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KL2020・OD・037
“黒染めの強要” “丸刈り” “下着をチェックされる”など、今問題視されているブラック校則。
「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」が2018年3月に発表した調査結果では、多くの人がブラック校則を経験しており、黒染め指導や下着ルールなども珍しくないそう。
学校独自の理不尽なルールである“ブラック校則”は、違法行為ではないのでしょうか?
ブラック校則の具体例としては、
など、理由のわからないものもあるという話です。
“男子生徒の髪型は丸刈り”とした校則を違法無効と判断した判例があります。裁判所はこの校則について「守るべき一般的な心得を示すにとどまり、生徒に対する具体的な法的効果を生じるものではない」との判断を示しました。
ただし、上記はあくまで具体的事例に対する判断であるため、校則が一般的に有効であるとか無効であるとするものではありません。
校則は学校生活のルールであり、学生は原則これを遵守すべき。校則を破っても何も問題ないという考え方とはとれません。
しかし、すべての校則が必ずしもルールとして有効かどうかは個別的に判断すべきということですね。
嫌がる学生を押さえつけ、染髪によって髪の色を無理やり染めるような行為は、暴行罪・傷害罪・強要罪などが成立する可能性があります。
学生本人に判断を委ね守らせるのであれば犯罪として問題となる余地はありませんが、本人の意思や犯行を制圧してこれを強制する行為は犯罪となる可能性も否定できません。
学生が校則を守るべきかどうかと、学校側が物理的にこれを強制できるかどうかは別問題です。
校則は学校生活のルールであり、学生側は基本的にこれを守る必要があることは確かです。しかし、学生側にもプライバシー権、自己決定権といった個人として尊重されるべき権利もあります。
学校のルールと学生の権利が衝突する場面では、場合によっては学生の権利を優先させるべきという場合もあります。
このような場合に、学生の権利を無視して校則を無理強いすると、最終的には学生側の精神的苦痛に対して学校側が損害賠償義務を負うということも。
また、校則の強要は法的責任だけでなく、学生の非行に繋がるという事実上の悪影響も否定できません。
このような自体を回避するためには、なぜ校則があるのか、どうしたら校則を守れるのか、校則守る必要がなぜあるのかといった学生側の疑問に対し、学校側が教育的観点から指導・説明することが望ましいでしょう。
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本記事はあなたの弁護士を運営する株式会社アシロの編集部が企画・執筆を行いました。
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