重要になります。

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この記事を監修した弁護士
六甲法律事務所
松田 昌明
10年間、相続・労務・不動産・交通事故などさまざまな事案に取り組んできました。ご納得の解決を目指すことはもちろん、疑問には常に迅速かつ丁寧な説明を心がけ、+αのサポートを提供させていただきます。

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